・2018年6月末、近所のリサイクル店でジャンク機を入手しました。
・音声コードが背面から直接出ているタイプ、底板は木製。
・明らかにシリーズ最安の入門機ですね。
・いつもならスルーする機種ですが、今回は部品取り目的です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 Technics ST-7300II ¥30,800(1977年頃)
■動作確認------------------------------------------------------------
・電源コードの印字は1977。
・シリアルナンバー:AA7907A532
・FMアンテナ端子は同軸裸線を接続するタイプ。
・電源オン。周波数窓の照明点灯、二つのメーター照明点灯。
・照明はほんのり点灯する程度で「オレンジ照明が美しい」とは言い難い。
・名古屋地区のFM局受信OK。ステレオランプ点灯。MUTING[動作OK。
・ただし-0.2MHz程度の周波数ズレ。
・Tメーター中点とSメーター最大が一致しない。
・AMも名古屋地区の放送局をすべて受信OK。
・AMアンテナはボディ内部に内蔵しているのか?
・調整ズレだけで致命的な故障個所は無さそう。
■内部確認------------------------------------------------------------
・FM3連、AM2連の小さなフロントエンドユニットが斜め設置。
・あとはST-8080とよく似た構成です。
・違いはMUTING調整用VRとパイロットキャンセルVRがないこと。
・2個の電球だけで周波数窓とメーターを照らしている。
■調整記録------------------------------------------------------------
【レシオ検波調整】
・アンテナ入力なし
・T101(橙)調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・76MHz受信 → L4 調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TC3調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
・76MHz受信 → L1,L2調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TC1,TC2調整 → Sメーター最大
【検波歪調整】
・音声出力をWaveSpectraに接続
・83MHz受信 → T101(緑)調整 → 高調波歪最小
【Sメーター振れ調整】
・83MHz受信 → VR101調整 → Sメーター振れ調整
【VCO調整】
・TP301 → 周波数カウンタ接続
・83MHz無変調 → VR301調整 → 19kHz±30Hz
【セパレーション調整】
・音声出力 → WaveSpectraで観測
・83MHz受信 → VR302調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
・音声出力 → WaveSpectraで観測
・83MHz受信 → VR401調整 → -6dB(※363Hz)
【AM OSC調整】
・600kHz → L202調整 → Sメーター最大
・1400kHz → TCA2調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
・1400kHz → TCA1調整 → Sメーター最大
【AM IFT調整】
・1000kHz → T201,T202調整 → Sメーター最大
【Rec CAL】
・調整不可ですが、462Hz/-5.8dBの基準音が出ていました。
■試聴------------------------------------------------------------
・フロントパネルのデザインに高級感が感じられない点がちょっと残念。
・でもFM/AMとも特に問題なく動作しました。
・AMの受信感度が意外に良かったです。