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YAMAHA T-2 修理調整記録5

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 ・2021年12月、T-2の故障機が届きました。
 ・STEREOランプが点灯するのにステレオ感がないそうです。

T203_20220123121601

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 YAMAHA T-2 \130,000
 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-2 \130,000(1978年頃)
 ・Hifi Engine YAMAHA T-2 / Analogue FM Stereo Tuner (1978-83)

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン
 ・おや? 周波数窓と二つのメーターが青白く浮かび上がる。
 ・本来は電球色のはずですが? もしかしてLED化されているかも?
 ・さて、名古屋地区のFM局で受信テスト開始。
 ・Tメーター中点とデジタル表示の周波数が一致、STEREOランプ点灯。
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が僅かにズレるが受信OK。
 ・フロントパネルに並んだ各種切り換えスイッチの動作テスト。
 ・MUTING動作OK、REC CALトーンOK
 ・続いて標準信号発生器から基準信号を送って動作確認。
 ・STEREO受信できているがセパレーションは20dB程度と低い。
 ・BLENDスイッチ(AUTO-OFF)を切り換えてもセパレーション値に変化なし。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・まず気になった照明電球周りを確認。
 ・オリジナルは14.5v/80mAの麦球で緑色キャップを被せているはず。
 ・確認したところ、やはりすべてLEDに交換されていました。
 ・ただ青色LEDかと思ったら、意外に白色LEDでした。
 ・白色LEDにオリジナルの緑色キャップを被せています。
 ・周波数窓とメーターが青く見えるのは緑色キャップの効果のようです。
 ・14.5vの麦球は手持ちがないのでこのままにしておきます。
 ・青色照明も気品があって良い感じです。

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■修理記録:BLENDスイッチが反応しない---------------------------------

 ・BLENDスイッチ(AUTO-OFF)による切り換えが反応しない?
 ・セパレーション値が低いのはBLENDスイッチが常時オンの状態でした。
 ・T-2回路図を見ながらBLEND切換回路を考察。
 ・TR35(2SA733),TR368(2SC1918),TR37(2SA733),TR38(2SK30A) 
 ・このうちTR38(2SK30A)の足が真っ黒に変色していることを確認。
 ・試しに硬めの歯ブラシで足を軽く磨いたところ、、、
 ・突然セパレーション値が40dB程度まで改善しました。
 ・原因はTR38(2SK30A)の劣化ですね。
 ・この後、TR38(2SK30A)を新品交換しました。

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■修理記録:メーター指針再塗装----------------------------------------

 ・二つのメーター指針の塗装がボロボロでした。
 ・これはT-1やT-2で定番の劣化現象です。、
 ・メーターを分解して指針を再塗装しました。
 ・ボロボロ塗料片はカッターナイフの先端で軽く触れるだけで剥がれます。
 ・作業は慎重に! 誤って針を曲げたら、、一巻の終わりです。

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■調整記録------------------------------------------------------------

【機能設定】
 ・フロントパネルスイッチ設定
 ・RF MODE=HI SENSITIVITY
 ・IF MODE=LOCAL
 ・AUTO BLEND=OFF
【同調点調整】
 ・SSGより10.7MHz注入 → T201上段コア調整 → Tメーター中点
【OSC調整】
 ・指針を83MHzにセット
 ・83MHz 変調オフ 70dB → フロントエンド OSCトリマ調整
【トラッキング調整】
 ・76MHz mono 1kHz 50dB → RFコイル調整 → Sメーター最大
 ・90MHz mono 1kHz 50dB → RFトリマ調整 → Sメーター最大
【検波歪調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz mono 1kHz 60dB → T201下段コア調整 → 歪み最小
 ・83MHz mono 1kHz 60dB → VR203調整 → 歪み最小
【VCO調整】
 ・TP 19kHz に周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 60dB → VR204調整 → 19kHz±20Hz
【PLL調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz stereo 1kHz L-R 60dB → T202調整 → Lch音声レベル最大
【ステレオ歪調整1】
 ・IF MODE=LOCAL
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → VR201,CF201調整 → 歪み最小
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → VR202,CF204調整 → 歪み最小
【ステレオ歪調整2】
 ・IF MODE=DX
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → CF202,CF203調整 → Sメーター最大、歪み最小
【パイロットキャンセル歪調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → VR205,T203調整 → 19kHz漏れ信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → 別基板VR402調整 → セパレーション調整
 ・83MHz stereo 1kHz 60dB → 別基板VR401調整 → 左右同レベル
【Sメーター調整】
 ・83MHz 無変調 80dB → VR206調整 → Sメーター振れ調整
【REC CAL調整】
 ・REC CALスイッチオン → Tメーターが中点を示すことを確認

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・周波数窓とメーター窓が青色に浮かび上がります。
 ・これはこれで気品があってイイ感じです。

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