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TRIO KT-9900 4号機 再修理記録

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 ・2017年8月にパルスカウント検波回路を修理したKT-9900 4号機です。
 ・わずか10カ月でバリバリノイズが再発したとご連絡をいただきました。
 ・以下、再修理記録です。

Kt990001

■前回記録------------------------------------------------------------

 ・TRIO KT-9900 4号機 修理調整記録 2017年8月13日

■動作確認------------------------------------------------------------

<ご指摘の症状>
 ・快調に使っていたが、急にバリバリノイズが混入するようになった。
 ・可変出力、固定出力ともに同じノイズが聞こえる。
 ・マルチパスH端子(DET OUT)からも同じノイズが聞こえる。
 ・ノイズ発生時もTメーターとSメーターの動き方は正常。
 ・IFバンド切替(narrow/normal/wide)ともに同じノイズが聞こえる。
 ・MUTINGオン/オフでも同じノイズが聞こえる。

<確認事項>
 ・ご指摘の症状を確認しました。
 ・周波数窓の照明点灯。メーター照明点灯。
 ・オレンジ色のインジケーターLED点灯。
 ・緑色のIFバンド表示も点灯。
 ・照明やインジケータ類はすべて点灯。
 ・STEREOランプ点灯。タマ切れなし。
 ・受信と同時にDDLインジケータ点灯しTメーターが中点に引き込まれる。
 ・TメーターとSメーターの動作は正常。
 ・前回同様にノイズ源はパルスカウント検波回路にありそう。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM放送受信中のパルスカウント検波回路で実地検証。
 ・電圧確認:7番端子(-18V)→ -18.5V ※異常なし
 ・電圧確認:8番端子(+18V)→ +18.6V ※異常なし
 ・電圧確認:9番端子(+22.5V)→ +23.2V ※異常なし
 ・前回修理で自作したL6(LPF)の前後で音出し確認。
 ・確認ポイントにICクリップを引っ掛けて音声を確認。
 ・パルスカウント検波基板 R35=L6(LPF)前 → ※異常なし
 ・パルスカウント検波基板 R36=L6(LPF)後 → ※異常なし

Kt917schematic

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・こうなるとノイズ源はIC3(HA1457)。
 ・IC3(HA1457) を取り外してみると足が真っ黒に変色している。
 ・手持ち部品 HA1457W に交換 → 当たり!!
 ・ノイズが消えて綺麗な音が聞こえてきました。

Kt990050Kt990051Kt990054Kt990055Kt990056

 ・実は本機以外でもHA1457がノイズ源となっていた経験が多々あります。
 ・足に付着した黒い(サビ?スス?カビ?)が短絡要因になっているようです。
 ・KT-9900の基板を見渡すとあちこちにHA1457があります。
 ・念のため端子付け根の黒い物体をブラシで清掃しておきました。

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・まともに使える様になったので動作確認を兼ねて一通り調整作業実施。
  ・→調整方法
 ・調整ズレはほとんど無かったです。
 ・セパレーションを僅かに微調整して作業完了しました。

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・1978年製、製造からすでに40年も経過していることになります。
 ・いまだに現役で使えること自体が凄いことですね。

Kt990007


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