・2023年4月初め、市内の中古店でYAMAHA T-1 のジャンク機を入手しました
・エメラルドグリーンの照明が美しいので私のお気に入り機種の一つです
・以下、作業記録です
■製品情報-----------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 YAMAHA T-1 ¥60,000 (1977年頃)
・オーディオ懐古録 YAMAHA T-1 ¥60,000円
・Hifi Engine YAMAHA T-1 Natural Sound Stereo Tuner (1978-81)
■動作確認-----------------------------------------------------------
・フロントパネルはキレイで目立つキズは見当たらない
・天板も艶があってツルピカ状態、でも光の加減で清掃痕?のような縞模様が見える
・FMアンテナを接続して電源オン、F端子が無いのはちょっと残念
・エメラルドグリーンの美しい照明点灯
・指針の照明、メーター照明も点灯、電球切れなし
・DXインジケーター点灯、STEREOランプ点灯
・名古屋地区のFM局を+0.2MHzの周波数ズレで受信
・適当なAMループアンテナで受信OK
・FM/AMとも深刻な故障個所は無さそう
・ただメーター指針の塗装がボロボロ状態
■内部確認-----------------------------------------------------------
・ボディを固定しているネジを緩めるとき「ピキッ」と音が聞こえました
・これはネジロック剤が効いていた状態、つまり未開封の個体だったと想像します
・この時期のヤマハ製品はネジロック剤が効いています
・ネジを緩める最初の一撃は力を込めてゆっくり回しましょう
・電動ドライバーでいきなり回そうとすると空回りしてネジ頭が潰れます
■修理記録:メーター指針再塗装---------------------------------------
・TメーターとSメーターの指針を見ると塗料がボロボロ状態
・この時期のヤマハ製チューナーに共通の症状です
・メーターを分解して水性の蛍光塗料(オレンジ色)で塗り直しました
・ボロボロの古い塗片はカッターナイフの先端で触れるだけで除去できます
・ただ誤って指針を曲げないよう、作業は慎重に、、くれぐれも慎重に、、
■調整記録-----------------------------------------------------------
※調整手順を一部見直しました
【レシオ検波調整】
・10.7MHz信号 → T201上段コア調整 → Tメーター中点へ
【FM OSC調整】
・VR202(FM Smeter) → 電圧計セット ※Sメーター電圧
・76MHz受信 → Lo 調整 → 電圧最大
・90MHz受信 → TCo調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 調整 → 電圧最大
・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 調整 → 電圧最大
・83MHz調整 → IFT 調整 → 電圧最大
【レシオ検波歪調整】
・音声出力 → WaveSpectra接続
・83MHz受信 → T201下段コア調整 → 高調波歪最小
【IF歪調整】
・83MHz受信 → VR201,CF201,CF204調整 → 高調波歪最小
【FM-Sメーター調整】
・83MHz受信 → VR202 → Sメーター振れ具合調整
【VCO調整】
・83MHz Pilot → VR204調整 → 19kHz
【パイロットキャンセル】
・83MHz受信 → VR203、T205調整 → 19kHz漏れ信号最小、左右バランス注意
【セパレーション調整】
・83MHz SUB信号 → T206調整 → Lch信号レベル最大
・83MHz ST受信 → VR205調整 → 左右レベル同一
・83MHz ST受信 → VR206調整 → セパレーション最大
【REC CAL確認】
・REC CAL 287Hz -3dB ※確認のみ
■試聴---------------------------------------------------------------
・再調整によって良い性能を取り戻しました
・エメラルドグリーンに映える周波数窓、この雰囲気はとても素敵ですね