・2014年4月、近所のリサイクル店でVictor FX-F1を入手しました。
・値札に「ステレオ受信できない」と書かれた「税別 500円」の品でした。
・HOのジャンクコーナーでよく見かけますが、お値段が高すぎてパスしてました。
・でも、500円なら実験材料にちょうどイイ、、
■製品情報-----------------------------------------------------------
・ビクター製ミニコンポのチューナー部分のようです。
・ネット検索で得られた情報をまとめました。
【Victor F1シリーズ】(1994年発売)
・AX-F1 プリメインアンプ
・XL-F1 CDプレーヤー
・FX-F1 FM/AMチューナー
・TD-F1 カセットテープデッキ
・XM-F1 MDデッキ
・SX-F1 スピーカー
【FX-F1性能】
・受信周波数 FM 76.00~108.00MHz AM 522~1629kHz
・感度(FM) 15.2dBf
・SN比(FM) 78dB (MONO)73dB (STEREO)
・歪率(FM) 0.3% (MONO)0.5% (STEREO)
・ステレオセパレーション(FM) 35dB
・周波数特性 30Hz~15kHz
・出力インピーダンス 600mV/2.2kΩ
・サイズ 245W×80H×284.5Dmm(突起物等含む)
・質量 約2.0kg
■動作確認-----------------------------------------------------------
・フロントパネルはきれいな状態ですがボディには擦り傷多数。
・スタンバイ状態で時計表示。でも輝度劣化のため時刻がほとんど見えない。
・電源オンで周波数表示。時計表示よりも明るくなって周波数は一応読める。
・でもドット単位で輝度にムラがあり、やはりジャンク感は否めない。
・FM受信周波数 76MHz~108MHz。 90MHz以上も受信可能です。
・「ステレオ受信できない」というのは「AUTO/MONO」切替がMONOになっていたせい。
・FM/AMとも受信OK。ステレオランプも点灯。
・名古屋でAMステレオ放送を行っているCBCラジオ(1053kHz)でSTEREOランプ点灯確認。
・プリセットメモリーにはアルファベットで放送局名が表示される。
・タイマー機能があり。
・FM/AM受信に関しては深刻な問題なし。
■時計設定-----------------------------------------------------------
・取扱説明書が無いので試行錯誤で操作方法を探りました。
・CLOCK ADJ
<TUNING / TIMER> 時選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER> 分選択
MEMORY 決定
■地元の放送局を自動登録する方法-------------------------------------
・AREA GUIDE → TEL 市外局番を入力する
<TUNING / TIMER>選択
MEMORY決定
MEMORY決定
OK?
MEMORY
AM/FMの順にサーチ開始、自動登録
・放送局名もアルファベットで登録される
・今年4月に名古屋に開局したINTER-FM(79.5MHz)は局名登録されない。
・局名をマニュアル入力する方法は無さそう。
■指定した時刻に指定したソースを再生する機能--------------------------
・指定した時刻に指定したソースを再生する。
・DAILY
<TUNING / TIMER>ONにする時選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>ONにする分選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>OFFにする時選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>OFFにする分選択
MEMORY 決定
Source? 再生ソース選択
<TUNING / TIMER>AM、FM、CD、TAPE、MD/DCC
MEMORY 決定
※FM/AMのメモリー局番を選択するには
<PRESET>で選択
DAILYボタンを押して赤LED点灯
電源オフ
■タイマー録音機能---------------------------------------------------
・REC
<TUNING / TIMER>ONにする時選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>ONにする分選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>OFFにする時選択
MEMORY 決定
<TUNING / TIMER>OFFにする分選択
MEMORY 決定
Source? 再生ソース選択
<TUNING / TIMER>AM、FM
MEMORY 決定
※FM/AMのメモリー局番を選択するには
<PRESET>で選択
TAPE? 録音媒体選択
<TUNING / TIMER>TAPE、MD/DCCAM、FM
MEMORY 決定
RECボタンを押して赤LED点灯
電源オフ
■スリープタイマー機能-----------------------------------------------
・SLEEP
ボタンを押すたび 10分、20分、30分、60分、90分、120分
■内部確認------------------------------------------------------------
・予想通り内部はスカスカ。
・でも意外に立派な電源トランス、何となく高級感ある基板。。
・フロントエンドはMITSUMI製の小さなチューナーパック。
・基板表面に IC が見当たらない、、裏面に実装されている模様。
・速攻分解して基板裏面を確認するも IC型番がとっても読み取りにくい。
・照明の角度を変えながらルーペで拡大観察、、何とか読み取れました。
・IC102:LA1836 → Single-Chip Home Stereo Electronic Tuning IC
・IC103:MC13028 → AM STEREO DECODER
・IC121:LC7218 → PLL Trequency Synthesizer
・IC201:MN172412 →時計タイマー用マイクロコンピューター
・LA1836:これ一個でFM検波+復調、AM受信もこなしているようです。
・MC13028:モトローラ製AMステレオ用IC、この型番は初めて見たかも。
■調整記録------------------------------------------------------------
・フロントエンドは小さな一体型で手を加える余地なし。
・IC102近くのT141 FM同調点調整
→SSGから基準信号を送り二次高調波を最小に調整。
・MPX周りに調整箇所なし。
・調整といってもできることはほとんどありません。
・セパレーション実測約40dB、まずまずです。
・メモリ保持用のキャパシタは死亡している模様。
■試聴----------------------------------------------------------------
・すっきりしたフロントデザインは好印象。
・でも表示部の劣化はどうにもならないですね。
・最大の特徴はやはり「AMステレオ対応」。
・希少機種として保存しておきます。