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PIONEER F-500 修理調整記録2

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 ・2020年1月下旬、PIONEER F-500の故障品を入手しました。
 ・久しぶりに見るパイオニア製パルスカウント検波機です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Pioneer F-500 ¥49,800(1979年発売)
 ・Hifi Engine PIONEER F-500 (1981)

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字は1979。
 ・サイドボディに擦り傷、HOで縦置きされていたか?
 ・フロントパネルのプッシュスイッチにサビが出ている。
 ・電源オン。周波数窓の照明点灯。ただしTメーターの照明電球が切れている。
 ・各ボタンのインジケーターLED点灯。
 ・名古屋地区のFM放送局を受信OK。僅かに周波数ズレ。
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・STEREOランプ点灯しない。
 ・IF BAND WIDE/NARROW切換OK。REC CALトーンOK。
 ・76MHz~80MHz区間で指針を移動すると「バリバリ」と凄い雑音を発する。
 ・雑音に連動してSメーターが大きく振れる。
 ・AM放送は受信OK。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・ボディ後方開口部付近に溜まった大量の埃を清掃。
 ・フロントパネルを分解して徹底清掃。ボタンのサビ落とし。
 ・パネル内側に「55.4.17」と印字がありました。「1980年4月17日」か?

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■修理記録:電球交換--------------------------------------------------

 ・Tメーターの照明用電球が切れています。
 ・ジャンク箱から同等品を探して交換。

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■修理記録------------------------------------------------------------

 ・指針を移動すると「バリバリ」と凄い雑音が発生。
 ・移動しないときは静かです。
 ・この症状は、経験的にバリコン軸のサビ付きが原因です。
 ・バリコン回転軸を爪楊枝の先端で丹念に清掃。
 ・最後にコンタクトグリスを塗布して完了。
 ・これでバリバリ雑音は解消しました。

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・サービスマニュアル、回路図など未入手です。
 ・部品番号が分からないので仮番号を付しました。

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【FM OSC調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・基板上の12番端子にDC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・目盛り位置76MHzに指針セット
 ・76MHz 無変調 70dB 受信 → L5調整 → Sメーター最大
 ・目盛り位置90MHzに指針セット
 ・90MHz 無変調 70dB 受信 → TC5調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・基板上の12番端子にDC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・目盛り位置76MHzに指針セット
 ・76MHz 無変調 40dB 受信 → L1,L2,L3,L4調整 → Sメーター最大
 ・目盛り位置90MHzに指針セット
 ・90MHz 無変調 40dB 受信 → TC1,TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
【IF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・目盛り位置83MHz付近でSメーター最大位置に指針セット
 ・83MHz 100%変調 40dB 受信 → T1,T2,T3調整 → Sメーター最大
 ・Sメーターの目盛りを記録
 ・IF BAND=WIDE
 ・VR1調整 → Sメーターの目盛りをNARROW時と同じ位置に。
【FM同調点調整】※クアドラチュア検波
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 100%変調 70dB 受信 → T4調整 → Tメーター中点
【パルスカウント検波調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 100%変調 70dB 受信 → T5調整 → TP電圧最大
 ・TP1 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 100%変調 70dB 受信 → T6調整 → 1.26MHz
 ・TP4~TP5 電圧計接続
 ・83MHz 100%変調 70dB 受信 → VR2調整 → 電圧ゼロ
【Sメーター振れ調整】
 ・VR3調整
【ミューティング調整】
 ・VR4調整
【REC CALトーン調整】
 ・VR5 -6dB設定 ※実測328Hz
【VCO整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・TP3 周波数カウンタ接続
 ・無信号 → VR6調整 → 76Hz
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz ステレオ信号 60dB 受信 → T7,VR7調整 → 19kHz最小
 ・左右バランスに注意
【セパレーション調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR9調整 → Lch漏れ最小
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR10調整 → Rch漏れ最小
【セパレーション調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR8調整 → L/Rch漏れ最小
【AM OSC調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → TA1調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TCA2調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → バーアンテナ横スライド調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TCA1調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz(CBCラジオ)受信 → TA2調整 → Sメーター最大
【AM IF調整】
 ・VR11調整 → WIDE/NARROW Sメーター振れを同じ位置に調整

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・サビを落としたボタンが光っています。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・周波数窓とメーター照明、インジケーターLEDがイイ雰囲気を醸し出しています。

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