・2015年7月初め、近くのハードオフで入手したジャンク品です。
・OTTO 、これは懐かしい今は亡き SANYO のオーディオブランドです。
・そう言えば OTTO 製オーディオ機器は当時も今も使ったことは無いかも?
・持ち上げるとずっしり重い、75オームF型端子、マルチパス端子など素性は良さそう。
・さて、内部を見るのが楽しみ。
■製品情報------------------------------------------------------------
・ネット検索で見つかる情報は皆無です。
・古いオーディオ雑誌(1978年)に紹介記事がありました。
・定価69,800円、当時としては高価な製品ですね。
・ちなみに電源コードの印字 1975 でした。
■動作確認------------------------------------------------------------
・フロントパネルは経年の汚れ(手垢?)がこびり付いているが、目立つキズは無い。
・ボディ上面もホコリがこびり付いた感じで汚れているが致命傷は無い。
・背面:固定/可変出力端子、マルチパス端子、75Ωアンテナ端子、AMバーアンテナ。
・FMアンテナを接続して電源オン。
・オレンジ色の窓照明点灯。二つのメーターも照明点灯。指針は光らないタイプ。
・指針と周波数目盛りとのズレは+0.2MHz程度。
・Sメーター最大位置とTメーター中点が一致しない。
・Tメーター中点の赤色ランプが周波数ロック状態を示す。
・STEREOランプ点灯、MUTING動作OK。
・出てくる音に特に違和感なし。
■内部確認-----------------------------------------------------------
・ALPS製FM4連、AM2連バリコン
・FM基板:TOKO製LCフィルター+IFアンプLA1222→レシオ検波
・MPX回路:LA3350 PLL-MPX IC
・AM基板:HA1138
・IFバンド切替機能無し
・電源回路の立派な電解コンデンサ。2200uF+2200uFデュアルタイプ。
・基板裏面を見ると配線パターンがシンプルでとても分かりやすい。
・選局ツマミとFUNCTION切替ツマミがアルミ無垢。
・シャーシ側面に担当者ごとの検査印。
・技術者一人一人が責任持って製造している様子が想像できます。
■調整記録------------------------------------------------------------
・基板上に部品番号が無いものは適当に命名しました。
【電源電圧調整】
・VR03調整→TP4 ※11.8V 確認のみ(IF回路)
・VR04調整→TP5 ※12.0V 確認のみ(MPX回路)
【レシオ検波調整】
・受信モード→AUTO
・FREQ-LOCK→OFF
・離調して何も受信しない状態
・FM-L01上段コア → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・OSCコアLo調整→76MHz Sメーター最大
・OSCトリマTCo調整→90MHz Sメーター最大
【FM RF調整】
・76MHz受信→LA,LR1,LR2→Sメーター最大
・90MHz受信→TCA,TCR1,TCR2→Sメーター最大
・上記作業を数回繰り返す
・83MHz受信→IF調整→Sメーター最大
【レシオ検波歪調整】
・受信モード→AUTO
・FREQ-LOCK→OFF
・離調して何も受信しない状態
・83MHz受信→FM-L01下段コア→二次高調波歪最小
【MUTING調整】
・83MHz受信→FM-L02調整→TP2電圧最大
【VCO調整】
・19kHzTPに周波数カウンタ接続
・VR01調整→76kHz±100Hz
【セパレーション調整】
・VR02調整→左右のセパレーション値最大
【AM部調整】
・背面バーアンテナ、AM-L01、AM-L02
・フロントエンド AM1,AM2,AM3
■試聴----------------------------------------------------------------
・正面パネルのデザインは好みが分かれるところでしょうか。
・でもオレンジ色の照明は結構良い雰囲気です。
・受信能力、歪率などFM部は期待以上に優秀でした。