・2023年4月、初体験機種を寄付していただきました
・たぶんHOのジャンクコーナーで何度か見かけた事があったような気がします
・正直なところ、音声コード直出しの機種って積極的に購入する気にはなりません
・今回は良い機会をいただきました
■製品情報------------------------------------------------------------
・Hifi engine Toshiba ST-335 AM/FM Stereo Tuner (1978-80)
・Hifiengine に英語版サービスマニュアル(回路図含む)がありました
・でも国内のまとめサイトには情報が見当たりません
・ネット検索すると335シリーズのセパレートアンプが見つかります
・以下はオーディオ雑誌からの切り抜き情報です
■動作確認------------------------------------------------------------
・電源コードのマーキング「1977」
・奥行き約25cm、重量3.4kgのコンパクトボディ
・外観は経年の汚れが目立つが目立つキズは見当たらない
・電源オン、周波数窓と二つのメーターが照明に浮かび上がる
・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信テスト
・周波数目盛りに対して約+0.2MHzの位置でFM放送を受信
・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない
・STEREOインジケーター点灯、MUTING動作OK
・TEC CALトーンOK
・背面バーアンテナでAM放送の受信テスト
・名古屋地区のAM局を受信できました
・FM/AMとも深刻な故障個所は無さそうです
■内部確認------------------------------------------------------------
・FM3連、AM2連フロントエンド → CF×2個
・IF BAND切換なし
・IC01:LA1230 FM IF SYSTEM クアドラチュア検波、MUTING
・IC02:LA3350 PLL MULTIPLEX STEREO DEMODULATOR
・AMはディスクリート構成
・VR01:VCO 19kHz調整
・メイン基板のVRはVCO調整の1個だけ、超シンプル!
・別基板:VR201:Rec Calトーン調整
■調整記録------------------------------------------------------------
【Tメーター調整】
・R78 → 信号発生器から10.7MHz注入
・IT02下段コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・76.0MHz → L04 調整 → Sメーター最大
・90.0MHz → VC05調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
・76.0MHz → L01,L02 調整 → Sメーター最大
・90.0MHz → VC01,VC03調整 → Sメーター最大
・83.0MHz → IT01調整 → Sメーター最大
【FM検波調整】
・音声出力 → WaveSpectra接続
・83.0MHz → IT02下段コア調整 → Tメーター中点
・83.0MHz → IT02上段コア調整 → 高調波歪最小
【VCO調整】
・TP 19K → 周波数カウンタ接続
・83.0MHz無変調 → VR01調整 → 19kHz
【Rec Cal調整】
・83.0MHz 70dB 1kHz受信 → レベル記録
・RecCalオン → VR201調整 → -6dB位置へ
【AM調整】
・ 600kHz受信 → L06,IT05,IT04調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信 → VC02,VC04調整 → Sメーター最大
■試聴----------------------------------------------------------------
・Aurexブランドの中でたぶん入門機の位置付けだったのでしょう
・調整後のFMセパレーション値は最大30dB程度、ラジカセ並みでした
・調整VRもないのでこれ以上どうしようもありません
・一方のAMは背面バーアンテナで感度良く受信できました