・2021年11月、F-120の故障機を入手しました。
・メモリボタンが操作不能だそうです。
・以下、作業記録です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 PIONEER F-120 ¥45,000(1982年発売)
・オーディオ懐古録 PIONEER F-120 FM/AM DIGITAL SYNTHESIZED TUNER¥45,000
・Hifi Engine PIONEER F-90 Digital Synthesizer Tuner (1983-85)
■動作確認------------------------------------------------------------
・外観はとても奇麗、目立つ傷はありません。
・背面に純正AMループアンテナ付属。
・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信テスト。
・名古屋地区のFM局を周波数ズレなく受信できました。
・STEREOランプ点灯、実際のステレオ感もあり。
・REC CALトーンOK、IF BAND切換インジケーター点灯
・背面ループアンテナで名古屋地区のAM局を受信できました。
・やなり問題はメモリボタンが全く機能しないこと。
■修理記録:メモリボタン----------------------------------------------
・フロントパネルを外してメモリボタン(タクトスイッチ)を確認。
・タクトスイッチに張り付けてあったオリジナルのスポンジ?が見事に劣化。
・この機種定番のウイークポイントですね。
・詳細:本体12mm×12mm、スイッチ直径7mm、ボタン上面までの高さ4mm、
・今回も100均で入手できるクッションラバーを張り付けました。
・ダイソー Mini type Cushion Rubber 直径8mm、高さ2mm、これがピッタリです。
・メモリーボタンを押したときのクリック感が超気持ちイイ。
・高さ6mmのタクトスイッチに交換する方法もありそうですが、、面倒ですね。
■調整記録------------------------------------------------------------
【VT電圧】
・TP19 → 電圧計セット
・90MHz → L5調整 → 24.5V
・76MHz → 7.9V ※確認のみ
【RF調整】
・TP16 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
・76MHz受信 → L1,L2,L3調整 → 電圧最大
・90MHz受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
・83MHz受信 → T2調整 → 電圧最大
【IF WIDE GAIN調整】
・TP16 → 電圧計セット
・VR101 → 中央位置にセット
・83MHz WIDE受信 → T101調整 → 電圧最大
・83MHz NARR受信 → VR101調整 → WIDE/NARROW同一電圧
【MUTING調整】
・83MHz30dB受信 → VR102調整 → MUTING作動
【FM同調点(クアドラチュア検波)調整】
・TP17~TP18 → 電圧計セット
・83MHz受信 → T103調整 → 電圧ゼロ
【パルスカウント検波調整】
・R308(TP1.26MHz) → 電圧計セット
・83MHz受信 → T104,T105調整 → 電圧最大(実測1.275MHz)
【DCバランス調整】
・TP10~TP11 → 電圧計セット
・83MHz受信 → VR301調整 → 電圧ゼロ
【VCO調整】
・TP14 → 周波数カウンタ、電圧計接続
・83MHz無変調 → VR304調整 → 38kHz
・83MHz無変調 → L308調整 → 電圧最大
【PILOTキャンセル調整】】
・音声出力端子 → WaveSpectra接続
・83MHz ST受信 → L306,VR305調整 → 19kHz信号最小
【STEREO歪調整】
・音声出力端子 → WaveSpectra接続
・83MHz ST受信 → T2,T101調整 → 歪率最小
【セパレーション調整:WIDE】
・音声出力端子 → WaveSpectra接続
・83MHz ST受信 → VR302,VR303調整 → 反対ch漏れ信号最小
【セパレーション調整:NARROW】
・音声出力端子 → WaveSpectra接続
・83MHz ST受信 → VR305調整 → 反対ch漏れ信号最小
【REC LEVEL調整】
・83MHz受信 → 出力レベル記録
・REC LEVEL オン → VR501調整 → -6dB
【AM VT電圧調整】
・TP19 → 電圧計セット
・ 522kHz → L202調整 → 2.0V
・1611kHz → TC202調整 → 24.5V
【AM RF調整】
・TP15 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
・ 729kHz受信 → L201調整 → 電圧最大
・1332kHz受信 → TC201調整 → 電圧最大
■試聴---------------------------------------------------------------
・再調整によって受信感度が大幅アップしました。
・セパレーションも60dBほど確保できます。
・シグナルメーターが無いのが残念です性能は上々です。