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KENWOOD L-01T

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 ・2014年10月初め、L-01Tの修理を承りました。
 ・「FMは受信できるが、バリバリというノイズが発生する」という症状とのこと。
 ・余暇を利用しての作業のため時間が掛かってしまいました。
 ・以下、作業報告です。

L01t108

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年)
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年頃)
 ・Hifi engine KENWOOD L-01T 輸出機のサービスマニュアルが入手できます。
 ・cooltune様のサイトに当時のカタログがあります。
 ・取扱説明書<捜索中>

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<概要>
 ・1979年発売。その前年に発売されたKT-9900から多くの技術を受け継いだ高性能機。
 ・非磁性体構造:アルミシャーシ、強化ナイロン、アクリル、木製ケース。
 ・2電源構成:局発回路用とその他検波復調回路用を独立して搭載。
 ・ダイレクトコンバージョン:電波が強いときRF増幅段を通さず直接ミキサー段へ入力。
 ・パルスカウント検波:トリオ自慢の検波方式。
 ・サンプリングホールドMPX:FM文字多重放送との干渉問題あり。

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・実機を見ると予想以上のサイズ。デカイ&重い。
 ・特に奥行き452mm、レコードプレーヤー並みですね。
 ・全体に多少のキズがあるものの致命傷はない感じ。
 ・正面アクリルパネル左側(KENWOODロゴ付近)にあるヒッカキ傷が残念。

 ・電源オン、オレンジ色照明が部分的に暗い。電球切れか?
 ・Wide/Narrow、Direct/Normal の青い三角形表示も一部電球切れ?
 ・STEREOランプは赤く点灯。二つのメーター照明点灯。
 ・TメーターとSメーターの動作正常。FM局を正常に受信している。
 ・電源投入後1分くらいは不具合なしと思いました。

 ・その後、ご指摘のようなバリバリというノイズ発生。
 ・固定出力、可変出力ともにノイズが聞こえる。
 ・マルチパスH端子からも同じノイズが聞こえる。
 ・ノイズ発生時でも二つのメーターは正常動作している。

 ・本体底面にKENWOODサービスの修理記録。
 ・昭和61年(1986年)ダイヤル指針の電球が交換された模様。

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 ・背面にある切替スイッチ CONTINUOUS DIAL LIGHT でフロントパネルの照明切替可能。
 ・オン:すべての電球が点灯
 ・オフ:ダイヤル指針とポジションインジケーターのみ点灯
 ・すべての電球が点灯している方が美しいのですが、省エネ仕様ということでしょう。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・上部カバーは木製、とっても軽い。底板も木製。
 ・アンプ並みに巨大な電源トランス2個。立派な電源回路。
 ・大きな電解コンデンサー。よく見ると大小すべてKENWOODブランド。
 ・7連バリコンを納めた大きなシールドケース。
 ・このシールドケースを外すには底板を外して裏側からネジを外す必要あり。
 ・さすが高級機、という印象です。

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 ・LA1231N、AN610P、TR4010A、HA11223W

■修理記録1:電球修理、、といっても接点を磨いただけ-----------------

 ・周波数窓の照明やインジケーター用に多くのミニ電球が並んでいる。
 ・点灯していない電球を取り外す。
 ・90度回転するとロックが外れて台座ごと取り出せる。
 ・ルーペで電球を観察するとフィラメントは切れていない。
 ・接触不良を疑って基板との接点部分を清掃して再設置 → みごと点灯。
 ・点灯していなかった7個の電球はすべて接触不良が原因でした。
 ・全球点灯すると美しい照明ですね。これはいい雰囲気です。
  ※電球仕様:直径4mm、8V/0.1A

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■修理記録1:バリバリ音の原因調査------------------------------------

 ・SメーターとTメーターは正常動作。つまりメーター駆動用LA1231は正常。
 ・LA1231N-6pinクアドラチュア検波の音を直接聞くと正常な音声が聴こえる。

 ・TP(R78右側)にてダウンコンバート周波数1.96MHz確認。
 ・L6(第2OSCコイル)にて1.96MHz調整可能。
 ・ところがTR4010A-5pin出力にはノイズが乗っている。
 ・TR4010A-5pin出力はそのままマルチパスH端子から出ている
 ・これらの症状から不調原因は TR4010A の故障を疑いました。

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<参考>KT-8300(故障機)-------------------------------------------

 ・実は今回のL-01Tとほぼ同じ故障症状の KT-8300(故障機)が手元にあります。
 ・この KT-8300 は故障品としてずいぶん前に寄付していただいたものです。
 ・前所有者がKENWOODサービスに修理依頼したところ「修理不能」で戻されたそうです。
 ・修理不能の理由は「専用ICが入手できないため」だったそうです。
 ・専用ICとは TR4010 のことだと直感しました。

 ・L-01T と KT-8300 のパルスカウント検波部はほぼ同じ構成です。
 ・今回 L-01T の症状を見て、故障原因は KT-8300(故障機)と同じ専用ICだと思いました。
 ・新品のTR4010 は入手不能でも同型ICは KT-8300、KT-8100、KT-80で使われています。
 ・部品取りできるジャンク機が手に入るのを気長に待つことにしました。
  ※L-01T/TR4010A、KT-8300/TR4010

■修理記録2:KT-8300(正常機)入手-----------------------------------

 ・待機状態をお伝えしたところ、L-01T 依頼者様から KT-8300(正常機)が届きました。
 ・部品取り用にご手配いただきました。誠にありがとうございました。
 ・電源を入れ動作確認したところFM放送を正常に受信できました。
 ・ただ、LOCKランプが点灯不良。
 ・チューニングつまみから指を離しても赤色LEDが点灯しない。その後不規則に明滅する。
 ・ちょっと気になりましたが、FM受信性能とは直接関係無いので今回はスルーしました。
 ・基板上にある TR4010 を取り外して代わりにICソケット装着。
 ・いつでも復旧できる状態にしておきました。

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■修理記録3:KT-8300(故障機)修理-----------------------------------

 ・KT-8300(故障機)の TR4010 を外してICソケット装着。
 ・先に取り外した KT-8300(正常機)のTR4010を移植。
 ・これでノイズが消えるかと思ったら、、残念、ノイズ症状に変化ありません。
 ・「専用ICの故障」と診断されていたのに、原因は TR4010 ではありませんでした。

■修理記録4:L-01T TR4010交換----------------------------------------

 ・L-01T の TR4010A を取り外してこちらもICソケット装着。
 ・KT-8300(正常機)から取り外した TR4010 を移植。
 ・ところが KT-8300(故障機)同様に不具合状況が改善しません。
 ・TR4010を交換しても症状(ノイズ発生状況)は変わらないです。

 ・取り外すときの半田ごての熱で TR4010 が壊れたかも?
 ・TR4010 を元の KT-8300(正常機)に戻してみるとキレイなFM音声が出てきます。
 ・L-01Tから取り外した TR4010A をKT-8300(正常機)に移植すると正常動作。

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<分かったこと>
 ・L-01TのTR4010Aは故障ではなかった。
 ・KT-8300(故障機)のTR4010も故障ではなかった。

■修理記録5:L-01T AN610P交換

 ・専用ICとはてっきりTR4010のことだと思っていましたが次はAN610Pが怪しい?
 ・KT-8300ではカンタイプのMC1496が使われています。
 ・同じバランスドモジュレータでも仕様が異なるのでAN610Pを新規手配。
 ・ヤフオクに出ていた新品10個セットを1,400円で入手。
 ・相場を知らないので高いのか安いのか?分かりません?
 ・手元に届いてL-01TオリジナルのAN610Pと交換。
 ・しかしノイズ状況に変化ありません。
 ・AN610Pの初期不良を疑って4個試しましたが症状は変わらず。

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<分かったこと>
 ・AN610Pは故障していない。

■修理記録6:L-01T 電解コンデンサーなど交換-------------------------------

 ・TR4010A-4ピン入力は正常、ところが5ピン出力不調。
 ・TR4010A自体は正常。ということは TR4010A周辺回路が怪しい?
 ・試しに TR4010A 周辺の電解コンデンサ4個交換 → 症状変化なし
   ※C122(1uF50V),C48(100uF10V),C49(10uF16V),C51(1uF50V),C52(1uF50V)
 ・コイルL9(2.2uH)交換 → 症状変化なし

■修理記録7:L-01T ローパスフィルター交換---------------------------------

 ・L-01T、KT-8300(正常機)を並べて置き、回路図と見比べながら実機比較調査。
 ・回路図に記された電圧指定値をつぶさに調べました。
 ・TR4010の各ピン電圧は指定値とほぼ一致するが6ピンと8ピンだけは安定しない。
 ・6ピンと8ピンの間にはローパスフィルターFL3(LPF250kHz)、まさかこれ?

L01t_fl3

 ・KT-8300(正常機)の基板を見ると同じ型番ローパスフィルターFL5がありました。
 ・KT-8300(正常機)から外して L-01T に移植すると、、、結果は大当たり!!
 ・不快なノイズが消えて正常な音声が出てきました。
 ・ノイズ源はローパスフィルターFL3でした。やれやれ、、
 ・KT-8300(故障機)も多分同じ原因でしょう(未確認)。

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■修理記録8:Q27 2SC1384 ハンダ割れ----------------------------------

 ・上記作業中はマルチパスH端子から出てくる音を聴いていました。
 ・ノイズ問題が解消したと思い、音声出力端子(固定/可変)の音を確認しました。
 ・ところが固定/可変ともに Lch の音声がブツブツに途切れます。
 ・よく聴いてみると再生音自体のステレオ分離は正常に行われています。
 ・HA11223W以降の回路を追っていくと、Q27 2SC1384 がグラグラ、ハンダ割れでした。
 ・ハンダ補修してブツ切れ解消。これで不具合はなくなりました。

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■修理記録9:ミニ電球交換---------------------------------------------

 ・修理記録1で復活した照明用電球の1個が、作業中にいつの間にか本当に切れていました。
 ・電球仕様:直径4mm、8V/0.1A、ベース部の直径10mm(サイズ的にはT4.2ミニベース?)
 ・ポムロル様のL-01T修理記事を参考にさせていただきミニ電球を交換しました。
 ・エナメル線仕様で 8V/01Aの電球は直径3mmのものしか見つかりませんでした。
 ・細かい手作業なので老眼オヤジにはちょっと厳しい、、、
 ・接点となる部分のエナメルを剥がさないと点灯しない。

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■調整記録------------------------------------------------------------

 ・ノイズ源の修理を終え、海外版サービスマニュアルに沿って各部調整しました。

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【FMフロントエンド】
 ・OSC調整76MHz → L1
 ・OSC調整90MHz → TC1
 ・トラッキング調整76MHz → L2,L3,L4,L5,L6
 ・トラッキング調整90MHz → TC2,TC3,TC4,TC5,TC6
 ・IFT調整 → L17,L19,L21 → Sメーター最大
【Tメーター調整】
 ・LA1231Nクアドラチュア検波調整 → L6 → Tメーター中央
【ミューティング調整】
 ・VR2
【WIDE GAIN調整】
 ・Narrow受信 → Sメーターレベル記録
 ・Wide受信 → VR1調整 → Narrow受信時と同レベルに
【Sメーター調整】
 ・VR3
【VCO調整】
 ・無変調 → VR6調整 → TP(R117) → 76kHz
【Pilotキャンセル】
 ・VR7,L16調整 → 19kHz漏れ最小へ
【ステレオ歪調整】
 ・フロントエンドL21調整 → 高調波歪最小へ
【SCA調整】
 ・L10,L11,VR5:詳細は後述
【ノイズアンプ調整】
 ・離調状態  VR4調整 → Q6(2SC2785)エミッタ電圧 → 8V
【セパレーション調整】
 ・Wide受信時 VR10→Rch、VR11→Lch
 ・Narrow受信 VR1(X13-2690基板)
<VR一覧>
 VR1:Wide gain
 VR2:Muting
 VR3:S-meter
 VR4:Noise Amp
 VR5:SCA
 VR6:VCO
 VR7:Pilot cancel
 VR8:Lch-max
 VR9:Rch-max
 VR10:Wide separation Rch
 VR11:Wide separation Lch
 VR1:Narrow separation(X13-2690基板)

L01t_align

L01t_sche_s

 ・さすが高級機、調整ズレはほとんどなかったです。
 ・遠距離受信の目安にしているNHK-FM(岐阜)が綺麗に受信できます。
 ・歪率、セパレーションなど素晴らしい数値が出ています。

■FM文字多重放送(DARC)によるノイズ問題------------------------------------------

 ・実はL-01Tにはもう一つの興味がありました。
 ・FM文字多重放送( DARC = Data Radio Channel )の影響によるノイズ問題です。
 ・KT-9900、L-01TではFM文字多重放送の影響によるノイズが発生するそうです。
 ・FM文字多重放送に該当するのは民放FM局の「見えるラジオ」と NHK-FMの「VICS」。
 ・これが原因でKT-9900やL-01Tを手放した方もいらっしゃったとか、、
 ・理論的な解説は cooltune様のL-01T記事をご覧ください。

 ・今回調整したL-01Tで受信してみると、やはりNHK-FMでは耳障りなノイズがあります。
 ・これは LUXMAN T-300Vで経験したノイズと同じです。過去記事→
 ・一方、NHK-FM以外の民放FM局ではこのノイズは発生しません。
 ・あれ?FM-Aichiの「見えるラジオ」はどうなった?

 ・調べてみるとFM-Aichiの「見えるラジオ」は2014年3月31日に終了していました。
 ・同様にJFN系列各局も2014年3月31日で「見えるラジオ」が終わっていました。
 ・FM-Aichi FM文字多重放送「見えるラジオ」サービス終了のお知らせ
   →近年スマートフォン等を通じて様々な情報サービスを受けることが可能になった。
   →「見えるラジオ」はその役割を果たし終えたと考えるのが妥当な環境となった。
 ・ということは、現在ノイズ問題を抱えるのは「VICS」を載せているNHK-FMだけということ。
 ・何ということでしょう、、肝心なNHK-FMだけが抱える問題となっていました。
 ・逆に民放FMだけを聴く人にとってはFM多重放送問題は解決されたことになります。

 ・MEGURO DARC ENCODER MSG-2170 でFM多重信号を生成して実験しました。
  ※L+R=80%、Pilot=10%、DARC=10%
 ・無音時の信号(緑色)と多重信号を載せた信号(青色)の違いです。
 ・巷ではこのノイズを「セミの鳴き声」に例えていますが、まさにそんな感じです。
 ・特にクラシック音楽のピアニシモ部分で相当不快なノイズとして聞こえます。
 ・大音量のロックやジャズでは気にならないかも?

L01t_vics01

■SCA調整-------------------------------------------------------------

 ・アメリカではSCA放送としてサブキャリア67kHzに多重信号を載せています。
 ・これを除去するため L-01T では豪華なSCAフィルター回路が搭載されています。
 ・海外版SMには調整要領にSCA調整としてL10,L11,VR5の設定方法が記されていました。
 ・一方、日本の多重放送は76kHzをサブキャリアとして多重信号を載せています。
 ・SCAフィルターを日本の76kHzに同調させればノイズ問題は解決するのでは?

 ・MEGURO DARC ENCODER MSG-2170でFM多重信号を生成
  ※L&R=80%、Pilot=10%、DARC=10%
 ・L10,L11調整 → D36カソード側DC電圧最大へ
 ・VR5調整 → IC9-1pin電圧測定 → +電圧が-電圧に変わる位置に設定
 ・IC9-1pin電圧が+→-に変わることでSCAフィルター回路のスイッチオン。
 ・これで聴感上の耳障りな歪が消えました。

 
L01t92L01t94L01t96L01t91L01t90

L01t_sca01

着手前 D36電圧 IC9-1pin
多重なし MSG2170(多重信号オフ) 0V +7.5V
民放FM局受信時(VICSなし) 0V +7.5V
多重あり NHK-FM受信時(VICSあり) 0.2V~0.3V +7.5V
MSG2170(多重信号オン) 0.3V +7.5V
L10,L11調整後 D36電圧 IC9-1pin
多重なし MSG2170(多重信号オフ) 0V +7.5V
民放FM局受信時(VICSなし) 0V +7.5V
多重あり NHK-FM受信時(VICSあり) 0.5V~1.0V+7.5V
MSG2170(多重信号オン) 1.1V+7.5V
VR5調整後 D36電圧 IC9-1pin
多重なし MSG2170(多重信号オフ) 0V +7.5V
民放FM局受信時(VICSなし) 0V +7.5V
多重あり NHK-FM受信時(VICSあり) 0.5V~1.0V -6.6V
MSG2170(多重信号オン) 1.1V -6.6V

 ・VICS信号が載ったNHK-FMを受信しながらでも調整できました。
 ・D36電圧は放送内容によって変動しますが、L10を反時計回りに約1回転(360度)
 ・続いてL11も反時計回りに約1回転(360度)、これでおよそ最大電圧位置になります。
 ・次にIC9-1pinの電圧を見ながらVR5を時計方向に少し回す。
 ・+7.5V→安定して-6.6Vを示す位置にセット。

Msg2174p66

 ・SCA回路オン/オフで可聴域の再生音への影響が,最も気になりるところです。
 ・本来はSCAフィルター L12,L13,L14,L15も最適化すべきですね。
 ・元々は67kHz前後の周波数をカットする設定のはず。
 ・ということは 57kHz(38+19)付近もフィルターの影響を受けている可能性あり。
 ・聴いた感じでは特に気になる影響は分かりません。
 ・ここの調整法は自分用のL-01Tを入手してからの宿題とします。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・漆黒のフロントパネルに映えるオレンジ照明が抜群に美しい。惚れ惚れします。
 ・パルスカウント検波ですから電波の弱いFM局では音質に不満を感じます。
 ・でもDIRECTで受信できるFM局なら素晴らしい音質を体感できます。
 ・これはイイです。私もぜひ一台欲しくなりました。

L01t107

 ・L-01Tのような高級機は本来はプロにキチンと修理調整してもらった方が良いです。
 ・特にKENWOOD製品はまだメーカーサービスによる修理調整が期待できます。
 ・当方は「実験材料」としてご提供いただける場合に限りお引き受けしています。
 ・作業途中で壊してしまっても笑ってお許しいただけることが条件です。壊す確率は高いです。


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