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SONY ST-S333ESJ 修理調整記録1

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 ・2017年2月、333ESJの修理調整作業を承りました。
 ・以下、作業記録です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESJ ¥55,000(1993年発売)
 ・Hifi Engine Sony ST-S707ES ? AM/FM Stereo Tuner (1993-94) ?

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードが外されて3Pタイプのインレットに交換されています。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。名古屋地区のFM局の受信確認。
 ・オート選局、マニュアル選局とも名古屋地区のFM局を受信しました。
 ・Sメーター点灯、STEREOランプ点灯、RF切換、IF切換、MODE切換OK。
 ・CAL TONE OK、MUTING動作OK。
 ・付属AMループアンテナで名古屋地区のAM局を受信しました。
 ・CBCラジオ(1053kHz)ではSTEREOランプ点灯、AMステレオ放送対応機でした。

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 ・電源投入から1時間ほどは正常動作でした。
 ・ところがその後、FM放送受信中にSTEREOランプが点滅する症状が発生。
 ・点滅に同期して音が出なくなります。
 ・この時、Sメーターの振れに異常なし。
 ・RF切換やIF BAND切換に関わらず発生する。
 ・MUTING OFFに設定すると音が出る
 ・音声出力端子の接触不良では無い。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・改造は3Pインレットの交換だけのようです。
 ・MC13022DW:AM STEREO DECORDER

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■修理記録------------------------------------------------------------

 ・音が出なくなる原因はMUTING機能が作動したことでした。
 ・IC251(LA1235)のFM同調点が-0.7Vと大きくズレていました。
 ・このため同調点が外れたと判定されてMUTING回路が作動したわけです。
 ・部品の故障ではなく、再調整で不具合は解消しました。
 ・アースバーのハンダを点検したところ、数か所でクラック発見。
 ・念のため出力端子のハンダも補修しておきました。

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■調整記録------------------------------------------------------------

 ・部品番号はESGと全く同一です。

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【FM同調点調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・IC251(LA1235)7pin~10pin間電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT251調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測-0.75V
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド内JW8 電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・90MHz → L104調整 → 21.0V±0.2V ※調整前実測21.3V
 ・76MHz → 確認のみ →  8.0V±1.0V ※調整前実測 7.9V
【トラッキング調整】
 ・IF BAND = NARROW
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103  → 電圧最大
【PLL検波調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・TP201を短絡 ※これによってIF回路をバイパス
 ・TP271 電圧計セット
 ・IFT272調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測+320mV
 ・CT271調整 → 歪最小 ※WaveSpectraにて波形確認
 ・TP201を開放
【IF歪調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・RV201、RV202 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力40dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 → 電圧最大
 ・SSG出力40dBステレオ信号送信
  ・IFT202調整 → 電圧最大
  ・IFT101調整 → 電圧最大 ※IFT101フロントエンド内
 ・RV201、RV202 回転範囲の中央位置に回す
 ・SSG出力80dBモノラル信号送信
  ・IFT203調整 → 歪最小へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204調整 → 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・SSG83MHz 出力20dB
 ・RV251調整 → ステレオインジケータ点灯
【MUTINGレベル調整】
 ・IF BAND = WIDE
  ・MUTING = ON
  ・SSG83MHz 出力25dB
  ・RV252調整 → MUTING調整
 ・IF BAND = NARROW
  ・RV203調整 → MUTING調整
【Sメーター調整】
 ・RV241調整
【パイロットキャンセル】
 ・RV303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RV301 R→L ※調整後実測64dB
 ・RV302 L→R ※調整後実測68dB
【CAL TONE】
 ・Peak Level-4.4dB 381Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RV401 Sメーター調整
 ・RV402 AUTOSTOP調整
 ・CBCラジオ(1053kHz)受信でSTEREOランプ点灯

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・安定してFM放送を受信できるようになりました。
 ・再調整によって歪率、セパレーションとも大幅に改善しました。
 ・AMでは名古屋地区のCBCラジオ(1053kHz)を受信するとSTEREOランプが点灯します。
 ・CBCラジオはFM補完放送(93.7MHz)が始まってもAMステレオ放送を続けている希少局です。

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KENWOOD D-3300T 修理調整記録

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 ・2017年3月、D-3300Tの調整作業をお引き受けしました。
 ・作業内容をご報告します。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD D-3300T ¥140,000円(1986年)
 ・オーディオの足跡 KENWOOD D-3300T ¥140,000円(1986年)
 ・Tuner Information Center (T.I.C) KT-3300D(1987年 $525)
 ・取扱説明書 (国内版)

D3300t02D3300t08

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・アンテナ端子A に同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・表示部は明るく点灯。照度の劣化や文字痩せは感じません。
 ・地元FM局を受信しながら動作の確認。
 ・オートチューニング、マニュアルチューニングとも名古屋地区のFM局を受信しました。
 ・周波数ズレなし。RF切換、IF切換OK。STEREOランプ点灯。
 ・Modulationを示す横バー点灯。
 ・REC CALトーンは動作しました。
 ・顕著な不具合は無さそうです。

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D3300t09D3300t10D3300t11

■内部確認------------------------------------------------------------

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■調整記録------------------------------------------------------------

【本体設定】
 ・IF BAND:WIDE
 ・RF SELECTOR:DISTANCE
 ・QUIETING CONTROL:NORMAL
 ※(X86),(X05),(X13):基板番号
【VT電圧】
 ・TP6~TP7 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz →  L5(X05-)調整 → 3.0V±0.1V
 ・90MHz → TC5(X05-)調整 →25.0V±0.1V
【検波調整】
 ・TP10~TP11 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L12(X86-)調整 → 0.0V±10mV
 ・TP16~TP17 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L9 (X86-)調整 → 0.0V±10mV
【RF調整】
 ・Multipath V端子 DC電圧計セット
 ・76MHz(1kHz,100%変調,40dB)→ L1~4 (X05-)調整 → 電圧最大
 ・90MHz(1kHz,100%変調,40dB)→ TC1~4(X05-)調整 → 電圧最大
【IFT調整】
 ・Multipath V端子 DC電圧計セット
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dB)→ L10,L11,L22(X05-)調整 → 電圧最大
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dB)→ L11(X86-)調整 → 電圧最大
【AUTO STOP調整】
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,20dB)→ VR1(X86-)調整 → STEREOインジケータ点灯
【SIGNAL METER調整】
 ・(X13-)電源スイッチ後方の小さな基板
 ・83MHz(無変調,50dB)→ VR3(X13)調整 → 7番目のドット(最上段)点灯
【TUNING METER調整】
 ・SELECTOR:MONO
 ・83MHz(10Hz,100%変調,80dB) → VR2(X13)調整 → ※
  ※中央の縦白セグメント点灯、両側の赤縦セグメントの中点へ
【MPX VCO調整】
 ・TP15に周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調,80dB) → VR5(X05-)調整 → 76.00kHz±50Hz
【PILOT CANCEL調整1】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,80dB)→ VR1(X05-)調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chのバランス確認
【PILOT CANCEL調整2】
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,80dB)→ L20(X05-)調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chのバランス確認
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,90%変調+19kHz信号,10%変調,80dB)→ L19(X05-)調整 → Lch最大
【歪調整1 DET】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dB)→ VR3(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整2 MONO】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dB)→ VR4(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整3 MONO】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dB)→ VR6(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整4 STEREO】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR5(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整5 STEREO】
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR7(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整6】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR8(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整7】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR9(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整8 NARROW】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR2(X86-)調整 → 歪率最小
【SEPARATION調整1 L】
 ・83MHz(R信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR4(X05-)調整 → L信号もれ最小
【SEPARATION調整2 R】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR3(X05-)調整 → R信号もれ最小
【SEPARATION調整3 NARROW】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz(R信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dB)→ VR2(X05-)調整 → R信号もれ最小
【DEVIATION調整】
 ・REC CAL 確認 407Hz -5.6dB
 ・REC CAL オン → VR4(X13)調整 → 左から5番目のドットが点灯する位置

D3300t00

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・故障箇所はありませんでした。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・黒いサイドウッドが渋い高級感を演出していますね。

SATECHI Bluetooth Smart Pointer GBR-100

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 ・2017年1月初め、アマゾンで買ったプレゼン用リモコンです。
 ・アマゾンでは型番の表示ありませんが、本体と説明書に GBR-100 とありました。
 ・最近は品切れ?ディスコン?アマゾンで見かけなくなりました。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・SATACHI Bluetooth Smart Pointer GBR-100 $44.99

Spec

【同梱品】
 ・microUSBケーブル(充電用)
 ・取扱説明書(英語版、日本語版)

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■Bluetoothペアリング-------------------------------------------------

 ・本体左側の電源スイッチを入る。
 ・スライドカバーを開け、キキーボードを出す。
 ・Bluetoothボタンを4~5秒間押してペアリングモードに切り替える。
 ・使用するデバイスのBluetooth 設定に表示される「Smart Pointer」を選択。
 ・デバイスに表示されたPINを入力し、Enterボタンを押す。

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■使ってみて----------------------------------------------------------

 ・iOS 10.2.1(iPad mini2 , mini4)+Keynote,PowerPoint
 ・MacOS (Macbook air11)+Keynote
 ・Windows8/10(VAIO Duo)+PowerPoint
 ・Apple TV第3世代(A1427)(7.2.2)
 ・MacOS,iOS,Windowsマシンでプレゼン用リモコンとして活用可能。
 ・PowerPoint、Keynoteでページ送りや戻しができました。
 ・Apple TV2のリモコン代用できました。MENUボタンはMUTEで代用可。
 ・赤色のレーザーポインターも十分明るくて使えます。

 ・iPadで使うとき、Appleキーボードスクリーンが表示されない時がある。
 ・これはスマートポインターがキーボードとして認識されているから。
 ・カバーを開けてテンキーの下にある「キーボード」ボタンを押せば表示される。
 ・iOS 10.3.1 にしたところ、PowerPointのスライド送りが出来なくなった。

 ・本体を持ったときの手の感触がとても良いのです。
 ・表面がツルツル感ではなく「ぬるっ」とした不思議な感じ。
 ・このおかげで手の中で滑らずしっかりホールド感があります。
 ・ここ数年であれこれ試したリモコンの中で一番良さそうな感じです。

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SONY ST-5130 初期型 3号機

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 ・2017年3月末、ヤフオクで初期型ジャンク品を入手しました。
 ・オリジナルの取扱説明書が付属していたことが入手の動機です。
 ・商品説明によるとMUTINGスイッチをオンにすると音が出ないらしい、、
 ・以下、整備記録です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5130 ¥69,800(1972年頃)
 ・Hifi Engine SONY ST-5130 ※サービスマニュアル
 ・取扱説明書(日本語版)
 ・製品カタログ 1971版

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディとも目立つキズは無く保存状態は良好。
 ・照明窓の内側に大量のホコリが積もっているが分解清掃すればキレイになりそう。
 ・背面パネルを見ると電源コードが新しいものに交換済み。
 ・とりあえず入手時の状態で電源オン。
 ・緑色照明が浮かび上がる、、でもガラス内部のホコリのせいで美しくない。
 ・若干の周波数ズレがあるものの名古屋地区のFM放送を受信。
 ・TメーターとSメーターは正常に振れている。
 ・ただSTEREOランプが点灯しない。聞いた感じでステレオ感なし。
 ・放送は受信するものの出てくる音がひどく歪んでいる。
 ・高調波ノイズがたっぷり乗っている感じ。
 ・説明通りMUTINGオフでは音が出るのにMUTINGオンにすると音が出なくなる。
 ・マルチパスH端子もMUTINGオンで音が出なくなる
 ・名古屋地区のAM局を受信。AMは問題なさそう。
 ・ヘッドホンの音量調整VRが不調。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・ボディ内部は清掃済みのようでホコリの堆積も無く綺麗な状態。
 ・ほとんどの電解コンデンサーが交換済み。
 ・トランジスタとFETも一部交換済み。
 ・Q209,Q210:2SC633A → 2SC1815GR交換済み
 ・Q404:2SC634A → 2SC1815GR交換済み
 ・Q207,Q208,Q401,Q405,Q406:2SK23 → 2SK369交換済み

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■修理記録------------------------------------------------------------

 ・上記内部確認の過程で部品の交換ミスをいつくか発見。
 ・C223:1uF/50V → 3.3uF/50V
 ・C408:3.3uF/25V → 33uF/25V
 ・Q208:2SK369 → 取付方向が逆
 ・Q404:2SC1815 → 取付方向が逆

 ・2SK23の代替品として2SK369は特性がちょっと違いすぎるのでは?
 ・2SK23の代替品として確保してある 2SK107に再交換。

 ・Q207:2SK23→2SK369→2SK107 ※交換によってMUTING動作が正常になった
 ・Q401:2SK23→2SK369→2SK107 ※交換によって酷い高調波ノイズが消えた
 ・Q404:2SC634A→2SC1815→取付方向修正 ※修正によってSTEREOランプ点灯

Sony_st5130_sche2

■調整記録-----------------------------------------------------------

【FMフロントエンド調整】
 ・OSC調整 → CT105,L105
 ・トラッキング調整 → CT101,CT102,CT103,CT104 / L101,L102,L103,L104
 ・IFT調整 → IFT101
【レシオ検波調整】
 ・T201上段コア → 検波調整
 ・T201下段コア → 高調波歪調整
【MUTING調整】
 ・T202 → D209電圧最大
 ・RT202 → MUTINGレベル調整
【Sメーター調整】
 ・RT201 → FM Sメーター調整
【MPX調整】
 ・T401 → スイッチング信号調整(※SUB信号注入 → Lch出力最大)
 ・RT401 → セパレーション調整
【AM調整】
 ・OSC調整 → CT302,T301
 ・トラッキング調整 → CT301,L801(バーアンテナ内コイル)
 ・RT301 → AM Sメーター調整

St5130

■しばらく使っていると同調点がずれる----------------------------------

 ・しばらく使っているとTメーター中点が徐々にずれる症状発生。
 ・電源オンから4~5時間経つと中点を外れてMUTINGが動作し音が出なくなる。
 ・この症状はレシオ検波コイル内のコンデンサ劣化が怪しいです。
 ・基板から取り外して金属カバーを開けてみると
 ・内部に小さなコンデンサが2個付いていました。
 ・ST-5150部品取り機に同型のコイルがあったのでこれを流用
 ・24時間連続受信してもTメーターはズレなくなりました。
 ・内部コンデンサの容量が分かりませんが、いずれ確かめておきます。

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■メーター交換--------------------------------------------------------

 ・ST-5130オリジナルのメーターは照明を透過しないタイプです。
 ・同時期のST-5150では照明透過タイプのメーターが使われています。
 ・サイズと取り付け方法は同じなのでST-5150のメーターと交換。
 ・オリジナルの雰囲気を失いますが、視覚的には効果的です。
 ・ちなみにST-5150Dのメーターには「MULTIPATH」の文字があるので使えません。

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■ヘッドホン音量調整VR交換--------------------------------------------

 ・VRを回したときのフィーリングに手応えなし、何というか、、スカスカな感じ。
 ・ヘッドホンで聞いてみるとRchの音量が変化しない。
 ・RV601,602 2連50kΩBタイプ → 部品取り機から流用

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・40年以上前の製品ですから部品劣化は避けられないですね。
 ・でも少し手を加えればまだまだ現役で使えます。
 ・オールドチューナーは美しい照明窓が最大の魅力です。

Sony_st513006

Volumio2 / Raspberry Pi2

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 ・2017年5月連休、Raspberry Pi2で作った音楽サーバーをバージョンアップしました。
 ・Volumioは1年以上安定稼働しているので特に不満は無かったのですが、、
 ・雑誌でVolumio2の記事を見て「そろそろかな、、」と思い立ちました。
 ・過去記事

Pi53_2

■Volumio2導入~設定-------------------------------------------------

 ・音楽サーバー専用に組んだRaspberry Pi2と拡張ボードのDurio Sound PROです。
 ・Durio Sound PROはPCM5102Aを搭載したハイレゾ仕様。
 ・Raspberry Pi3も魅力的ですが、有線LAN接続で音楽専用なのでPi2で十分。

Pi42Pi50Pi51Pi53_2_2Pi54

 ・Volumio オフィシャルサイト
 ・ダウンロード入口 → GET STARTED
 ・Version:2.141
 ・Release Date:21/04/2017
 ・ダウンロードしたイメージファイルをwin32diskimagerでSDカードにコピー。
 ・「I2S driver」中の「I2S DAC」の設定を変更。
 ・使用するサウンド・カードを選択。
 ・Durio Sound PROの場合は「Hifiberry」を選択すれば良いようです。

Volumio02Volumio03Volumio11_2Volumio13Volumio24

 ・SSHクライアントTera Term 起動
 ・user=volumio
 ・Pass=volumio
 ・以前は user=root だったので戸惑った、、注意!root権限ではない

volumio@volumio:~$ uname -a
Linux volumio 4.4.9-v7+ #884 SMP Fri May 6 17:28:59 BST 2016 armv7l GNU/Linux

$ sudo apt-get update #パッケージ情報を最新に
$ sudo apt-get upgrade  #インストールされているパッケージを最新に
--
Configuration file '/etc/dhcpcd.conf'
==> Modified (by you or by a script) since installation.
==> Package distributor has shipped an updated version.
   What would you like to do about it ?  Your options are:
    Y or I  : install the package maintainer's version
    N or O  : keep your currently-installed version
      D     : show the differences between the versions
      Z     : start a shell to examine the situation
The default action is to keep your current version.
*** dhcpcd.conf (Y/I/N/O/D/Z) [default=N] ? → N
--
$ sudo apt-get dist-upgrade  #パッケージの構成変更を最新に
$ sudo reboot 再起動

 ・音楽ファイルをため込んだNASも簡単に接続できました。
 ・ジャケット写真が表示できるようになって見た目が良くなりました。
 ・解約済みiPhone5sからブラウザ接続するとリモコンとして便利に使えます。
 ・満足、満足

Volumio22

SONY ST-5150 修理調整記録3

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 ・2017年4月、ST-5150の調整作業をお引き受けしました。
 ・発売当時に購入したワンオーナー品とのこと。
 ・以下、作業記録です。

Sony_st515004

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5150¥39,800(1973年発売)
 ・Hifi Engine SONY ST-5150
 ・カタログ(1973年6月版) TA-1150/ST-5150
 ・ST-5150回路図

Sony_st515002_2Sony_st515007

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源オン。周波数窓の緑色照明点灯、右側の緑色塗料が少しハゲ。
 ・75Ωアンテナケーブルを接続してFM放送を受信確認。
 ・FMは若干の周波数ズレとTメーターズレ(同調点ズレ)を確認。
 ・Tメーターがやや左に振れた位置でMUTING解除される。
 ・-0.2MHz程度の周波数ズレ。二つのメーター動作はOK。MUTING動作OK。
 ・STEREOランプ点灯。実際にステレオ感あり。
 ・AMは背面バーアンテナで受信OK。
 ・FM/AMとも基本動作に問題なさそうです。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル裏側に「471211」の印字 → 昭和47年12月11日(1972年)

Sony_st515020Sony_st515021Sony_st515022Sony_st515023Sony_st515024
Sony_st515025Sony_st515026Sony_st515027Sony_st515028Sony_st515029
Sony_st515040Sony_st515041Sony_st515042Sony_st515005

■調整記録------------------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
 ・何も受信しない状態 T201上段コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
 ・90MHz CT204調整 → Sメーター最大
 ・76MHz L104調整 → Sメーター最大
【FM受信調整】
 ・90MHz受信 CT201,CT202,CT203調整 → Sメーター最大
 ・76MHz受信 L101,L102,L103調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 IFT調整 → Sメーター最大
 ・RT202 FM Sメーター振れ調整
【MUTINGレベル調整】
 ・T202調整 → D204電圧最大
 ・RT201調整 → ミューティング動作レベル調整
【検波歪み調整】
 ・T201下段コア調整 → 高調波歪み最少
【セパレーション調整】
 ・SUB信号送信 → T401調整 → Lch出力最大へ
 ・RT401 セパレーション調整
【AM調整】
 ・CT101,CT102
 ・T301,バーアンテナ内コイル
 ・RT301 AM Sメーター振れ調整

St5150

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・故障箇所は無かったです。
 ・各部再調整を行ないました。
 ・ガラス窓を分解して清掃したので照明の美しさが蘇りました。

Sony_st515003

TRIO KT-9X

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 ・2017年5月、KT-9X の修理調整を承りました。
 ・TRIO/KENWOOD製シンセ機の中で唯一パルスカウント検波を搭載した機種です。
 ・以下、修理作業の記録です。

Trio_kt9x07

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-9X ¥64,800(1982年発売)
 ・Hifi engine Kenwood KT-9X (1981-83)

Trio_kt9x02Trio_kt9x11

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 → 1981
 ・外観に目立つキズはなく状態は良さそう。
 ・電源オン、周波数表示点灯。文字欠けや文字痩せはなさそう。
 ・RF(Normal/Direct)切換、IF BAND(Wide/Narrow)切換、MODE切換を示す赤色LED点灯。
 ・オート/マニュアルチューニングで名古屋地区のFM局を受信。
 ・5連LEDのSメーター点灯。周波数ズレなし。
 ・ただSTEREOランプが点灯しない。実際のステレオ感も無い。
 ・メモリ登録OK。プリセットメモリボタン8個の反応が鈍い。
 ・手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM局を受信。
 ・オート選局で受信OK。AMは問題なし。

Trio_kt9x03Trio_kt9x04Trio_kt9x06Trio_kt9x12Trio_kt9x13

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FMフロントエンド:5連バリキャップ
 ・TR7020:ダウンコンバート、クアドラチュア検波
 ・TR4011:パルスカウント検波
 ・HA11223W:PLL-MPX
 ・LA1245:AM TUNER
 ・コイン型リチウム電池
 ・VCOと書かれたVR3を少し回したところ STEREOランプ点灯。
 ・原因は調整ズレだったようです。

Trio_kt9x20Trio_kt9x21Trio_kt9x22Trio_kt9x23Trio_kt9x24
Trio_kt9x25Trio_kt9x26Trio_kt9x29Trio_kt9x30Trio_kt9x31
Trio_kt9x33Trio_kt9x35Trio_kt9x36Trio_kt9x37Trio_kt9x38
Trio_kt9x39Trio_kt9x41Trio_kt9x42Trio_kt9x44Trio_kt9x45

 ・サービスマニュアルの記述より
 ・セラミックフィルタCF1,4、CF2,3のカラーマーク → オレンジ色 → 10.725MHz
 ・ちなみに 赤色 → 10.700MHz、 白色 → 10.750MHz 
 ・本機はオレンジ色なので → 10.725×9/49=1.968989795・・・MHz

Trio_kt9x26_2Trio_kt9x27Trio_kt9x28Trio_kt9x29_2Trio_kt9x30_2

■修理記録-----------------------------------------------------------

 ・メモリ選択ボタンの反応が鈍い、特に右端のボタンは反応しない。
 ・フロントパネルを外してタクトスイッチを指で直接押すと正常に反応する。
 ・タクトスイッチの頭にボタン背面の突起が届いていないようです。
 ・フロント基板とメイン基板の隙間にスポンジが挟んでありました。
 ・でも経年劣化でスポンジが凹んでしまっています。
 ・プラ板を3mm厚に切って挟み、接着剤で固定しておきました。
 ・これで良さそうです。

Trio_kt9x60Trio_kt9x61Trio_kt9x62Trio_kt9x63Trio_kt9x64
Trio_kt9x65Trio_kt9x66Trio_kt9x68Trio_kt9x69Trio_kt9x70

■調整記録------------------------------------------------------------

Kt9xTrio_kt9x_sche

【VT電圧】
 ・TP4 電圧系セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz → L8 調整 → 6.5V ※実測 6.3V
 ・90MHz → CT5調整 →  25V ※実測25.3V
【RF調整】
 ・D20カソード側 DC電圧計セット=TR7020-2pin(Sメーター電圧)
 ・76MHz → L1,L3,L4,L7 調整 → 電圧最大
 ・90MHz → CT1,CT2,CT3,CT4調整 → 電圧最大
 ・上記作業を数回繰り返す
 ・83MHz → L6調整 → 電圧最大
【FM同調点調整】
 ・R66両端 DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L9調整 → 0V±10mV
【第2IF調整】
 ・TR4011-1pin 周波数カウンタ接続
 ・83MHz受信 → L11調整 → 1.9698MHz
【WIDE GAIN調整】
 ・D20カソード側 DC電圧計セット=TR7020-2pin(Sメーター電圧)
 ・Narrow受信 → Sメーター電圧記録
 ・Wide受信 → VR1調整 → Narrow受信時と同レベルに
【VCO調整】
 ・R94左足 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR3調整 → 76kHz
【Pilotキャンセル】
 ・83MHz受信 → VR2調整 → 19kHz漏れ最小へ
【ステレオ歪調整】
 ・83MHz → フロントエンドL6調整 → 高調波歪最小へ
【セパレーション調整】
 ・Wide受信時 VR5 → Lch、VR6 → Rch
 ・Narrow受信 VR4
【AM調整】
 ・VT電圧 TP4電圧計セット → 1602kHz → L17調整 → 21V
 ・VT電圧 TP4電圧計セット →  531kHz → 2.8V ※確認のみ
 ・LA1245-16pin DC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 729kHz NHK第一放送受信 → L15調整 → 電圧最大
 ・1332kHz 東海ラジオ受信  → CT6調整 → 電圧最大
 ・1053kHz CBCラジオ受信  → L16調整 → 電圧最大

Trio_kt9x50Trio_kt9x51Trio_kt9x52Trio_kt9x53

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・VCO再調整によってSTEREOランプ点灯、STEREO音声が出てきました。
 ・その他各部再調整によって良い性能を取り戻したと思います。

Trio_kt9x08

KENWOOD KT-929

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 ・2017年5月、KT-929の修理調整作業を承りました。
 ・外観はミニコンサイズですが中身はかなりの実力機です。
 ・以下、作業記録を残します。

Kt92906

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・KT-929に関する製品情報はネット検索で見つかりません。
 ・1985年発行のオーディオ雑誌にあった記事を引用します。

Kt929_1985brou

Kt92901Kt92908

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 → 1985
 ・フロントパネル上面にちょっとキズがあります。
 ・ボディ天板に上に載せていた機器の足跡が凹みとして残っています。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示が曇った感じ。内側の汚れが目立つ。文字欠け、文字痩せなし。
 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信。
 ・Sメーターのセグメント点灯。STEREOランプ点灯。
 ・WIDE/NARROW切替なし。常時NARROW。プリセットメモリ6局。
 ・手持ちの適当なAMループアンテナでAM放送の受信確認。
 ・AMのIF BANDはNARROW~WIDEスライドボリュームで可変。
 ・AM放送はオート選局で正常に受信。

Kt92903Kt92904Kt92905Kt92910Kt92911

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・内部記録写真
 ・FMフロントエンド 5連バリキャップ
 ・セラミックフィルタ4段 常時NARROW受信
 ・DLRC Direct Linear Reception Circuitフロントエンド
 ・DCC Distortion Correcting Circuit 歪補正回路
 ・DLLD Direct Linear Loop Detector PLL検波回路
 ・DPD Direct Pure Decoder MPX調整回路

Kt92920Kt92921Kt92922Kt92923Kt92924
Kt92925Kt92926Kt92927Kt92928Kt92929
Kt92930Kt92931Kt92932Kt92933Kt92934
Kt92935Kt92936Kt92937Kt92938Kt92920_2

■調整記録------------------------------------------------------------

Kt929

【VT電圧】
 ・TP2 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz → L7 調整 → 8V ※実測 7.9V
 ・90MHz → TC5調整 →25V ※実測25.3V
【RF調整】
 ・R101後足側 DC電圧計セット=Sメーター電圧
 ・76MHz → L1,L2,L3,L6 調整 → 電圧最大
 ・90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4調整 → 電圧最大
 ・上記作業を数回繰り返す
 ・83MHz → L5調整 → 電圧最大
【検波調整】
 ・TP3~TP4 DC電圧計セット
 ・83MHz → L9調整 → 0.0V±10mV ※実測+0.45V
 ・83MHz → L8調整 → Wavespectraで二次歪最小
【SIGNAL METER調整】
 ・83MHz 80dB → VR1調整 → LEDフル点灯
【MPX VCO調整】
 ・TP6 周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調) → VR8調整 → 76kHz
【PILOT CANCEL調整】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,80dB)→ VR7調整 → 19kHz漏れ最小
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,80dB)→ L13調整 → 19kHz漏れ最小
 ※19kHz左右のレベル注意
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ L14調整 → Lchレベル最大
【歪調整1 DET】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR2:DET調整 → 二次歪最小
【歪調整2 MONO2】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR3:MONO2調整 → 二次歪最小
【歪調整3 MONO3】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR5:MONO3調整 → 三次歪最小
【歪調整4 STEREO】
 ・83MHz(L/R信号,1kHz,80dB)→ VR4調整 → 二次歪最小
【歪調整5 STEREO】
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ VR6調整 → 三次歪最小
【SEPARATION調整】
 ・83MHz(R信号,1kHz,80dB)→ VR 9調整 → 漏れ信号最小
 ・83MHz(L信号,1kHz,80dB)→ VR10調整 → 漏れ信号最小
【AM調整】
 ・TP2 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・ 522kHz → L18調整 → 実測 2.5V 確認のみ
 ・1629kH z→ TC7調整 → 実測20.3V 確認のみ
 ・LA1245-16pin DC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 729kHz NHK第一放送受信 → L17調整 → 電圧最大
 ・1332kHz 東海ラジオ受信  → TC6調整 → 電圧最大
 ・1053kHz CBCラジオ受信  → L19調整 → 電圧最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・調整方法はKT-1100DやKT-2020とほぼ同じですね。
 ・同調点やトラッキング調整のズレがありましたが故障箇所は無かったです。
 ・セパレーション値が左右とも60dBオーバーで良好です。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。

Kt92907


KENWOOD KT-1100D 修理調整記録4

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 ・2017年5月、KT-1100Dの修理調整を承りました。
 ・KENWOODサービスで修理不可となったそうです。
 ・「部品入手不可により性能維持が困難なため返却します。」
 ・さて、どこが故障しているのでしょう?

Kt1100d08

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 KENWOOD KT-1100D ¥74,800(1987年頃)
 ・KENWOOD チューナーカタログ 1986年11月版
  ※KT-1100Dの他に D-3300T、KT-1010F、KT-880Fが載っています。

Kt1100d02Kt1100d11

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディとも状態はとても良いです。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示管がキレイに点灯。文字欠け、文字痩せなし。
 ・オート/マニュアル選局で名古屋地区のFM局を受信。周波数ズレなし。
 ・Tメーター、Sメーターのセグメント点灯。STEREOランプ点灯。
 ・WIDE/NARROW切替OK。REC CAL OK。メモリボタン動作OK。
 ・各種ボタン操作に軽快に反応する。切替動作正常。
 ・付属AMループアンテナでAM放送の受信確認。
 ・AM放送はオート選局で正常に受信。IFバンド切換で音質変化OK。
 ・電源プラグを抜いて5日後でもメモリ保持していました。
 ・故障しているとは思えない状態です。

Kt1100d04Kt1100d05Kt1100d06Kt1100d07Kt1100d09
Kt1100d01Kt1100d10Kt1100d12Kt1100d13Kt1100d14

■内部確認------------------------------------------------------------

Kt1100d20Kt1100d21Kt1100d22Kt1100d23Kt1100d24
Kt1100d25Kt1100d26Kt1100d27Kt1100d28Kt1100d29
Kt1100d30Kt1100d31Kt1100d32Kt1100d33Kt1100d34
Kt1100d35Kt1100d36Kt1100d37Kt1100d38Kt1100d39

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナ端子がちょっと変形しています。
 ・Fプラグが入りにくいのでジャンク品から部品取りしてあった端子に交換。

Kt1100d50Kt1100d51Kt1100d52Kt1100d53Kt1100d54

■調整記録------------------------------------------------------------

Kt1100d

【本体設定】
 ・RF SELECTOR:NORMAL
 ・IF BAND:WIDE
【VT電圧】
 ・TP6~TP7 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz → L14調整 → 3.0V±0.1V ※実測 3.1V
 ・90MHz → TC1調整 →25.0V±0.1V ※実測24.6V
【検波調整】
 ・TP10~TP11 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L9調整 → 0.0V±10mV ※実測+63mV
 ・TP12~TP13 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L12調整 → 0.0V±10mV ※実測+334mV
【RF調整】
 ・R67左側 DC電圧計セット=Sメーター電圧
 ・83MHz(1kHz,100%変調,40dB)→ L1,L4,L7,L18調整 → 電圧最大
【IFT調整】
 ・R64右側端子 DC電圧計セット=Sメーター電圧
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dB)→ L10調整 → 電圧最大
【AUTO STOP=MUTING調整】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dB)→ VR1調整
【TUNING METER調整】
 ・SELECTOR:MONO
 ・83MHz(1kHz,100%変調,80dB) → 本体左側小基板VR2調整 → ※
  ※中央の縦白セグメント点灯、両側の赤縦セグメントの中点へ
【SIGNAL METER調整】
 ・SELECTOR:MONO
 ・83MHz(1kHz,100%変調,80dB) → 本体左側小基板VR3調整 → ※
  ※バーグラフの点灯レベル調整
【MPX VCO調整】
 ・TP14に周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調,80dB) → VR4調整 → 19.00kHz±50Hz
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ L25調整 → Lchレベル最大
【歪調整1 DET】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR3:DET調整 → 二次歪最小
【歪調整2 MONO2】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR4:MONO2調整 → 二次歪最小
【歪調整3 MONO3】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ VR6:MONO3調整 → 三次歪最小
【歪調整4 STEREO】
 ・83MHz(L/R信号,1kHz,80dB)→ VR5調整 → 二次歪最小
【歪調整5 STEREO】
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ VR7調整 → 三次歪最小
【歪調整6 NARROW】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz.80dB)→ VR2調整 → 二次歪最小
【SEPARATION調整 WIDE】
 ・IF BAND:WIDE
 ・83MHz(R信号,1kHz,80dB)→ VR2調整 → L信号もれ最小
 ・83MHz(L信号,1kHz,80dB)→ VR3調整 → R信号もれ最小
【SEPARATION調整 NARROW】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR1調整 → 信号もれ最小
【DEVIATION調整】
 ・83MHz(mono信号,1kHz,100%変調)→ 本体左側小基板VR4調整 → 100%位置
【AM簡易調整】
 ・TP6~TP7 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・531kHz → L20調整 → 実測 2.8V 確認のみ
 ・1629kHz→ TC2調整 → 実測 8.1V 確認のみ
 ・ 729kHz NHK第一放送受信 → L21調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz 東海ラジオ受信  → TC3調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz CBCラジオ受信  → L22調整 → Sメーター最大

■調整作業で気になった点-------------------------------------------

【検波調整】
 ・TP10~TP11 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L9調整 → 0.0V±10mV ※実測+63mV
 ・TP12~TP13 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dB)受信 → L12調整 → 0.0V±10mV ※実測+334mV

 ・L9調整はピタリと決まります。
 ・一方で L12(PLL検波)調整がピタリと決まらないです。
 ・KENWOODサービスの指摘事項はL12のことでしょうか。

Kt1100d27_2Kt1100d55Kt1100d56

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・調整直後の状態なら全く違和感なく使えます。
 ・L9が正常なので周波数表示でのズレは発生しません。
 ・L12のズレが酷くなると音質劣化として耳で分かるようになると思います。
 ・ジャンク機から部品取りするか、L12裏面にコンデンサを追加するか。
 ・バリコンチューナーに比べればまだ新しい機種のような気がしますが、
 ・でも製造から30年も経つのですね。
 ・部品取り候補機:KT-1100D、KT-2020、KT-990V

Kt1100d03

ONKYO Integta T-445XG

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 ・2017年5月、T-445XGの故障品が届きました。
 ・以下、修理記録です。

T445xg09

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ONKYO Integra T-445XG ¥39,800(1989年頃)

T445xg02T445xg04

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 1989.
 ・ボディ右側後部に凹みキズ。フロントパネルはまずまずの状態。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・アナログ機のようにフロントパネル全体に照明点灯。
 ・RF切換(Boost ON/OFF)、IFバンド切換(Wide/Narrow)、Hi-Blend切換OK。
 ・各種機能の設定状況がインジケーターによって確認できる。
 ・オート、マニュアル選局とも正常に名古屋地区のFM局を受信。
 ・シグナルメーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・受信動作は正常に機能しているようですが、ただ出てくる音が酷い。
 ・左右chとも放送音とともに酷い雑音が混ざっている。
 ・手持ちの適当なAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM放送を確認。
 ・AMも受信動作は正常みたいですがFMと同様に酷い雑音が入る。
 ・FM/AMともに同じ雑音です。
 ・これは電源系統の故障か? それともオーディオ最終段の故障か?

T445xg05T445xg06T445xg07T445xg11T445xg12

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・随分以前にT-445XXを弄ったことがあります。
 ・残っている写真と比較したところ、XXとXGはほとんど同じ回路構成のようです。
 ・FM4連バリキャップ
 ・HA11225:同調点検出、Sメーター
 ・uPC1161C :MPX
 ・LA1245:AM

T445xg20T445xg21T445xg22T445xg23T445xg24
T445xg25T445xg26T445xg27T445xg28T445xg29
T445xg30T445xg31T445xg32T445xg33T445xg34

■修理記録-----------------------------------------------------------

 ・音声出力端子から溯ってノイズ発生源を調査。
 ・部品足にICクリップを引っ掛けて直接音を聞きながらノイズ源を探す。
 ・検波回路やMPX回路からは正常な音声が聞こえました。
 ・Q207,Q208(4558D)-1ピンの出力正常
 ・L203,L204(NMC4059)を出たところのC213,C214(22uF/16v)では雑音混入。
 ・左右同じ雑音なので、両chに影響を与えそうなトランジスタを探す。

T445xg50T445xg51T445xg52T445xg53T445xg54

 ・本機は底板が外せない構造です。
 ・ネット検索でも回路図が見つからないので基板を外すため分解しました。
 ・基板裏面で配線を確認しながら考える。
 ・Q212:101P → 2SA1015 交換 → 改善せず
 ・Q216:2SK246 → 2SK246 交換 → 改善せず
 ・Q213,Q214:2SD655  → 2SC1815 交換 → 改善せず
 ・C213,C214:22uF/16V →22uF/50V 交換 → 改善せず
 ・残る可能性はLPFの故障か?
 ・L203,L204:NMC4059 → 取り外して回路を直結 → 雑音が消えた!
 ・左右チャンネルともLPFの故障でした。
 ・LPFをパスしたので、WaveSpectraでみると19kHzや38kHzに大きなピークが見えます。
 ・とりあえず聞こえる状態になったので以下の調整作業に進む。
 ・メモリ保持ができないキャパシタを交換。

T445xg40T445xg56T445xg59T445xg71T445xg72

■調整記録-----------------------------------------------------------

【VT電圧】
 ・TP6~GND DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76.1MHz → L051調整  → 3.8V ※確認のみ
 ・89.9MHz → TC051調整 →24.0V ※確認のみ
【検波調整】
 ・TP1~TP2 DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L123調整 → 0.0V±10mV ※実測+178mV
 ・TP8~GND DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L125調整 → 0.0V±10mV ※実測+228mV
 ・83MHz受信 → L124調整 → WaveSpectraで歪最小
【RF調整】
 ・TP8~GND DC電圧計セット=Sメーター電圧
 ・83MHz → L001,L002,L003,L004調整 → 電圧最大
【AUTO STOP=MUTING調整】
 ・83MHz受信 → VR121調整
【MPX VCO調整】
 ・TP4 周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調,80dB) → VR4調整 → 19kHz
【歪調整】※
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,80dB)→ R317調整 → 歪最小
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,80dB)→ R330調整 → 歪最小
 ・R325 調整方法不明
【SEPARATION調整 WIDE】
 ・IF BAND:WIDE
 ・83MHz(L信号,1kHz,80dB)→ R231調整 → R信号もれ最小
 ・83MHz(R信号,1kHz,80dB)→ R232調整 → L信号もれ最小
【AM簡易調整】
 ・TP6~GND DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・ 522kHz → AM OSCコイル調整 → 実測1.3V 確認のみ
 ・1611kHz → AM OSCトリマ調整 → 実測7.4V 確認のみ
 ・1053kHz CBCラジオ受信 → RFコイル調整 → Sメーター最大

 ※R317,R325,R330はたぶん歪調整と思います。
 ※WaveSpectraで効果が確認できます。
 ※ただ R325の用途がよく分かりません?

T445xg

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・ノイズ源となっていたLPFを外したので16kHz以上の音域がダダ漏れ状態です。
 ・スピーカーに悪影響がありそうなので長時間の使用は避けた方が良さそう。

T445xg10

PIONEER F-005

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 ・2017年6月初め、FM専用機F-005の故障品が届きました。
 ・クリスタルロック機として有名な機種です。
 ・以下、作業記録です。

F00502

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Pioneer F-005 ¥58,000(1979年頃)

F00501_2F00510

 ・上位機 F-007 は F-28 として輸出されていましたがF-005は国内専用機だったようです。

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観は目立つキズもなく保存状態は良好です。
 ・背面には固定/可変出力端子とマルチパスH/V端子。
 ・FMアンテナがF型端子でないのが残念。
 ・電源コードの印字を見ると「2002」
 ・コードストッパーが傷だらけなので、電源コードを交換した先人がいたようです。
 ・75Ω~300Ω変換器を介して同軸ケーブルを接続し動作確認。
 ・電源オン。周波数窓に電球色の照明が点灯。タマ切れなし。
 ・名古屋地区のFM放送局を受信しました、、、が、+1MHz超の大幅な周波数ズレ。
 ・本来82.5MHzのNHK-FM名古屋局を目盛り83.7MHz位置で受信します。
 ・SメーターとTメーターの振れ具合は正常。
 ・ズレた位置でLOCKランプ点灯。STEREOランプ点灯。実際にステレオ感あり。
 ・REC CALトーンOK。可変出力用VRに多少のガリ。
 ・チューニングつまみを指で触れた状態で同調すると「TUNE」ランプが赤く点灯。
 ・この状態で指を離すと「LOCKED」ランプが緑色に点灯
 ・周波数ズレ以外の不具合は無さそうです。

F00503F00504F00505F00506F00508
F00510_2F00511F00512F00513F00514

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントエンドはFM専用5連バリコン。
 ・IF BAND切替機能なし。CF×3段。
 ・PA3001A:クアドラチュア検波(HA11225と同じ)
 ・PA1001A:PLL MPX(東光KB4437と同じ)
 ・PA1002A:AFオーディオアンプ、ミューティング
 ・大型電源トランス手前の金属ボックスにクリスタルロック機能が収まっている。

F00520F00521F00522F00523F00524
F00525F00526F00527F00528F00529
F00530F00531F00532F00533F00534
F00535F00536F00537F00538F00539
F00540F00541F00542F00543F00544

 ・試しにフロントエンドのOSC調整をやってみました。
 【OSC調整】
  ・76MHz受信 → L5調整 → Sメーター最大
  ・90MHz受信 → TC5調整 → Sメーター最大

 ・これによって1MHzの周波数ズレは修正できました。
 ・当初はOSC発振回路の故障かと思いましたが単純な調整ズレでした。
 ・以下に示すその他の調整ポイントも大幅にズレていました。

■調整記録------------------------------------------------------------

F005

【クリスタルロック基板調整】
 ・チューナー基板 TP14~GND接続 ※クリスタルロック機能停止
 ・TP8 周波数カウンタ接続 → TC 調整 → 100kHz ※クロック調整 実測100.03kHz
 ・TP14電圧計接続 → VR3調整 → 7.24V±30mV ※ロック電圧中点設定 実測7.27V
 ・TP7 電圧計接続 → VR1調整 → 1.5Vp-p 実測1.0Vp-p
 ・チューナー基板 TP14~GND 間接続を外す  
 ・TP10~GND接続  
 ・TP14電圧計接続 → VR2調整 → 7.20V±30mV ※DCバランス調整 ※実測7.28V
 ・TP10~GND 間接続を外す  
【チューナー部調整】
 ・チューナー基板 TP14~GND接続 ※クリスタルロック機能停止
【OSC調整】
 ・76MHz受信 → L5調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TC5調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・76MHz受信 → L1,L2,L3,L4調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TC1,2,3,4調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → IFT1調整 → Sメーター最大
【検波調整】
 ・83MHz受信 → IFT2調整 → Tメーター中点
【Sメーター調整】
 ・83MHz受信 → VR2調整 → Sメーター振れ具合調整
【MUTINGレベル調整】
 ・83MHz受信 → VR1調整 → ミューティング作動レベル調整
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → VR6調整 → 339Hz、-6dB
 ・チューナー基板 TP14~GND接続解除
【VCO調整】
 ・TP58 周波数カウンタ接続
 ・83MHz受信 → VR4調整 → 76kHz±200Hz
【PILOTキャンセル調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → VR5調整 → 19kHz成分最小
【セパレーション調整】
 ・83MHz受信 → VR3調整 → L/R漏れ成分最小
 ・実測L→R 61dB、L→R 59dB

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・OSC調整だけでなく、すべての調整箇所が大幅にズレていました。
 ・再調整によってほぼ復活したと思います。
 ・オレンジ色に浮かぶ照明窓がイイ感じです。

F00509

SANSUI TU-α307

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 ・2017年5月、実験材料を寄付していただきました。
 ・TU-α707シリーズは使ったことがありますが307は初体験機種。
 ・どれ程コストダウンされているか?

Tua30710

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SANSUI TU-α307 ¥29,800(1989年頃)

Tua30701Tua30703

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 1990。
 ・高さ6cm、奥行き25cmの小型ボディ。持ち上げるととても軽い。
 ・フロントパネルやボディに目立つキズはない。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・オート、マニュアル選局とも正常に名古屋地区のFM局を受信。
 ・縦棒グラフ式のシグナルメーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・本体背面にRF切換(LOCAL/DX)あり。
 ・IFバンド(Wide/Narrow)切換機能なし。
 ・手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM放送を確認。
 ・AMも受信動作も問題なさそう。

Tua30705Tua30706Tua30707Tua30708Tua30709

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・FM4連バリキャップ
 ・LAA1266:AM/FM Tuner System
 ・LA3410 :PLL FM MPX
 ・LC7218 :PLL Frequency Synthesizer
 ・dVR1:FMオートストップレベル調整
 ・eVR1:AMオートストップレベル調整
 ・ VR2:セパレーション調整

Tua30720Tua30721Tua30722Tua30723Tua30724
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■調整記録-----------------------------------------------------------

【フロントエンド】
 ・L1~L4は調整が難しいのでパス
 ・LA1266 16ピン → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz受信 → T1調整 → 電圧最大
【検波調整】
 ・LA1266 9ピン~22ピン → 電圧計セット
 ・83MHz受信 → T3調整 → 0.0V±10mV ※実測+445mV
 ・83MHz受信 → T4調整 → WaveSpectraで歪最小
【AUTO STOP=MUTING調整】
 ・83MHz受信 → dVR1調整
【MPX VCO調整】
 ・83MHz(無変調,80dB) → VR2調整 → 反対ch漏れ信号最小
【歪調整】※
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,80dB)→ 2調整 → 歪最小
【AM簡易調整】
 ・LA1266 15ピン → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 729kHz受信 → T1,T2調整 → 電圧最大
 ・1332kHz受信 → TC1,TC2調整 → 電圧最大
【AUTO STOP調整】
 ・83MHz受信 → eVR1調整

Tua307

■その他の設定-------------------------------------------------------

【CHARACTER設定】
 ・本機はアルファベットや数字記号を4文字まで記憶できます。
 ・[CHARACTER]ボタン押す
 ・[TUNING UP]、[TUNING DOWN]ボタンで文字を選択
 ・一文字ごとに[ENTER]で決定
 ・[CLEAR]ボタンで消去
【F-DIRECT】
 ・メモリボタン(1~0)を使って周波数を直接入力できる

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・FM/AMとも特に故障箇所は無かったです。
 ・低価格帯の製品ですが聞いてみてそんなに不満はないです。
 ・部品取り機として保管します。

Tua30711

National SC-9250GL

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 ・2017年6月、ナショナル製レシーバーの修理を承りました。
 ・見るからに昭和レトロな感じが漂っていますね。
 ・以下、作業記録です。

Sc9250gl10

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・依頼者様によると1970年頃の製品とのこと。
 ・レコードプレーヤーとスピーカーがセットになった製品だそうです。
 ・懐かしい4chステレオ対応のロゴが付いています。
 ・ただネット検索しても製品情報や回路図は見つかりません。

Sc9250gl01Sc9250gl15

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ウッドケースはほぼ無傷で状態はとても良い。底面の足が一つ欠品。
 ・フロントパネルも目立つキズなし。経年の汚れを落とせば綺麗になりそう。
 ・リア用スピーカーターミナルは通常のネジ止め式、フロント用はなぜかRCA端子。
 ・TAPE用RECORDING OUT端子をアンプに接続して音出し確認。
 ・電源オン、周波数窓が緑色に浮かび上がる。Sメーター照明も点灯。
 ・300Ω端子にFMアンテナを接続、名古屋地区のFM局を受信しました。
 ・STEREOランプ点灯。ただし放送局が無い位置でも点灯する。
 ・AM用の外部アンテナ端子に長いビニールコードを接続して受信確認。
 ・ところがAM放送は全く受信できず。全域に渡って「ザー」というノイズだけ。
 ・TAPE IN端子にCDプレーヤーを接続して正常に音が出ることを確認。
 ・PHONO端子に実験用レコードプレーヤーを接続して音出し確認。
 ・ヘッドホン端子も音が出ることを確認。 
 ・トーンコントロール、バランス、ラウドネスなど効果が確認できる。
 ・MIC ミキシング用VRがありますが、MIC端子が見当たりません??
 ・AM回路が故障しているようです。
 ・確認を終えて電源を切ろうとたところ、何とオフにできない。
 ・プッシュ式の電源ボタンを押しても電源が切れない??
 ・オンオフを数回繰り返すとようやく切断。電源スイッチも故障か?

Sc9250gl03Sc9250gl04Sc9250gl05Sc9250gl07Sc9250gl08
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■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・ウッドケース裏面にある固定ネジ4本を外し。フロントパネルを前面に引き出す。
 ・上面は配線面、裏面に部品が実装されている「逆さま構造」。
 ・AMバーアンテナ内蔵。FM3連AM2連バリコン。LCフィルタ、スイッチングMPX。
 ・電源トランスの電圧確認
 ・白:AC9.2V、青:AC4.5V、緑:AC0V

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■修理記録:電源スイッチ----------------------------------------------

 ・フロントパネルを外して周波数窓裏側を清掃。大量の埃をかき出しました。
 ・ウッドケースを外した状態で再び電源オン。
 ・点検中に電源スイッチ周辺から「ジー」という異音が聞こえることに気付く。
 ・異音発生源を探してみると、、
 ・何と電源スイッチの接点間で火花が飛んでいる音でした。
 ・これはヤバイ、、即電源オフ、、ところが火花が収まらず電源が切れない。
 ・電源コードを抜いてオフ。

Sc9250gl50Sc9250gl51Sc9250gl52Sc9250gl54Sc9250gl55

 ・電源スイッチを固定しているネジを緩めてスイッチごと取り外す。
 ・スイッチ内部をのぞいてみると
 ・スイッチ機構はスライド式ではなく、電磁リレーのような接点式でした。
 ・プッシュ操作によって接点がシーソーのように動いてON/OFFを切り換えるタイプ。
 ・接点周辺は真っ黒です。綿棒で拭き取ると煤のようです。
 ・蓄積した煤が固化してコブになり、この僅かな隙間を通して放電状態で電気が流れていたようです。
 ・コンデンサを取り外してスイッチ単体にしてクリーナーで内部洗浄。
 ・細いドライバー先端に1000番の紙やすりを張り付け、接点を磨く。
 ・これでピカピカになりました。
 ・スイッチに付いていたコンデンサ(0.03uF/600V)をスパークキラーに交換。(0.033uF/120Ω/500V)

Sc9250gl56Sc9250gl57Sc9250gl58Sc9250gl59Sc9250gl60

 ・電源スイッチの補修を終えて再び電源オン。
 ・「ジー」という異音は聞こえない。目視でも接点に火花は飛んでいない。
 ・劇的な変化として周波数窓の電球の照度が大幅に明るくなった!
 ・白:AC12.9V、青:AC6.4V、緑:AC0V
 ・それから何と! 再度動作確認を行うとAM放送が受信できました。
 ・FM/PHONO/TAPEもOKです。
 ・諸々の不調原因は電源スイッチ(接点)の劣化だったようです。
 ・真っ黒の煤が固化してコブになり、正規の電圧を出せていなかった。
 ・AM以外は低電圧状態でかろうじて動作していたみたいです。
 ・電源が切断できなかった問題も解消しました。
 ・ついでにガラス面が曇った電源ヒューズ(1A)を交換しておきました。

Sc9250gl80Sc9250gl81Sc9250gl82Sc9250gl70Sc9250gl71

■調整記録-----------------------------------------------------------

【フロントエンドOSC調整】
 ・76MHz受信 → L3調整 → Sメーター最大振れ
 ・90MHz受信 → TC3調整 → Sメーター最大振れ
【フロントエンドRF調整】
 ・76MHz受信 → L1,L2調整 → Sメーター最大振れ
 ・90MHz受信 → TC1,TC2調整 → Sメーター最大振れ
 ・83MHz受信 → IFT → Sメーター最大振れ
【IF歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信
 ・IF基板T3,T4,T7調整  → 高調波歪最小
【レシオ検波歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信 → T9調整 → Sメーター最大振れ
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信 → T10調整 → 高調波歪最小
【19kHz調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → T12,T13調整 → 19kHzレベル最大
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → T14調整 → 38kHzレベル最大
【セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → R601調整 → 漏れ信号最小
 ・実測で左右とも約25dB/1kHzでした。
【AM OSC調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → L5調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TC2調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → T5調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TC1調整 → Sメーター最大
【IF調整】
 ・1053kHz(CBCラジオ)受信 → T6,T8,T11調整 Sメーター最大
【出力調整】
※現状値に合わせて左右レベルを揃えました。
※正しい方法かどうかは分かりません。
 ・R603調整 → TR609-E 電圧 -18.9V
 ・R613調整 → TR605-B 電圧  6.6V
 ・R604調整 → TR610-E 電圧 -18.9V
 ・R614調整 → TR606-B 電圧  6.6V

Sc9250gl1

■スピーカーターミナルボックス製作-----------------------------------

 ・スピーカーがRCA端子では確かに使い難いですね。
 ・本体を改造してスピーカーターミナルを取り付けようかと思いましたが、、
 ・設置スペースが狭くて断念しました。
 ・その代わり「スピーカーターミナルボックス」を作ってみました。
 ・ケースはTAKACHI SW-75。ドリルで適当に穴を開けただけです。
 ・手持ちの端材を使ったので材料費はゼロ。でも見た目は良いです。

Sc9250gl100_2Sc9250gl110_2Sc9250gl111Sc9250gl112Sc9250gl116

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・FMは放送局が無いところでもSTEREOランプが点灯します。
 ・雑音成分の中の19kHzに反応しているみたいですが調整しきれません。
 ・周波数窓の裏側を磨いたので、緑色の照明が美しいです。
 ・PHONOやTAPE入力に接続したCDの再生は良好です。
 ・AMは本体内部のバーアンテナで受信良好です。
 ・MIC MIXINGポジションがありますが MIC入力端子が見当たりません。
 ・ひょっとしてFMワイヤレスマイクでミキシングするのでしょうか?

Sc9250gl91Sc9250gl92Sc9250gl95Sc9250gl96Sc9250gl97

Sc9250gl11

YAMAHA TX-900

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 ・2017年6月下旬、実験機としてTX-900をいただきました。
 ・久しぶりのYAMAHA製チューナーです。

Yamaha_tx90006

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA TX-900 ¥49,800(1987年発売)
 ・Hifi Engine Yamaha TX-900 AM/FM Stereo Tuner (1986-90)

Yamaha_tx90001Yamaha_tx90008

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディともに目立つキズ無し。
 ・ボディ全体に経年の汚れ。クリーニングすれば綺麗になりそう。
 ・電源コードはメガネ式のコネクタタイプ。コードの印字1986、たぶんオリジナル?
 ・F型端子にアンテナを接続して動作確認スタート。
 ・電源投入OK。表示部にカラー液晶点灯。カラフルで表示量が多い。
 ・オート選局で名古屋地区のFM局受信OK。マニュアル選局OK。周波数ズレなし。
 ・STEREOランプ点灯。IF BAND(Wide/Narrow/Super Narrow)切換OK。
 ・FINE TUNINGモードで周波数の微調整OK。82.5MHzのNHKを82.48MHzでSメーターMAX。
 ・手持ちのループアンテナを接続してAM受信確認。
 ・オート選局で名古屋地区のAM局受信OK。マニュアル受信もOK。
 ・どうやら故障個所は無さそう。

Yamaha_tx90002Yamaha_tx90009Yamaha_tx90004Yamaha_tx90005Yamaha_tx90003
Yamaha_tx90010Yamaha_tx90011Yamaha_tx90012Yamaha_tx90013

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM4連バリキャップ
 ・IF BAND切換:WIDE / NARROW / SUPER NARROW
 ・広帯域レシオ検波
 ・LA3450:PLL FM MPX Stereo Demodulator
 ・LA1245:AM Electronic Tuner

Yamaha_tx90020Yamaha_tx90021Yamaha_tx90022Yamaha_tx90023Yamaha_tx90024
Yamaha_tx90025Yamaha_tx90026Yamaha_tx90027Yamaha_tx90028Yamaha_tx90029
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Yamaha_tx90035Yamaha_tx90036Yamaha_tx90037

■調整記録------------------------------------------------------------

Yamaha_tx900

 ・TUNING MODE:AUTO
 ・IF BAND:WIDE
 ・HI BLEND:OFF
 ・MODE:AUTO STEREO
 ・オーディオ出力をWaveSpectra接続
【電圧確認】
 ・+12  → +12.5V±0.5V → ※実測+12.5V
 ・+5.5 → + 5.5V±0.5V ※実測+5.3V
 ・+30 → +30V+0,-3V → ※実測+28.3V
 ・FM受信時 FB → +12V ※実測+12.9V
 ・AM受信時 AB → +12V ※実測+12.6V
【調整用設定】
 ・TP~E 短絡
 ・メモリ内容が調整用周波数に設定される
 ・p1/P11 AM630kHz
 ・p2/P12 AM1080kHz
 ・p3/P13 AM1440kHz
 ・p4/P14 FM76.0MHz
 ・p5/P15 FM83.0MHz
 ・p6/P16 FM84.0MHz
 ・p7/P17 FM86.0MHz
 ・p8/P18 FM90.0MHz
 ・p9/P19 FM78.00MHz/Fine Tuning
 ・p10/P20 FM88.00MHz/Fine Tuning
 ・TP~E 開放
【レシオ検波調整】
 ・IF BAND:WIDE
 ・NVcc~S OUT DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし → T107調整 → 0.0V
 ・83.0MHz 1kHz 100% → 電圧計ゼロを確認
【VT電圧調整】
 ・VT~GND DC電圧計セット
 ・90.0MHz アンテナ入力なし → T108調整 → 25.0V±0.2V
 ・76.0MHz アンテナ入力なし → 確認のみ →  7.1V
【RF調整】
 ・VR104の足 DC電圧計セット(※Sメーター電圧)
 ・76.0MHz 1kHz 60dB受信 → L101,L102,L103調整 → 電圧最大
 ・90.0MHz 1KHz 60dB受信 → VC101,VC102,VC103調整 → 電圧最大
【モノラル歪調整】
 ・83.0MHz 1kHz → VC104,VR105調整 → Mono歪最小
【ステレオ歪調整】
 ・IF MODE:WIDE
 ・83.0MHz 1kHz ST → T104,T105,T106,VR101,VR102調整 → STEREO歪最小
【セパレーション調整】
 ・IF MODE:WIDE
 ・83.0MHz 1kHz ST → VR107調整 → L→R漏れ信号最小
 ・83.0MHz 1kHz ST → VR108調整 → R→L漏れ信号最小
【パイロット信号キャンセル調整】WIDE
 ・83.0MHz 1kHz ST → VR106,T112調整 → 19kHz成分最小
 ・左右chのバランスに注意
【シグナルメーター調整】
 ・83.0MHz 1kHz ST → VR104調整 → レベルメーター点灯調整
【IF オフセット調整】
 ・TP~Eを短絡
 ・82.98MHzの表示が「29.8」という表示に変わる。
 ・VR109調整 → 「29.4」→「30.0」と表示されるように調整
 ・調整後はTP~Eを開放

【AM部:VT電圧確認】
 ・VT~GND DC電圧計セット
 ・1620kHz受信 → OSCコイル調整 → 電圧=23.4V ※確認のみ
 ・ 531kHz受信 → 電圧=3.2V ※確認のみ
【AM部:RF,IF調整】
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ RFコイル調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ VR103調整 → Sメーター最大

Yamaha_tx90040

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・特に故障個所は無かったです。
 ・電源コードを抜いて1週間放置後もメモリ内容を保持していました。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・ブラックフェイスにカラー液晶が映えますね。
 ・LA3450を搭載した貴重な部品取り機として保管しておきます。

Yamaha_tx90007

KENWOOD D-3300T 修理調整記録2

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 ・2017年7月初め、D-3300Tの実験機が届きました。
 ・以下、作業記録です。

D3300t09

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD D-3300T ¥140,000円(1986年)
 ・オーディオの足跡 KENWOOD D-3300T ¥140,000円(1986年発売)
 ・Tuner Information Center (T.I.C) KT-3300D(1987年 $525)※回路図あり
 ・取扱説明書 (国内版)PDF

D3300t02D3300t04

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディ、サイドウッドとも目立つキズはない。
 ・ただ、ボディの継ぎ目やボタン周囲に白い粉状の付着物が多数あってかなり目立つ。
 ・この白い物は多分ボディを磨いたコンパウンドの残骸でしょう。
 ・背面パネルに印字された文字も一部消えている。
 ・アンテナ端子A に同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・表示部が明るく点灯。照度の劣化や文字痩せは感じない。
 ・名古屋の地元FM局を受信しながら点検スタート。
 ・上り方向のオートチューニングでは-0.1MHzの周波数で放送局を受信。
 ・下り方向のオートチューニングでは本来の周波数で放送局を受信。
 ・受信した状態でSTEREOランプ点灯、実際のステレオ感あり。
 ・RF(LOCAL/DISTANCE)切換OK。IF BAND(WIDE/NARROW)切換OK。
 ・Modulationバーグラフ点灯OK。REC CAL信号OK。
 ・問題はFM同調点のズレ。他は特に異常無さそうです。

D3300t01D3300t05D3300t06D3300t07D3300t08
D3300t03D3300t11D3300t12D3300t13D3300t14

■内部確認------------------------------------------------------------

D3300t20D3300t21D3300t22D3300t23D3300t24
D3300t25D3300t26D3300t27D3300t28D3300t29
D3300t30D3300t31D3300t32D3300t33D3300t34
D3300t35D3300t36D3300t37D3300t38D3300t39

■調整記録------------------------------------------------------------

【本体設定】
 ・IF BAND:WIDE
 ・RF SELECTOR:DISTANCE
 ・QUIETING CONTROL:NORMAL
 ※(X86),(X05),(X13):基板番号
【VT電圧】
 ・TP6~TP7 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz →  L5(X05-)調整 → 3.0V±0.1V ※実測 3.2V
 ・90MHz → TC5(X05-)調整 →25.0V±0.1V ※実測25.8V
【検波調整】
 ・TP10~TP11 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dBu)受信 → L12(X86-)調整 → 0.0V±10mV ※実測-0.51V
 ・TP16~TP17 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調,80dBu)受信 → L9 (X86-)調整 → 0.0V±10mV ※実測+0.48V
【RF調整】
 ・Multipath V端子 DC電圧計セット
 ・76MHz(1kHz,100%変調,40dBu)→ L1~4 (X05-)調整 → 電圧最大
 ・90MHz(1kHz,100%変調,40dBu)→ TC1~4(X05-)調整 → 電圧最大
【IFT調整】
 ・Multipath V端子 DC電圧計セット
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dBu)→ L10,L11,L22(X05-)調整 → 電圧最大
 ・83MHz(1kHz,100%変調,30dBu)→ L11(X86-)調整 → 電圧最大
【AUTO STOP調整】
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,14dBu)→ VR1(X86-)調整 → STEREOインジケータ点灯
【SIGNAL METER調整】
 ・(X13-)電源スイッチ後方の小さな基板
 ・83MHz(無変調,43dBu)→ VR3(X13)調整 → 7番目のドット(最上段)点灯
【TUNING METER調整】
 ・SELECTOR:MONO
 ・83MHz(10Hz,100%変調,80dBf) → VR2(X13)調整 → ※
  ※中央の縦白セグメント点灯、両側の赤縦セグメントの中点へ
【MPX VCO調整】
 ・TP15に周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調,80dBf) → VR5(X05-)調整 → 76.00kHz±50Hz
【PILOT CANCEL調整1】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,80dBu)→ VR1(X05-)調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chのバランス確認
【PILOT CANCEL調整2】
 ・83MHz(19kHz信号,10%変調,80dBu)→ L20(X05-)調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chのバランス確認
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,90%変調+19kHz信号,10%変調,80dBu)→
   → L19(X05-)調整 → Lchレベル最大
【歪調整1 DLLD】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dBu)→ VR3(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整2 MONO】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dBu)→ VR4(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整3 MONO】
 ・83MHz(MONO信号,1kHz,100%変調,80dBu)→ VR6(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整4 STEREO】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR5(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整5 STEREO】
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR7(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整6】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR8(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整7】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR9(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整8 NARROW】
 ・83MHz(MAIN信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR2(X86-)調整 → 歪率最小
【SEPARATION調整1 L】
 ・83MHz(R信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR4(X05-)調整 → Lchもれ最小
【SEPARATION調整2 R】
 ・83MHz(L信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR3(X05-)調整 → Rchもれ最小
【SEPARATION調整3 NARROW】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz(R信号,1kHz,90%変調+19kHz信号10%変調,80dBu)→ VR2(X05-)調整 → もれ最小
【DEVIATION調整】
 ・REC CAL オン → VR4(X13)調整 → 左から4番目のドットが点灯する位置

D3300t

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・FM同調点が大幅にズレていましたが、再調整によって解消しました。
 ・気持ちよく動作しています。
 ・コンパウンドの白い残骸は丁寧に除去しました。
 ・外観も随分よくなったと思います。

D3300t10

■AN7418S-------------------------------------------------------------

 ・今回のD-3300Tは再調整によって無事に復活しました。
 ・実はD-3300Tの故障機があと2台手元にあります。
 ・2台共通の故障箇所は基板裏面に実装された AN7418S です。
 ・D-3300TのMPX回路はDDP(ダイレクト・ピュア・デコーダー)方式を採用しています。
 ・AN7418Sはこの方式の要となる38kHz方形波を生成しています。
 ・後段のステレオ分離回路によって高品位な音声出力を得ています。
 ・AN7418SはKT-3030でも使われています。
 ・交換用のAN7418S新品または代用品を探していますが見つからない状況です。

D3300t44


TRIO KT-9900 4号機 修理調整記録

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 ・2017年7月初め、KT-9900の故障機が届きました。
 ・以下、作業記録です。

Kt990007

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-9900 ¥200,000
 ・オーディオの足跡 TRIO KT-9900 ¥200,000(1978年発売)
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-917 FM Stereo Tuner (1980)
 ・取扱説明書 KENWOODダウンロードサイトから入手可能
 ・1号機の記録 2015年10月4日記事
 ・2号機の記録 2015年11月15日記事
 ・3号機の記録 2016年11月13日記事

Kt990001Kt990010

■動作確認------------------------------------------------------------

<ご指摘の症状>
 ・電源OK。照明点灯。メーター動作OK。
 ・FM局は受信するが不定期にガリガリ音が入る。
<確認事項>
 ・アンテナAに同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・電源オンから音が出るまで約12秒。
 ・周波数窓の照明点灯。メーター照明点灯。
 ・オレンジ色のインジケーターLED点灯。緑色のIFバンド表示も点灯。
 ・僅かに周波数ズレあるものの地元FM局を受信。STEREOランプ点灯。
 ・照明やインジケータ類はすべて点灯。タマ切れなし。
 ・受信と同時にDDLインジケータ点灯しTメーターが中点に引き込まれる。
 ・TメーターとSメーターは正常に動作している。
 ・ただご指摘のように「ガリガリ、バリバリ」という雑音が常時入る。
 ・雑音に反応してDEVIATIONメーターが振り切れる。
 ・固定出力、可変出力とも同じ症状。IF BANDを切り換えても症状は同じ。
 ・マルチパスH端子からも同じ雑音が聞こえる。
 ・これはパルスカウント検波回路が怪しい感じです。

Kt990002Kt990003Kt990004Kt990011Kt990013

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・底板にKENWOODサービスの修理記録シールあり。1993年10月19日、修理内容不明。
 ・MPX基板で多くのオペアンプやトランジスタが交換済み。
  ・IC1,IC2,IC4,IC5 → JRC4559D
  ・Q7,Q8 → 2SA1015GR
  ・Q13 → 2SC1815GR
 ・コイルやVRに赤マジックペンでマーキングあり。
 ・KENWOODサービス以外に人の手が随分加わっている感じです。

Kt990020Kt990021Kt990022Kt990023Kt990024
Kt990025Kt990026Kt990027Kt990028Kt990029
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Kt990035Kt990036Kt990037Kt990038Kt990039
Kt990040Kt990041Kt990042Kt990043Kt990044
Kt990045Kt990046Kt990047Kt990048Kt990049

■修理記録:パルスカウント基板----------------------------------------

 ・このガリガリノイズは聞き覚えがあります。→過去記録
 ・同じパルスカウント検波機 KT-8300のノイズ源だった LPF を思い出しました。
 ・KT-9900のパルスカウント検波回路は本体背面近くに縦置きされています。
 ・他の基板と違って簡単に外せるのでメンテナンスは容易。
 ・取り外した基板を見て目についたのは L6。
 ・輸出機 KT-917 回路図で確認すると L6=LPF(500kHz) 、、これが怪しい?

Kt990060Kt990063Kt990067Kt990068Kt990069

 ・試しにL6を外して前後の回路を直結すると、見事にガリガリノイズが消えた!
 ・ただし、ガリガリノイズの代わりに酷い高調波が乗ってくる状況もKT-8300と同じ。
 ・外したL6の裏側を見ると小さなコンデンサ3個内蔵されている。
 ・L6に代えて手持ちのLC部品で簡易LPFを製作。
 ・仮り接続してみると、、ガリガリノイズ解消、高調波ノイズもなし。
 ・やはり不調原因は L6 (LPF) の劣化でした。
 ・L6の代用品として 10mH×2個、両側15pF、中央30pF、計算すると450kHz程度。
 ・基板に開いていた穴を少し拡幅して部品を配置。
 ・ガリガリノイズが解消してキレイなFM放送が聞こえてきました。

Kt990070Kt990080Kt990081Kt990082Kt990083

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・まともに使える様になったので動作確認を兼ねて一通り調整作業実施。
 ・→調整方法

Kt990090

 ・既に調整済みだったらしく、各部ほとんどズレは無かったです。
 ・ただちょっと気になる点は、
  ・FM放送同調時、STEREOランプが点灯する許容範囲がとても狭い。
  ・同調点が僅かに外れていると受信中に音声が瞬断します。
  ・それと、NHK-FMのVICSノイズはやはり回避できない。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・検波回路の一部を自作部品に置き換えたので、本来の性能を発揮しているかは怪しい??
 ・でも聞いた感じはかなり良さそうです。
 ・NHK-FMでVICSノイズが載るのは仕方ないです。

Kt990008

SONY ST-5000F 4号機

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 ・2016年11月、音が出ないST-5000Fが届きました。
 ・何といっても往年の名機、これは何とか復活させたい。
 ・入手から半年以上もかかりましたが夏休みを使ってようやく作業完了しました。

St5000f08

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 SONY ST-5000F \98,000(1969年)
 ・オーディオの足跡 SONY ST-5000F \98,000(1971年頃)
 ・Hifi Engine Sony ST-5000F FM Stereo Tuner (1969-77)
 ・SONY ST-5000F 回路図(国内機)
 ・SONY ST-5000F 掲載カタログ 1974年5月版

St5000f01St5000f10

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字は「1974」。モデル最末期の製品か。
 ・フロントパネル、ボディとも全体に経年の汚れが目立つ個体です。
 ・周波数窓の内側には大量のホコリが積もっています。
 ・背面パネルを見るとアンテナ端子にM型端子がある!
 ・元々使い難い端子だったので末期の製品には仕様変更があったのか??
 ・F型-M型変換プラグを介してアンテナ接続。電源オン。
 ・周波数窓のガラス内側が汚れているので照明が点灯したかどうかわからない?
 ・窓両端の隙間を覗くと電球が点灯していることを確認。
 ・名古屋地区のFM局周波数に合わせるとTメーターとSメーターが反応します。
 ・STEREOランプも点灯しますが、固定/可変端子とも音が出ない。無音です。
 ・MODE切替(STEREO-MONO)、MUTING切替、HiBlend切替を操作しても反応なし。
 ・これはMUTINGが解除されない状態でしょうか?

St5000f03St5000f05St5000f06St5000f12St5000f13

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・M型アンテナ端子が気になったので内部を確認しました。
 ・元々GND端子があった穴を拡幅してM型端子を取り付ける改造が行われたようです。
 ・製造段階での設計変更があったのかと思いましたが全然違いました。
 ・アンテナ端子以外に手が加えられた痕跡は無さそう。
 ・フロントパネルを分解したところ、パネル裏側に「49.9.3」の印字がありました。
 ・「昭和49年9月3日」と読めば電源コードの「1974」と一致します。
 ・ST-5000Fとしてはやはり最末期の製品のようです。
 ・TP MPX OUT からは受信したFM放送が聞こえました。
 ・やはりMUTING回路の故障が原因。

St5000f49St5000f50St5000f51St5000f80St5000f82
St5000f20St5000f21St5000f27St5000f30St5000f32
St5000f34St5000f35St5000f41St5000f44St5000f46

■修理記録:MUTING回路トランジスタ交換---------------------------------

 ・MPX基板にあるMUTING用リレーの駆動電圧測定すると電圧が出ていない。
 ・MUTING基板にある調整用VRを回しても反応なし。
 ・回路図に記載のある電圧規定値を順番に確認。
 ・MUTING回路最終段の Q408(2SC945)がおかしい?
 ・回路図では2SC633ですが基板には2SC945が実装されていました。
 ・これを2SC1815に交換したところ、MUTINGが解除されて音が出てきました。
 ・ただし、左右chでレベル差が大きい。Lchの音が小さい。
 ・Rchには「ボソッ、ボソッ」という不定期ノイズが発生する。
 ・次なる不具合がありそうです。

■修理記録:MPX回路トランジスタ、電解コンデンサ交換--------------------

 ・Lchの音が小さい。
 ・Rchには「ボソッ、ボソッ」という不定期ノイズが発生する。
 ・検波回路までは問題なさそうなので、MPX回路の不具合が原因です。
 ・MPX回路のトランジスタ一つ一つ調査。
 ・Q504(2SC1364)→2SC1815交換
 ・これで気になったレベル差は解消。
 ・さらに左右のバランスを保つためQ504~Q511まで8個すべて2SC1815に交換。
 ・ついでにMPX基板の電解コンデンサをすべて交換。
 ・Rchのボソボソノイズも解消。

St5000f70St5000f72St5000f73St5000f74St5000f76

■修理記録:電源回路電解コンデンサ交換--------------------------------

 ・電源回路の大型電解コンデンサー2個交換。
 ・C601(2000uF/50v)、C604(2000uF/35v) → 3300uF/50v

St5000f90St5000f91St5000f92St5000f93St5000f94

■調整記録------------------------------------------------------------

【電源電圧調整】
 ・TP24V,TP12V DC電圧計セット
 ・電源基板 VR001調整 → 24V,12Vそれぞれ確認
【OSC調整】※フロントエンド
 ・76.0MHz受信 → L105調整 → Sメーター最大
 ・90.0MHz受信 → CT105調整 → Sメーター最大
【RF調整】※フロントエンド
 ・76.0MHz受信 → L101,L102,L103,L104調整 → Sメーター最大
 ・90.0MHz受信 → TC101,TC102,TC103,TC104調整 → Sメーター最大
 ・この作業を数回繰り返す。
 ・Tメーターがセンターからズレても気にしない。
【IFT調整】※フロントエンド
 ・83.0MHz受信 → IFT101調整 → Sメーター最大
【レシオ検波調整】※検波基板
 ・83.0MHz受信 → 指針をSメーター最大位置へ移動
 ・IFT301調整 → Tメーター中点へ(離調点が左右対称)
 ・Tメーターが中点からズレた場合 → IFT301横のR319調整 → 中点に
【Sメーター振れ調整】※IF基板
 ・83.0MHz 80dB受信 → RT211調整 → Sメーターが90%振れる位置に。
【ミューティング調整】※ミューティング基板
 ・83.0MHz受信 → RT103調整 → MUTING作動位置へ
【セパレーション調整】※MPX基板
 ・83.0MHz 80dB受信 → RT537調整 → セパレーション最大位置へ

St5000f1St5000f2

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・さすが、当時の最高級機!
 ・アルミパネルの質感やデザイン性は40年以上前の製品とは思えない!
 ・出てくる音は当時の最高音質、でも今となってはごく普通の音ですね。
 ・雰囲気を楽しむ機種として保管しておきます。

St5000f07

SONY ST-4950

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 ・2017年6月、ヤフオクでST-4950のジャンク品を入手しました。
 ・通電未確認でしたが、商品写真をよく見ると周波数の目盛りは崩れていない模様。
 ・実は、周波数の数字や目盛りが綺麗に残っているガラス板が欲しかった。
 ・夏休み、まずは使える状態にまで整備してみました。

St495010

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-4950 ¥69,800(1976年頃)
 ・Hifi Engine SONY ST-4950 AM/FM Stereo Tuner (1975-77)

St495001St495013

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 → 1973
 ・経年の汚れはあるものの、ボディに目立つキズはない。
 ・電源を接続してスイッチオン、、緑色の周波数窓が浮かび上がる。
 ・心配していた周波数目盛りや数字にダメージ無し、これはラッキー!
 ・75Ω端子にFMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信OK。
 ・+0.2MHz程度の周波数ズレ。
 ・Tメーター中点とSメーター最大が一致しない。
 ・STEREOランプの点灯が不安定。点灯したり点灯しなかったり。
 ・MUTING動作OK。
 ・AM放送は背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信しました。
 ・問題点はFMの周波数ズレとステレオ分離周辺。

St495003St495004St495005St495007St495009
St495014St495015St495016St495017St495018

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM4連、AM2連バリコン → レシオ検波 → HA1156
 ・IFバンド Narrow/Wide切り替えなし
 ・RT201:Muting調整
 ・RT202:Sメーター振れ調整
 ・RT203:Mutingバランス調整
 ・RT301:VCO調整
 ・RT302:出力レベル調整Lch
 ・RT303:出力レベル調整Rch
 ・RT501:セパレーション調整

St495020St495021St495022St495023St495024
St495027St495028St495029St495030St495031
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 ・周波数窓の照明方法や基板構成は先代の ST-5130,5140,5150とよく似ている。
 ・先代のMPX部をIC化(HA1156)でグレードアップした構成です。
 ・さらに、先代では視認しずらかったダイヤル指針は赤く光るタイプに変更。
 ・フロントパネル裏側の印字「49.10.49」 昭和49年(1974年)10月49日?
 ・数多く分解した経験の中で日付として読めない初ケースでした。

St495050St495054St495055St495060St495059

■調整記録------------------------------------------------------------

 ※参考資料:ST-5950サービスマニュアル

St4950

 【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → IFT201左コア調整 → Tメーター中点
 【FM OSC調整】
 ・ダイヤル指針を周波数目盛り83位置にセット
 ・83MHz受信 → CT104調整 → Sメーター最大
 ※特殊なOSC回路を備えていますが調整できないので簡易法で対応
 【FMトラッキング調整】
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → IFT101調整 → Sメーター最大
 【検波歪調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → IFT201右コア調整 → 高調波歪最小
 【ミューティング調整】
 ・83MHz受信 → RT201調整 → ミューティング作動レベル調整
 ・83MHz受信 → RT203調整 → ミューティングバランス調整※
 ※バランス調整
  ミューティングが作動するポイントをTメーター左右対称になるように調整
 【Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → RT202調整 → Sメーター最大振れ調整
 【VCO調整】
 ・IC301 HA1156 10ピンに周波数カウンタ接続
 ・アンテナ入力なし → RT301調整 → 19kHz
 【セパレーション調整】
 ・83MHz受信 → RT501調整 → 左右chの漏れ信号最小
 【オーディオレベル調整】
 ・RT302、RT303 左右信号レベルを揃える。
【AM調整】
 ・ダイヤル指針を600kHz位置にセット
 ・600kHz受信 → L402調整 → Sメーター最大
 ・600kHz受信 → バーアンテナ内L401調整 → Sメーター最大
 ・ダイヤル指針を1400kHz位置にセット
 ・1400kHz受信 → CT402調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → CT401調整 → Sメーター最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・緑色に浮かび上がる周波数窓とふたつのメーターがイイ感じです。
 ・赤く光るタイプに変更されたダイヤル指針が好印象。
 ・納得できる一台に仕上がりました、、でも解体予定。

St495011

SONY ST-5950 修理調整記録2

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 ・たしか2015年の桜咲く頃に寄付していただいたジャンク機です。
 ・周波数窓に刻まれた数字と目盛りがとても残念な状態になっています。
 ・ずっと放置状態でしたが、部品取り機を得てついに復活の時を迎えました。

St595037

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5950 ¥84,800(1976年頃)
 ・オーディオ懐古録 SONY ST-5950 AM/FM STEREO TUNER ¥84,800
 ・Hifi Engine SONY ST-5950SD AM/FM Stereo Tuner (1976-78)
 ・ST-5950 取扱説明書(日本語版、PDF形式)

St595031St595040

■動作確認------------------------------------------------------------

 <入手当時の記録>
 ・電源コードの印字 → 1974
 ・残念なことに FM/AMの周波数と目盛りを刻んだ印字が奇妙に踊っている。
 ・何故こういう状態になるのでしょう?

St5950031

 ・フロントパネルはほぼ無傷だがボディに目立つ線キズ多数あり。
 ・背面端子類はサビサビ状態。本体下部にある4本の足のうち1つが欠品。
 ・電源を接続してスイッチオン、、両サイドの電球は点灯するが緑色に浮かび上がらない。
 ・75Ω端子にFMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信OK。
 ・Tメーター中点とSメーター最大が一致しない。MUTING動作OK。
 ・STEREOランプの点灯が点灯しない。聴感上もモノラルのまま。
 ・AM放送は背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信OK。
 ・各機能は活きているが、まともなガラス板と交換するしかないか?
 ・ガラス板を入手するまで保管。

St595001St595002St595003St595004St595005

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連、AM2連バリコン → レシオ検波 → HA1156
 ・IFバンド Narrow/Wide切り替えなし
 ・RT201:Muting調整
 ・RT202:Sメーター振れ調整
 ・RT203:Mutingバランス調整
 ・RT301:VCO調整
 ・RT501:セパレーション調整Lch
 ・RT502:セパレーション調整Rch
 ・RT503:出力レベル調整Rch
 ・RT504:出力レベル調整Lch

St595050St595051St595052St595053St595054
St595055St595056St595057St595059St595060
St595061St595062St595070St595071St595072
St595073St595074St595080St595081St595082

 ・部品取り用に ST-4950を入手したので比較してみました。
 ・ボディサイズ、形状、糸掛け構造など共通。
 ・ST-4950のシャーシでは穴が開いていた部分に独立電源基板。
 ・IF回路は同じだが ST-5950ではシールドケースで覆われている。
 ・左右独立セパレーション調整可能。

■修理記録:周波数や目盛りが印刷されたガラス板交換--------------------

 ・ST-4950のフロントパネルを分解してガラス板を取り外す。
 ・ST-5950のガラス板と重ねてみるとサイズは両者同じ。
 ・周波数目盛りの間隔もピッタリ同じでした。
 ・ST-4950のガラス板がそのまま流用可能と確認!
 ・交換のついでにフロントパネルの裏側まで清掃。
 ・フロントパネル裏側に印字あり 49.10.49

St595007St595008St595009St595011St595013

■修理記録:75ΩFMアンテナ端子交換--------------------------------------

 ・75Ωアンテナ端子はST-5150シリーズと同じ。短めで直径がやや小さいタイプ。
 ・このままでもいいのですが、背面パネルを分解したついでに新品に交換。
 ・並べてみると直径は同じに見えますが、オリジナルは微妙に小さいです。
 ・端子を固定していたナットが新品には小さくて使えません。

St595020St595021St595022St595023St595024

■修理記録:音声出力端子研磨、可変VRナット交換------------------------

 ・音声出力端子が載っているボードを取り外し、端子を研磨処理。
 ・ソケットを抜いてナイロンリベットを外せば簡単に取り外せます。
 ・可変VRを固定していたナットを交換。
 ・見た目の高級感が増しました。※自己満足

St595005_2St595016St595014St595015St595017

 ・その他、ST-4950から使えそうな部品やキレイな部品を確保。
 ・周波数ツマミ、セレクタツマミ、ボディ、ネジ類などを移植。
 ・状態の良いST-5950が出来上がりました。

■調整記録------------------------------------------------------------

 ※参考資料:ST-5950サービスマニュアル

St5950

 【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → IFT201左コア調整 → Tメーター中点
 【FM OSC調整】
 ・ダイヤル指針を周波数目盛り83位置にセット
 ・83MHz受信 → CT105調整 → Sメーター最大
 ※特殊なOSC回路を備えていますが調整できないので簡易法で対応
 【FMトラッキング調整】
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103,L104調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103,CT104調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → L106調整 → Sメーター最大
 【検波歪調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → IFT201右コア調整 → 高調波歪最小
 【ミューティング調整】
 ・83MHz受信 → RT201調整 → ミューティング作動レベル調整
 ・83MHz受信 → RT203調整 → ミューティングバランス調整※
 ※バランス調整
  ミューティングが作動するポイントをTメーター左右対称になるように調整
 【Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → RT202調整 → Sメーター最大振れ調整
 【VCO調整】
 ・TP 19kHz(HA1156-10ピン)に周波数カウンタ接続
 ・アンテナ入力なし → RT301調整 → 19kHz
 【セパレーション調整】
 ・83MHz受信 → RT501調整 → 漏れ信号最小
 ・83MHz受信 → RT502調整 → 漏れ信号最小
 【オーディオレベル調整】
 ・RT503、RT504 左右信号レベルを揃える。
【AM調整】
 ・ダイヤル指針を600kHz位置にセット
 ・600kHz受信 → L402調整 → Sメーター最大
 ・600kHz受信 → バーアンテナ内L401調整 → Sメーター最大
 ・ダイヤル指針を1400kHz位置にセット
 ・1400kHz受信 → CT402調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → CT401調整 → Sメーター最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・外観はST-4950とほぼ同じ、聞いた印象も同じです。
 ・緑色の浮かび上がる周波数窓がイイ感じです。
 ・赤く光るダイヤル指針が好印象。

St595032St595033St595034St595035St595036

■おまけ:分解記録----------------------------------------------------

 ・部品取り後に残ったST-4950フロントエンドのOSC部分を分解してみました。
 ・外からはトリマしか見えなかったのですが、やはりコイルもあります。
 ・たぶんST-5950も同じ構造になっていると思われます。

St595090St595091St595093St595095St595096

St595039

TRIO KT-8000 4号機 修理記録

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 ・2017年年7月末、TRIO KT-8000の修理調整を承りました。
 ・FM専用7連バリコン、トリオ自慢のパルスカウント検波搭載機。
 ・ぜひ復活させたい逸品です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・TRIO KT-8000取扱説明書

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 ・1976年 KT-9700 \150,000円 初のパルスカウント検波搭載機
 ・1977年 KT-9900 \200,000円 パルスカウント検波機の最高峰
 ・1977年 KT-8000 \ 69,800円 中級機で初のパルスカウント検波
 ・1978年 KT-8300 \ 63,000円 KT-8000の後継機。パルスカウント検波

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字「1977」
 ・外観はとてもキレイ。
 ・「パルスカウント検波」を誇示する表示はどこにも見当たらない。
 ・電源オン。窓照明、メーター照明点灯。二つのメーター動作OK。
 ・受信動作は正常ですが、固定/可変出力とも音が出ない。
 ・Mutingオン/オフ、MPX filterオン/オフ、Stereo/Monoに関わらず音が出ない。
 ・Wide/Narrowどちらも音が出ない。
 ・通電状態でしばらく放置していると、ときどき音が出ることがある。
 ・音が出るといってもノイズ混りのヒドイ音、またすぐに音が出なくなる。
 ・マルチパスH端子の出力を聴くとノイズ皆無で正常な音です。
 ・MUTINGオフにすると局間ノイズが出る。つまりミューティング回路は正常。
 ・これは難しそう、、

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM専用7連バリコン → HA1137W → MC1496 → 1.96MHz-BPF → PC検波 → HA11223
 ・TメーターとSメーターが正常に動作している。
 ・マルチパスH端子から正常音声が聴こえる。
 ・つまり HA1137W クアドラチュア検波まで正常
 ・TP1.96MHzに周波数カウンタ接続 → 第2IF確認 → L16調整可能 → 正常
 ・HA11223W-2ピン(検波信号入力)→ ノイズ混りの酷い音×
 ・HA11223W-5ピン(Rch)、6ピン(Lch)→ ノイズ混りの酷い音×
 ・不調原因はパルスカウント検波回路~HA11223W入口までの区間にありそう。

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■修理記録1:HA1457交換-----------------------------------------------

 ・HA11223W-2ピンの直前にある IC8:HA1457
 ・HA1457-1ピン(出力)=音無し
 ・HA1457-6ピン(入力)=検波信号が聞こえる
 ・HA1457:High Voltage Low Noise Preamplifire → 検波信号増幅用
 ・HA1457 → HA1457W 交換
 ・これによって出力端子から常時音が出るようになりました。
 ・ただ、出てくる音はノイズ混りのヒドイ音。
 ・これは聞き覚えのある雑音、、
 ・ノイズ源は例のLPFか?

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■修理記録2:パルスカウント検波LPF------------------------------------

 ・KT-8000のパルスカウント検波回路は、専用ICが登場する以前の古いタイプです。
 ・KT-9900と同様にディスクリートでパルスカウント検波回路が構成されています。
 ・この回路中にあるLPFが怪しい感じです。
 ・まず実験として FL2(L79-0059-05) を取り外してジャンパ線で直結。
 ・予想通り酷いノイズが消えて受信音が聞こえてきました。
 ・経験的に200kHz前後のカットオフ周波数であればOKのはず。
 ・今回は代用品として 36pF,10mH,68pF,10mH,36pF(カットオフ周波数265kHz)
 ・基板に開いていた穴を少し拡幅して部品を配置。
 ・これでキレイなFM放送が聞こえてきました。
 ・さらに実験的措置としてパルスカウント検波回路の下記部品を交換。
  ・2SC535 → 2SC1923 ×6個
  ・2SC1981 → 2SC1815 ×1個
  ・2SA733 → 2SA1015 ×1個
  ・電解コンデンサ ×6個

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■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・SSG 90MHz → TC7調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L7間隔調整 → Sメーター最大
 ※L7調整は難しいので83MHzの一点調整実施
【RF調整】
 ・SSG 90MHz → TC1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 83MHz → L11調整 → Sメーター最大
【FM同調点(HA1137W)調整】
 ・SSG 83MHz → L14調整 → 本体Tメーター中央
【IF調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz → L12調整 → Sメーター最大
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz → L13調整 → Sメーター最大
【2nd IF調整】
 ・L16調整 → TPにて1.96MHz確認
【Sメーター振れ調整】
 ・VR3:Sメーター振れ調整
【ノイズアンプ調整】
 ・D5 カソード側に電圧計セット
 ・離調時 →  VR8調整 → 8.3V
 ・同調時  → 0V 確認のみ
【MUTING調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz 15dBf → VR1調整 → Muting作動位置
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz 15dBf → VR2調整 → Muting作動位置
【MPX部調整】
 ・VR7:パイロットキャンセル調整
 ・VR6:VCO調整 TP(R133前足)にて76kHz確認
 ・VR4、VR5:セパレーション調整

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 ※MUTINGとVR8の調整方法を修正しました。
 ※実は、同時期にKT-7300の調整作業をしていました。
 ※KT-8000とKT-7300のIF回路はほとんど同じ。
 ※KT-7300は回路図、調整要領が揃っています。
 ※VR8調整方法も再検討し、KT-7300に準じた方法に変更。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・HA1457の故障は初ケースでした。
 ・それにしても最近はTRIO製チューナーのLPF故障事例に頻繁に遭遇します。
 ・L-01T、KT-8300、KT-9900、KT-8000
 ・パルスカウント検波回路に使われているLPFはそろそろ寿命を迎えているのか?
 ・1977年製とすれば約40年、よく持ちこたえたと言ってあげるべきですね。
 ・今のFM放送が続く限り、もうちょっと頑張ってね。

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