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ONKYO FR-155A & D-02GX 作業ワゴン製作

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 ・2023年10月、古いミニコンの本体部(FR-155A)を寄付していただきました
 ・CDトレイが出てこない、MDを吸い込んだまま吐き出さない、、
 ・もしCDやMDが内部に残っていたら返却希望、とのことでした
 ・実際にMDが装填されたままだったので取り出してお返ししました
 ・修理だけでは面白くないので本体を活用して「作業ワゴン」を製作しました
 ・古いミニコンの活用法として如何でしょうか?

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■製品情報:FR-155A --------------------------------------------------

 ・INTEC155シリーズのCD/MDチューナーアンプ
 ・2000年発売、スピーカー(D-02A)とセットで 90,000円(税別)
 ・Hifiengine ONKYO CD/MD Tuner Amplifier (2000)
● 主な製品仕様 ※取扱説明書より
【アンプ部】
 ・定格出力:25W+25W(4Ω),実用最大出力:30W+30W(JEITA・4Ω)
 ・全高調波歪率:0.4%(1kHz,8Ω,定格出力時)
 ・SN比:100dB(LINE-1,LINE-2,TAPE,CDR)
【チューナー部】
 ・受信周波数 FM:76~108MHz、AM:522~1629kHz
 ・感度(FM):18.8dBf(2.4μV,75Ω,SN50dB)
 ・歪率:0.2%(MONO)、0.3%(STEREO)
【CD部】
 ・ワウフラッター:測定限界以下
【MD部】
 ・全高調波歪率:0.018%(1kHz)
 ・ワウフラッター:測定限界以下
【共通】
 ・入力端子:LINE 入力×1系統、TAPE入力×1系統、CDR入力×1系統、
   デジタル入力×1系統、FM/AMアンテナ×各1系統
 ・出力端子:デジタル出力×1系統、TAPE出力×1系統、CDR出力×1系統、
   スピーカー×1系統
 ・外形寸法:155(W)×216.5(H)×362(D) / 6.0kg

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・永く放置していたそうで全体にホコリを被っている状態
 ・フロント面、特に電源スイッチ周辺に擦り傷や打痕が多い
 ・電源に接続すると内部からリレー動作音が聞こえて表示部に「00:00」点灯
 ・電源スイッチON、表示部点灯、輝度劣化はそれほど感じない
 ・リモコンが無いので本体ボタンを操作しながら試行錯誤で動作確認
【FM/AM】
 ・75ΩF端子にFMアンテナ、適当なAMループアンテナ接続
 ・周波数のアップダウンは本体最下段のCD操作ボタン「<」「>」
 ・FM/AMとも名古屋地区の放送局を受信できました
 ・FMではSTEREOインジケーター点灯、問題なさそうです
 ・信号発生器で確かめたところFMセパレーション値は約20dB程度でした
【CD】
 ・EJECTボタンを押してもトレイが出てこない、モーター音は聞こえる
 ・表示部に「No Disk」と表示され操作はこれ以上進まない
【MD】
 ・挿入口からMDディスクが見えるがEJECTボタンを押しても出てこない
 ・「No Disk」と表示され再生、早送り等どのボタンにも反応しない
【AUX,TAPE】
 ・外部にCDプレーヤーを接続して音だしテスト
 ・ここは正常に音出しOK
【時刻設定】※本体正面最下段の操作ボタンを操作
 ・[TIMER]ボタン押す
 ・[MULTI JOG]つまみを回して曜日を設定
 ・[MULTI JOG]つまみを押して(クリックして)確定
 ・[MULTI JOG]つまみを回して時刻「時:分」を設定
 ・[MULTI JOG]時報に合わせてつまみを押して(クリックして)確定

■修理記録:MDユニット分解修理----------------------------------------

 ・本体の分解方法や部品の交換方法は先人による情報がネット上に多数あります
 ・さらに Hifiengine でサービスマニュアルも入手したので準備万端
 ・貴重な情報に感謝しながら本体の分解に着手
 ・最初にMDユニットが露出、吸い込まれたままのMDディスクの救出作戦からスタート
 ・MDユニットを取り外して分解、MDディスクが見える状態で後部のギアを指で回す
 ・「ガチャ!」MDディスクが出てきました
 ・その後手持ちのMDディスクを挿入して再生を試みましたが、、
 ・残念ながら「No Disk」と表示されMDを認識せず
 ・その後MDディスクを取り出そうとするとまた出てこない、、
 ・もう一度分解してMDを取り出すことに、
 ・どうせMDは使わないのでMDユニットの修理は諦めました

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■修理記録:CDトレイベルト交換----------------------------------------

 ・さらに分解を進めてCDトレイのベルト交換に進みます
 ・基板や配線が入り組んでいて、CDトレイに辿り着くまで面倒な作業でした
 ・CDトレイは空の状態でした
 ・交換用ベルトは CDパーツマン で購入
 ・直径25mm×1.6mm角×1.6mm角 角ゴムベルト 250円
 ・ベルト交換後はスムーズにトレイの開閉ができるようになりました
 ・早速音楽CDを挿入したところ、残念ながら「No Disk」読み取り不可
 ・本機は本体底面を開けるとCDピックアップに直接アクセル出来る親切設計です
 ・底板を開けピックアップ横にあるレーザー出力調整VRを回してみるが、
 ・やはり残念ながらCD読み取り不可、次はピックアップ交換です

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■修理記録:CDピックアップ交換----------------------------------------

 ・実はベルトと同時にピックアップも CDパーツマン で購入しました
 ・KSS-213C 1,480円
 ・本体裏面のカバーを外してピックアップ交換
 ・ピックアップの交換作業はベルト交換に比べると超楽チンです
 ・交換直後も再び「No Disk」と表示されてちょっと焦りましたが、、
 ・ピックアップ横にあるレーザー出力調整VRで微調整を繰り返したところ
 ・CDの認識と再生がスムーズにできるようになりました

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■リモコン------------------------------------------------------------

 ・とりあえずCDとFM/AMが使えるようになったのでリモコンが欲しくなってきました
 ・純正リモコンの型番:RC-434S
 ・近所のHOジャンクコーナーでリモコン満載の青箱を漁ったところ RC-378S を発見
 ・ONKYO製ミニコンの別機種用リモコンのようです
 ・税込み330円で買ってきて試してみると、、無事に操作OKでした!
 ・やはりリモコンがあると操作性が格段に向上します
 ・FM/AM/CD/TAPE/AUXの入力切換OK、FM/AMの選局、CDの再生や停止

■修理調整記録:キャパシタ交換、クロック調整、受信調整----------------

【キャパシタ交換】
 ・バックアップは一般的なキャパシタだったのでこれを手持ち品に交換
 ・C715:0.1F/5.5v → 0.1F/5.5v
【クロック調整】
 ・サービスマニュアルに記載があった隠しコマンドを実践
 ・「CD STOP」ボタンを押しながら電源ボタン「STANDBY/ON」を押す
 ・テストモードに入って表示部のすべてのセグメントが点灯する
 ・テストポイント P702 → 周波数カウンタ接続
 ・トリマコンデンサC711調整 → 5MHz±10Hz(4,999,990~5,000,010Hz)
【FM/AM受信調整】
 ・チューナー部はアンテナ端子とセットになった小さなパッケージでした
 ・パッケージの両サイドのシールドカバーを開けてみました
  ・LA1837 :Single-Chip AM/FM IF and MPX IC
  ・LC72131 :電子同調用PLL周波数シンセサイザ
  ・VR1:FM TUNED → 同調点調整
  ・VR2:FM SEP → セパレーション調整
  ※当初20dB程度だったセパレーション値が40dB程度まで改善しました

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・実は上記リモコンを入手した店でONKYO製スピーカー(D-02GX)に遭遇しました
 ・ジャンク品ではないオーディオ棚に1,650円(税込)の値札で並んでいました
 ・その場でスマホ検索して純正セット品 D-02A との違いなど情報を入手
 ・D-02GX は2003年頃のINTEC155シリーズのセット品のようです
 ・これも何かの縁かな? そう思って確保してきました

■D-02GX 吸音材交換---------------------------------------------------

 ・D-02Aとの相違点:約5mm背が高い、背面ダクトが縦長スリット型
 ・外装にキズは見当たらない、ウーハーとツイーターにもキズなし、エッジも大丈夫
 ・ただちょっと気になることが、、
 ・本体を上向きにすると背面ダクトから何やら黒い粉が落ちてきます
 ・本体グルっと一回転してみるとさらに落ちてくる黒い粉、、何これ??
 ・ウーハーユニットを外して内部を見てみると、正体は劣化した吸音材でした
 ・背面ダクトの側面だけは薄っぺらいウール製吸音材が貼ってありましたが、
 ・他の面はウレタン系のスポンジ吸音材が貼られていました
 ・このスポンジ吸音材が製造から20年を経て加水分解によってボロボロ状態でした
 ・残っているスポンジも軽く触れるだけで形が崩れ粉末になっていきます
 ・これでは吸音材として全くの役立たず状態です
 ・そもそもスカスカのスポンジなんて、元から役立たずだったのでは??
 ・そこでボロボロ吸音材を掃除機ですべて吸い取りました
 ・ウーハーユニットやネットワークに付着した残骸もキレイに除去
 ・代わりにホームセンターで厚さ5cmの吸音ウールを買ってきて詰め込みました
 ・結果は、音が劇的に変わりました、、いい音かどうかは別にして、
 ・低音がクッキリ締まった感じで自己満足です
 ・シンプル過ぎるネットワークも改造すると面白いかもと思いつつ、
 ・でもこのスピーカーでそこまでする気力はないので作業はここまで

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■動作確認用の作業台(ワゴン)製作------------------------------------

 ・さて、発売当時90,000円のミニコンセットの使い道は、、
 ・チューナー等ジャンク機の動作テストをする専用作業台(ワゴン)に仕立てました
 ・ジャンク機や修理依頼機の動作テストをするための一時的な音出しシステムです
 ・自宅にあった端材や100円ショップで集めた材料を使って安価に仕上げました
  →スピーカーキャビネット上面を450mm×300mmの棚板でネジ止め
  →FR-155Aの放熱対策としてスピーカー上部に1cmの空間を確保
  →移動可能なワゴンにするため底面にも板を貼りキャスターを設置
  →作業台として使えるように上の棚板にはシリコーンマットを貼る
 ・スピーカーキャビネットに直接木ネジを打ち込むなんて、、
 ・スピーカーファンの方からお叱りを受けそうですが
 ・動作確認用の音出しセット、コンパクトな作業ワゴンとして重宝しています
 ・古いミニコンの活用方法として自画自賛(笑)

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