・2021年7月、KT-3030の故障機が届きました。
・JVCサービスで「部品が無いので修理不能」と返却されたそうです
・さてどんな部品が無いのでしょうか?
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 KENWOOD KT-3030 ¥120,000(1984年頃)
・オーディオ懐古録 KENWOOD KT-3030 ¥120,000
・Hifi Engine KENWOOD KT-1100SD FM Stereo Tuner (1984)
■動作確認------------------------------------------------------------
・外観はとても奇麗な状態、目立つ傷はない
・FMアンテナを接続して電源オン
・周波数表示、その他のインジケーター点灯
・オート選局では周波数がアップダウンする
・しかし名古屋地区のFM放送局はすべて素通りして受信しない
・SIGNALインジケーターは全く点灯しない
・これは全く受信していないようです
■修理記録:電源基板電解コンデンサー交換------------------------------
・ボディを開けて内部チェック
・VT電圧を測定すると76~90MHz区間で約2.3V、ほとんど変化しない
・電源基板電圧確認
・J1-1 (+15v) +15.2v
・J1-2 (+12v) +12.2v
・J1-3 (-12v) -12.1v
・J2-1 (GND)
・J2-2 (+B,54v) +2.3v
・J2-3 (INH)
・J2-4 (+5.6v) +5.6v
・J2-5 (POWER MUTE)
・電源基板の電解コンデンサC5,C6(330uF/50v)が頭から粉を吹いています。
・これはVT電圧に直結する部品なのでこれを新品に交換。
・C5,C6 (330uF/50v) → (330uF/63v)
・J2-2 (+B,54v) +2.3v → +54.4v
・TPにVT電圧が出現し、バリバリ受信できるようになりました。
・故障個所はここだけのようです。
■調整記録------------------------------------------------------------
・過去の調整記録に倣って受信調整しました。
・良い音で受信できるようになりました。
■試聴----------------------------------------------------------------
・表示部で赤色に点灯するSTEREOインジケーターがちょっと暗い感じです。
・それ以外は問題なさそうです。
・これでまた当分の間上質なFMライフを楽しめると思います。