・2015年5月初め、ST-5150Dの調整作業をお引受しました。
・発売当時に購入したワンオーナー品だそうです。
・周波数ズレが気になるのでメンテナンスを、というご依頼でした。
・以下、作業記録です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 ST-5150D ¥49,800円 1975年頃
→ST-5150D 回路図
■動作確認------------------------------------------------------------
・購入以来ずっとオーディオラックに入っていたそうです。
・フロントパネル、ボディとも目立つキズはありません。
・電源コードの印字は「1974」。ベタつき感はほとんどなし。
・電源オン。周波数窓と二つのメーター照明点灯。
・75Ωアンテナケーブルを接続してFM放送を受信確認。
・何も受信しない状態でTメーターが中央から外れている。
・+0.2MHz程度の周波数ズレ。MUTING動作OK。
・Sメーター最大とTメーター中央が一致しない。
・STEREOランプ点灯。実際にステレオ感あり。
・AMは背面バーアンテナで受信OK。
■分解清掃------------------------------------------------------------
・フロントパネル裏側に「49.5.17」と印字されていました。
・「昭和49年5月17日」と読めば1974年ですね。
・周波数窓裏側に堆積していたホコリを清掃してガラス磨き。
・ガラス板を磨きすぎると数字や目盛りを傷つけるので注意。
・さらにガラス板両端に塗られている緑色塗料も剥がさないように注意。
■再調整--------------------------------------------------------------
・FM OSC調整:CT104、L104
・FMトラッキング調整:CT101,102,103、L101,L102,L103
・FMレシオ検波調整:T201上段 Tメーター中央へ
・FMレシオ検波調整:T201下段 高調波歪最小へ
・FMステレオ調整:T401 L+R信号→Lch最大へ
・FMセパレーション調整:RT401
・FM Sメーター調整:RT202
・FMミューティング調整:T202 → D205電圧最大へ
・FMミューティングレベル調整:RT201
・固定出力調整::RT402(Rch) / RT403(Lch)→同レベルへ
・AM 調整:バーアンテナ、CT301、CT302、T301、CFT301
・AM Sメーター調整:RT301
■試聴----------------------------------------------------------------
・周波数ズレ、Tメーターの中央ズレは解消しました。
・各部調整によって良い性能を取り戻したと思います。
・シルバーパネルに映えるグリーンイルミが最高です。
・これからも長くご愛用ください。