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SONY ST-S333ESX 修理調整記録3

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 ・2021年4月、333ESXの故障品が届きました。
 ・以下、作業記録です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESX ¥49,800(1986年頃)
 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESXII ¥49,800(1987年頃)

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■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・サイドウッドなし。
 ・フロントパネルやボディは目立つ傷はなくまずまずの状態。
 ・同軸アンテナケーブルを接続して電源オン。
 ・表示部点灯。文字欠けや輝度劣化は感じられない。
 ・IF BAND切換などボタン操作に応じてインジケーター点灯OK。
 ・しかしオート選局で名古屋地区のFM局を受信するとすべて素通りして受信不可。
 ・上り方向、下り方向ともにオート選局不可。
 ・マニュアル受信ならモノラル音声で受信可能。
 ・STEREOランプ点灯しない。
 ・REC CALトーンは聞こえるが、ボタンに引っ掛かりがある。
 ・付属のAMループアンテナで名古屋地区のAM局をテスト受信。
 ・AMはオート選局で受信OK。

333esxii07_20210627141101

■修理記録:IFT251交換------------------------------------------------

 ・下記調整記録の【FM同調点調整】を試みたところ電圧が全く変化しません。
 ・原因は IFT251内蔵コンデンサの容量抜けですね。
 ・対策として内蔵コンデンサを除去して外付けコンデンサを追加しようとしましたが、、
 ・内蔵コンデンサを除去するときに誤ってコイルの内部配線を切断してしまいました。
 ・そこで保管してあったIFT251同等品(KENWOOD KT-5020 のIFTコイル)を移植しました。
  ・[4046-6911] SONY ST-S333ESX
  ・[3004-3925] KENWOOD KT-5020
 ・追加部品や追加配線なしで動作しました。

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■修理記録:REC CAL ボタン--------------------------------------------

 ・REC CALボタンの操作感がおかしいです。
 ・ON/OFF動作はできますが、何か引っ掛かっているような変な感じです。
 ・フロントパネルを分解清掃したときに裏側を見てみたら、、
 ・プッシュボタンを留める部品が斜めに傾いていました。
 ・これを修正したところ正常な操作感になりました。

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IFT205調整 LA1235-7pin~10pin間電圧ゼロ ※調整前実測+5.4V
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド内ジャンパ線 JW3 → 電圧計セット
 ・90MHz L104調整 21.0V±0.2V ※調整前実測21.1V
 ・76MHz 確認のみ 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.0V
【SST回路調整】
 ・SST調整はVT電圧調整後、かつトラッキング調整前に行うこと
 ・76MHz受信 RT801調整 IC802-11pin電圧 → 0V 実測1.0mV
 ・90MHz受信 IC802-9pin電圧 → 14V確認 ※調整前実測14.1V
【トラッキング調整】
 ・IC203(LA1235)-13pin(又はRT204)電圧max
 ・76MHz L101,L102,L103
 ・90MHz CT101,CT102,CT103
【PLL検波調整】
 ・TP201をGNDに落とす
 ・IFT207調整 TP202 DC電圧ゼロ ※調整前実測-114mV
 ・CT201調整 歪最小
【IF歪調整】
 ・Wide受信、MUTINGオフ
 ・IC203(LA1235)-13pin電圧計セット
 ・RT201、RT202 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 電圧最大へ
  ・IFT101調整 電圧最大へ
 ・SSG出力80dBにセット
  ・IFT203、RT201を交互に調整 歪最小へ
 ・SSG出力20dBにセット、Mutingオン
  ・IFT202調整 電圧計最大へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204、RT202を交互に調整 歪最小へ
【パイロットキャンセル】
 ・RT304、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RT301 R→L ※調整後実測62dB
 ・RT302 L→R ※調整後実測64dB
【Sメーター調整】
 ・RT205
【MUTINGレベル調整】
 ・RT204
【CAL TONE】
 ・テストトーン 404Hz確認
 ・RT303調整 → 音声レベル-6dB設定
【AM調整】
 ・RT401 Sメーター調整
 ・RT402 AUTOSTOP調整

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・当初感じた不具合はすべて解消しました。
 ・良い音で受信できています。

333esxii06_20210627141001

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