・2017年10月、バリコンチューナーT-1の調整作業を承りました。
・この時期のヤマハ製チューナーはシンプルなデザインが魅力です。
・以下、作業記録です。
■製品情報-----------------------------------------------------------
・オーディオ懐古録 YAMAHA T-1 ¥60,000円
・オーディオの足跡 YAMAHA T-1 ¥60,000 (1977年頃)
・Hifi Engine YAMAHA T-1
・YAMAHA T-1 取扱説明書 (PDF形式)
・YAMAHA T-1 回路図
■動作確認-----------------------------------------------------------
・フロントパネルはキレイです。キズは見当たりません。
・天板も艶があって光っています。天板後部に僅かに引っかきキズ。
・FMアンテナを接続して電源オン。エメラルドグリーンの美しい照明点灯。
・指針の照明、メーター照明も点灯。タマ切れなし。
・DXインジケーター点灯、STEREOランプ点灯。
・名古屋地区のFM局を+0.3MHzの周波数ズレで受信。
・FM/AMとも不具合は無さそう。
・ただ、メーター針の塗装がボロボロ状態。
■内部確認-----------------------------------------------------------
■修理記録:メーター指針再塗装---------------------------------------
・TメーターとSメーターの指針を見ると塗料がボロボロ状態。
・この時期のヤマハ製チューナーに共通の症状です。
・メーターを分解してタッチペンで赤く塗り直しました。
・詳しい手順と注意事項は 1号機記事参照
■調整記録-----------------------------------------------------------
【レシオ検波調整】
・何も受信しない状態 → T201上段コア調整 → Tメーター中点へ
【FM OSC調整】
・76MHz受信 → Lo 調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
・90MHz受信 → TCo調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
【FM RF調整】
・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 調整 → Sメーター最大
・83MHz調整 → IFT 調整 → Sメーター最大
【レシオ検波歪調整】
・83MHz受信 → T201下段コア調整 → 高調波歪最小
【IF歪調整】
・83MHz受信 → VR201,CF201,CF204調整 → 高調波歪最小
【FM-Sメーター振れ調整】
・83MHz受信 → VR202 → Sメーター振れ具合調整
【VCO調整】
・83MHz Pilot → VR204調整 → 19kHz
・83MHz SUB信号 → VR205調整 → Lch信号レベル最大
【パイロットキャンセル】
・83MHz受信 → VR203、T206調整 → 19kHz漏れ信号最小、左右バランス注意
【セパレーション調整】
・83MHzステレオ受信 → VR206調整 → セパレーション最大
【REC CAL確認】
・REC CAL 287Hz -3dB ※確認のみ
■試聴---------------------------------------------------------------
・故障箇所は無かったです。
・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
・エメラルドグリーンに映える周波数窓、うっとりしていつまでも眺めていられます。