・2018年7月、部品取り目的でジャンク品のST-7600を入手しました。
・以下、整備記録です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 Technics ST-7600 ¥37,800(1975年頃)
・Hifi Engine Technics ST-7600 AM/FM Stereo Tuner (1976-77)
※周波数窓のデザインが国内機とちょっと違います。
■動作確認------------------------------------------------------------
・周波数窓の前面に透明アクリル板を置くデザインはST-8600やST-8200に似ている。
・ボディ全体に経年の汚れがこびり付いているが、目立つキズはない。
・FMアンテナ端子に同軸ケーブルを接続して電源オン。
・周波数窓と二つのメーターの照明点灯。ちょっと暗いのでタマ切れか?
・名古屋地区のFM放送受信OK。STEREOランプ点灯。
・+0.2MHz程度の周波数ズレ。
・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
・IF BAND(WIDE/NARROW)切換OK。MUTING動作OK。
・HI-BLENDの効果はよく分からない。
・AM放送受信を背面バーアンテナで確認。
・名古屋地区のAM放送受信OK。
■内部記録------------------------------------------------------------
・内部を見ると垂直に配置された2枚の基板が特徴的。
・チューナー基板とオーディオ基板に分けてあるようです。
・「バーチカルアライメント」の意味が分かりました。
・照明電球は2個だけ。タマ切れは無かったです。
・これで周波数窓と2個のメーターを照らし出すのでちょっと暗い印象。
・FM3連、AM2連の小さなバリコンユニット
・IC1:AN217
・IC2:SN76115N
・VR1:FM S Meter
・VR2:MUTE
・VR3:VCO
・VR101:SEP
■調整記録------------------------------------------------------------
【レシオ検波調整】
・アンテナ入力なし
・T1(緑)調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・76MHz受信 → L3 調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TC3調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
・76MHz受信 → L1,L2調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TC1,TC2調整 → Sメーター最大
【IF調整】
・IF BAND:NARROW
・83MHz 1kHz受信 → T2,T3調整 → 高調波歪最小
【検波歪調整】
・音声出力をWaveSpectraに接続
・83MHz受信 → T1(赤)調整 → 高調波歪最小
【Sメーター振れ調整】
・83MHz受信 → VR1調整 → Sメーター振れ調整
【VCO調整】
・TP34 → 周波数カウンタ接続
・83MHz無変調 → VR3調整 → 19kHz±30Hz
【セパレーション調整】
・音声出力 → WaveSpectraで観測
・83MHz受信 → VR101調整(別基板)→ 反対chへの漏れ信号最小
【AM OSC調整】
・600kHz → L7調整 → Sメーター最大
・1400kHz → TCA2調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
・600kHz → バーアンテナ調整 → Sメーター最大
・1400kHz → TCA1調整 → Sメーター最大
【AM IFT調整】
・1000kHz → T5,T6調整 → Sメーター最大
■試聴----------------------------------------------------------------
・前回調整したST-7300IIと比べるとフロントパネルに高級感があります。
・ただ照明点灯時の周波数窓の美しさが乏しい感じ。