・2017年6月下旬、実験機としてTX-900をいただきました。
・久しぶりのYAMAHA製チューナーです。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 YAMAHA TX-900 ¥49,800(1987年発売)
・Hifi Engine Yamaha TX-900 AM/FM Stereo Tuner (1986-90)
■動作確認------------------------------------------------------------
・フロントパネル、ボディともに目立つキズ無し。
・ボディ全体に経年の汚れ。クリーニングすれば綺麗になりそう。
・電源コードはメガネ式のコネクタタイプ。コードの印字1986、たぶんオリジナル?
・F型端子にアンテナを接続して動作確認スタート。
・電源投入OK。表示部にカラー液晶点灯。カラフルで表示量が多い。
・オート選局で名古屋地区のFM局受信OK。マニュアル選局OK。周波数ズレなし。
・STEREOランプ点灯。IF BAND(Wide/Narrow/Super Narrow)切換OK。
・FINE TUNINGモードで周波数の微調整OK。82.5MHzのNHKを82.48MHzでSメーターMAX。
・手持ちのループアンテナを接続してAM受信確認。
・オート選局で名古屋地区のAM局受信OK。マニュアル受信もOK。
・どうやら故障個所は無さそう。
■内部確認------------------------------------------------------------
・FM4連バリキャップ
・IF BAND切換:WIDE / NARROW / SUPER NARROW
・広帯域レシオ検波
・LA3450:PLL FM MPX Stereo Demodulator
・LA1245:AM Electronic Tuner
■調整記録------------------------------------------------------------
・TUNING MODE:AUTO
・IF BAND:WIDE
・HI BLEND:OFF
・MODE:AUTO STEREO
・オーディオ出力をWaveSpectra接続
【電圧確認】
・+12 → +12.5V±0.5V → ※実測+12.5V
・+5.5 → + 5.5V±0.5V ※実測+5.3V
・+30 → +30V+0,-3V → ※実測+28.3V
・FM受信時 FB → +12V ※実測+12.9V
・AM受信時 AB → +12V ※実測+12.6V
【調整用設定】
・TP~E 短絡
・メモリ内容が調整用周波数に設定される
・p1/P11 AM630kHz
・p2/P12 AM1080kHz
・p3/P13 AM1440kHz
・p4/P14 FM76.0MHz
・p5/P15 FM83.0MHz
・p6/P16 FM84.0MHz
・p7/P17 FM86.0MHz
・p8/P18 FM90.0MHz
・p9/P19 FM78.00MHz/Fine Tuning
・p10/P20 FM88.00MHz/Fine Tuning
・TP~E 開放
【レシオ検波調整】
・IF BAND:WIDE
・NVcc~S OUT DC電圧計セット
・アンテナ入力なし → T107調整 → 0.0V
・83.0MHz 1kHz 100% → 電圧計ゼロを確認
【VT電圧調整】
・VT~GND DC電圧計セット
・90.0MHz アンテナ入力なし → T108調整 → 25.0V±0.2V
・76.0MHz アンテナ入力なし → 確認のみ → 7.1V
【RF調整】
・VR104の足 DC電圧計セット(※Sメーター電圧)
・76.0MHz 1kHz 60dB受信 → L101,L102,L103調整 → 電圧最大
・90.0MHz 1KHz 60dB受信 → VC101,VC102,VC103調整 → 電圧最大
【モノラル歪調整】
・83.0MHz 1kHz → VC104,VR105調整 → Mono歪最小
【ステレオ歪調整】
・IF MODE:WIDE
・83.0MHz 1kHz ST → T104,T105,T106,VR101,VR102調整 → STEREO歪最小
【セパレーション調整】
・IF MODE:WIDE
・83.0MHz 1kHz ST → VR107調整 → L→R漏れ信号最小
・83.0MHz 1kHz ST → VR108調整 → R→L漏れ信号最小
【パイロット信号キャンセル調整】WIDE
・83.0MHz 1kHz ST → VR106,T112調整 → 19kHz成分最小
・左右chのバランスに注意
【シグナルメーター調整】
・83.0MHz 1kHz ST → VR104調整 → レベルメーター点灯調整
【IF オフセット調整】
・TP~Eを短絡
・82.98MHzの表示が「29.8」という表示に変わる。
・VR109調整 → 「29.4」→「30.0」と表示されるように調整
・調整後はTP~Eを開放
【AM部:VT電圧確認】
・VT~GND DC電圧計セット
・1620kHz受信 → OSCコイル調整 → 電圧=23.4V ※確認のみ
・ 531kHz受信 → 電圧=3.2V ※確認のみ
【AM部:RF,IF調整】
・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ RFコイル調整 → Sメーター最大
・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ VR103調整 → Sメーター最大
■試聴----------------------------------------------------------------
・特に故障個所は無かったです。
・電源コードを抜いて1週間放置後もメモリ内容を保持していました。
・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
・ブラックフェイスにカラー液晶が映えますね。
・LA3450を搭載した貴重な部品取り機として保管しておきます。