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LUXMAN T-660

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 ・2020年5月、初めて見るチューナーが届きました。
 ・外観はとってもユニーク、かつアンティークで昭和の香りが漂います。
 ・これは1960年代の製品か? ところが調べてみると実は1974年製。
 ・しかもPLL-MPX IC搭載とのこと、ちょっと驚きです。
 ・どんなICが使われているか?、とっても興味をそそられました。

T66003

■製品情報-------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 LUXMAN T-660 ¥49,800(1974年10月発売)

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■動作確認-------------------------------------------------------------

 ・外観に目立つキズは見当たらない、とても状態が良い。
 ・コの字型ウッドボディは底面でネジ止めされている。
 ・フロントパネルのデザインがとても個性的。
 ・Hi Blend、Mutingスイッチ、FM/AM切換スイッチ。
 ・背面パネルを見ると固定/可変出力端子に加えてマルチパス端子装備。
 ・電源コードの印字は「2009」、どうやら交換されているようです。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・二つのメーター照明点灯。オレンジ色の三角形が二つ並んだ指針が点灯。
 ・周波数窓照明が点灯しないので周波数の数字が読み取りにくい。
 ・名古屋地区のFM局を受信すると、
 ・-0.3MHzの周波数ズレ
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない
 ・でもSTEREOランプ点灯して綺麗なFM音声が流れてきました。
 ・Muting動作OK、H-blendも効いている。
 ・固定/可変端子とも出力OK
 ・マルチパスH端子からも音声が聞こえる。
 ・AMはアンテナを接続しなくても受信OK。内部アンテナがありそう。
 ・大きな故障は無さそうです。

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■内部確認-------------------------------------------------------------

 ・周波数窓の照明は元々無い構造です。
 ・Tメーターの照明電球が交換済みでした
 ・Alps社製 FM4連AM3連フロントエンド → CF×2個 → TA7031AP → レシオ検波
 ・Q207(HA1156) PLL-MPX IC
 ・AM ディスクリート構成
  ・VR201:FMセパレーション調整
  ・VR202:VCO調整
  ・VR203:STEREO インジケーター点灯調整
  ・VR204:Muting調整
  ・VR205:FM-Sメーター調整
  ・VR206:AM-Sメーター調整
 ・部品番号の順番にちょっと違和感が、、

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T66025T66026T66027T66028T66029
T66030T66031T66032T66033T66034
T66035T66036T66037T66043T66044

■調整記録-------------------------------------------------------------

【OSC調整】
 ・指針位置76MHz → TCo調整 → Sメーター最大
 ・指針位置90MHz → Lo 調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 → Sメーター最大
【IF調整】
 ・83MHz受信 → フロントエンドIF,T201,T202調整 → Sメーター最大
【レシオ検波調整】
 ・83MHz受信 → T201上段コア調整 → Tメーター中央へ
 ・83MHz受信 → T201下段コア調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz受信 → フロントエンドIF調整 → 高調波歪最小
【FM Sメーター調整】
 ・83MHz受信 → T204 → Sメーター振れ最大調整
 ・83MHz受信 → VR205 → Sメーター振れ具合調整
【ミューティング調整】
 ・83MHz,20dB受信 → VR204調整 → MUTING作動位置へ
【VCO調整】
 ・TP206 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR202調整 → 19kHz
【STEREO受信レベル調整】
 ・83MHzST 30dB受信 → VR203調整 → STEREOランプ点灯位置
【セパレーション調整】
 ・83MHzST受信 →VR201調整 → 反対ch漏れ最小
【AM調整】
 ・OSC調整 T205,AMTCo
 ・RF調整 T206,T207,AMTCA
【AM Sメーター調整】
 ・VR206調整 → Sメーター振れ最大

T66000

■試聴-----------------------------------------------------------------

 ・電波状態が良好(60dB以上)なら結構イイ音で受信できます。
 ・40dB以下になると「サー」というノイズがかなり気になります。
 ・ワイドFMは 90.6MHz辺りまで受信可能。
 ・このデザインはLUXMAN製チューナーの中では飛び抜けて異質ですね。
 ・外装の状態がとても良いのでまだまだ現役で使えそうです。


T66010

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