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SONY ST-5130 2台 修理記録

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 ・2015年2月初め、SONY ST-5130 2台セットの修理調整を承りました。
 ・2台とも依頼者様が中古品で入手されたものだそうです。
 ・場合によってはニコイチ合体も、、と考えましたが、
 ・両機とも受信性能は同程度まで復旧しました。
 ・以下、作業報告です。

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5130 ¥69,800(1972年頃)
 ・製品カタログ 1971年?月版
 ・製品カタログ 1974年1月版
 ・製品カタログ 1974年5月版
 ・仮称「初期型、後期型」の違い

■シリアルナンバー 207523(ボディ放熱孔あり)-------------------------

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【動作確認】
 ・電源コードがオリジナルではない。
 ・1991と印字された黒い別のコードに交換されている。
 ・フロントパネルの四隅が当て傷、凹み、擦り傷でちょっと残念。
 ・正面にも目立つ引っかきキズ。
 ・背面端子は清掃済み?光っています。
 ・ツマミ形状からは「後期型」と思われます。

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 ・電源オン。窓照明がちょっと暗い。メーター照明はOK。
 ・周波数目盛りを刻んだ印字が歪んでいる。左端が切れている。
 ・AM受信OK。メーター動作OK。周波数ズレはそんなに気にならない。
 ・周波数目盛りを緑色に彩るための緑色塗料がかなり劣化。
 ・見た目は良くないです。
 ・FM受信は -0.2MHz程度の周波数ズレ。
 ・Sメーターの振れ具合が小さい。SSG60dBに対して20%程度の振れ。
 ・Sメーター最大位置とTメーター中央位置のズレが大きい。
 ・受信感度が弱いせいか、MUTINGオンでは受信できない放送局がある。
 ・受信できるFM局ではSTEREOランプ点灯。
 ・実際のステレオ感あってまずます聴ける。
 ・ところがMONO受信に切り替えるとひどいノイズ感。なぜ???
 ・固定/可変出力OK。可変端子のVRにひどいガリあり。
 ・マルチパス端子出力OK。
 ・ヘッドホン端子OK。

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 ・ボディを開けて内部を確認。
 ・一見すると綺麗だが、トランジスタの足にホコリの塊が引っ掛かっている。
 ・大量に堆積したはずのホコリは中途半端に清掃済みのようです。
 ・電源基板とヘッドホン基板を見るとやはり「後期型」です。
 ・MPX回路、AM回路で3個の電解コンデンサが交換済み。
 ・STEREOランプも交換されている。
 ・何と!MPX回路でハンダが外されたまま放置された部品がある!!

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 ・内部清掃、電源コード交換、電解コンデンサ交換を経た個体です。
 ・ヘッドフォンVRや切替スイッチに大量の接点復活財が噴射された模様。
 ・ガリは無い代わりに周囲がベタベタです。
 ・フロントパネル裏側に「47.12.6」→昭和47年12月6日→1972年製でしょうか。
 ・これはまさに「ジャンク品」ですね。

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【修理・調整】
 ・MPX回路でハンダが外されていた部分を補修。
 ・これによってMONO受信で感じた歪は解消されました。
 ・内部がベタベタ、閉口しました。
 ・各部再調整して、FM受信感度が大幅にアップしました。
 ・Sメーターは大きく振れます。Tメーターとの連動性もOK。
 ・ただ高い周波数で目盛りと指針のズレが修正しきれません。

■シリアルナンバー 212079(ボディ放熱孔なし)-------------------------

5130201

【動作確認】
 ・電源コードはオリジナルで 1974 の印字あり。
 ・フロントパネルは汚れているがキズはない。
 ・ツマミ形状からは「後期型」と思われる。
 ・背面端子類は錆びついている。

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 ・電源オン。窓照明がちょっと暗い。緑色のメーター照明はOK。
 ・周波数目盛りに印字の歪みはない。
 ・AM受信OK。メーター動作OK。周波数ズレは気にならない。
 ・FM受信は +0.2MHz程度の周波数ズレ。
 ・Sメーターの振れ具合は正常。
 ・Sメーター最大位置とTメーター中央位置のズレはわずか。
 ・MUTING動作OK。
 ・STEREOランプ点灯。ただしちょっと暗い?電球劣化か?
 ・実際のステレオ感あり。まずます聴ける。
 ・MONO受信もOK。
 ・固定/可変出力OK。可変VRにガリあり。
 ・マルチパス端子出力OK。
 ・ヘッドホン端子OK。音量調整VRはガリあり。

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 ・放熱口の無いボディを開けて内部を確認。
 ・基板上にはうっすら堆積したホコリあり。
 ・放熱口の無い ST-5150 のボディと交換されたのかも?

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 ・電源基板、ヘッドホン基板を見るとやはり「後期型」です。
 ・交換された部品は無くオリジナル状態です。
 ・基板上に修理痕は見当たりません。
 ・本体裏面、ゴム足の底にフェルトが貼ってありました。
 ・大切に扱われていた個体のようです。
 ・フロントパネル裏側に「49.3.4」→昭和49年3月4日→1974年製でしょう。
 ・電源コードの印字と一致します。

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【修理・調整】
 ・内部に手を加えられた痕跡はありません。
 ・今回私も回路にはノータッチです。調整だけ行いました。
 ・各部再調整して、FM受信感度が大幅にアップしました。
 ・Sメーターは大きく振れます。Tメーターとの連動性もOK。
 ・MPX部の調整でセパレーション値も40dBまで改善しました。
 ・目盛りと指針のズレはほぼ一致します。
 ・周波数窓の緑色照明が美しいです。

【緑色照明補修】
 ・緑色照明を蘇らせるため、内部のガラス板右端に細工をしました。
 ・100円ショップの「緑色透明下敷き」を細くカットして挟んであります。
 ・私のST-5000F、ST-5130/5140/5150、ST-5950と同様の細工です。

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 ・緑色照明は美しいのですが、すぐ横の電球の熱がちょっと気になるところです。
 ・経験上、丸一日連続稼動しても溶けたり燃えたりしたことはありません。
 ・ただ、通電したまま放置(外出とか就寝)は危険です。
 ・気になる場合はすぐに外せるようになっています。

■ボディ放熱孔の有無-------------------------------------------------

 ・今までに7~8台のST-5130を見てきましたが、放熱孔のないボディは初体験。
 ・製品カタログを読み直して掲載写真を確認しました。

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 ・1971年版カタログ、1974年5月版カタログではボディに放熱孔があります。
 ・1974年12月カタログではボディに放熱孔がありません。
 ・今まで何度も読み直したカタログなのに放熱孔の有無は初めて気が付きました。
 ・新種の化石を発見したような、そんな感覚です。

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