・2021年9月、KT-2020の故障機が届きました。
・表示部の輝度劣化がひどく、ほとんど見えない状態だそうです。
・さて、どんな状態でしょうか?
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 KENWOOD KT-2020 ¥74,800(1984年頃)
・オーディオ懐古録 KENWOOD KT-2020 ¥74,800
・輸出機 KENWOOD KT-990SD
■動作確認------------------------------------------------------------
・FMアンテナを接続して電源オン。
・表示部は点灯するが確かにとても暗い状態。
・周波数の数字がかろうじて判読できるレベル
・インジケーターの点灯も輝度が低い
・この状態でオート選局を実行すると-0.1MHzの周波数で受信OK
・STEREOインジケーターの輝度も低いが微かに赤く点灯することを確認
・適当なAMループアンテナで名古屋地区のAM放送を受信
・原始的な方法ですがボディを優しく叩いてみると、、
・表示部の輝度が明るくなったり暗くなったりします。
・これはFL管の寿命ではなく基板の接触不良、ハンダ不良が怪しそう?
・まずは表示部の修理から着手。
■修理記録:FL管ハンダ修正----------------------------------------------
・KT-2020の基板は2階建て構造です。
・その2階基板とFL管を載せた基板が繋がっています。
・まずフロントパネルを分解し、2階基板に繋がるコネクタを外す。
・2階基板とFL管を載せた基板が一緒に取り外せます。
・FL管との接合部のハンダをルーペで詳細点検。
・明らかなハンダクラックは無いものの、全体にハンダが少なく痩せている印象。
・接合部のすべてのハンダ箇所を盛り直して処置完了
・組み立て直して電源オン、、FL管の輝度が復活しました!
・FL管表面や窓裏側も磨いたので表示部が美しく点灯します。
・ボディを軽く叩いても大丈夫です。
■修理記録:電源部電解コンデンサー交換--------------------------------
・電源基板で頭から粉を吹いた電解コンデンサー発見
・電圧に異常ないですが念のために交換しておきました。
・C14 1000uF/25v → 1000uF/50v
・C13 2200uF/25v → 2200uF/35v
■動作確認(再)------------------------------------------------------
・表示部が明るく点灯するようになったのでもう一度動作確認のやり直し。
・オート選局上り方向、下り方向ともに-0.1MHzの周波数ズレでFM局を受信
・シグナルインジケーター点灯、STEREOランプ点灯
・LOCAL/DISTANCE切換OK、WIDE/NARROW切換OK、REC CALトーンOK
・AMはオート選局で名古屋地区のAM局を受信OK
・あとは再調整で復活することを祈ります。
■調整記録------------------------------------------------------------
■試聴----------------------------------------------------------------
・当初はFL管の劣化寿命かと思いましたが復活できてよかったです。
・周波数ズレも解消し再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
・まだまだ活躍してくれそうです。