Quantcast
Channel: BLUESS Laboratory
Viewing all articles
Browse latest Browse all 568

SONY ST-S333ESXII 修理調整記録9

$
0
0

 ・2019年9月、333ESXIIのメンテナンスを承りました。
 ・以下、作業記録です。

333esx203

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESXII ¥49,800(1987年発売)
 ・SONY ES テクノロジーカタログ 1987年10月発行
 ・Hifi Engine ST-S730ES 海外版サービスマニュアル

333esx202333esx207_20191117131501

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・サイドウッド欠品。天板後方に目立つキズ(補修痕あり)。
 ・オート選局で名古屋地区FM局を受信OK。周波数ズレなし。
 ・上り方向、下り方向ともに受信OK。
 ・IF BAND切替OK。MUTING動作OK。STEREOランプ点灯。
 ・CAL TONE出力 OK。
 ・手持ちのループアンテナでAM受信確認OK。
 ・FM/AMとも基本動作は問題なさそうです。
 ・ただ、電源スイッチ下にある PROGRAM 設定つまみがグラグラです。
 ・たぶん固定用のナットが緩んでいるようです。

■修理記録:PROGRAM設定つまみのがたつき-------------------------------

 ・グラグラの原因はシャーシに固定する六角ナットが緩んでいたことでした。
 ・ナットを締め直してがたつきは解消しました、、が、、、
 ・PROGRAM設定スイッチ側面を見ると、ネジが食い込んだ痕跡があります。
 ・そういえば、ボディを開けたとき気になったのは、、
 ・サイドウッドが無いのにサイドウッド固定用の長いネジが使われていたこと。
 ・サイドウッドが無い状態で長いネジを使ったらどうなるか?
 ・右側面の2本のネジと左側後方のネジは幸いにも内部部品に干渉することはない。
 ・しかし左側前方はちょうどPROGRAM設定スイッチ側面に当ってしまいます。
 ・無残な姿になったPROGRAMスイッチですが、インジケーターは点灯します。
 ・幸いスイッチとしては機能しているようです。
 ・もし機能不全の場合はジャンク品から丸ごと移植するしかないですね。

333esx2552
333esx260333esx261333esx262333esx263333esx264
333esx250333esx251333esx252333esx253333esx254
333esx255333esx256333esx257333esx258333esx259

■修理記録:ハンダクラック修正----------------------------------------

 ・音声出力端子とアースバーにハンダクラック多数あり。
 ・特に不具合症状は出ていませんが修正しました。

333esx270333esx271333esx272333esx273

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IFT205調整 LA1235-7pin~10pin間電圧ゼロ ※調整前実測-428mV
 【VT電圧調整】
 ・IC803-5pin電圧測定
 ・90MHz L104調整 21.0V±0.2V ※調整前実測21.4V
 ・76MHz 確認のみ 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.2V
【SST回路調整】
 ・SST調整はVT電圧調整後、かつトラッキング調整前に行うこと
 ・76MHz受信 RT801調整 IC802-11pin電圧 → 0V 実測1.0mV
 ・90MHz受信 IC802-9pin電圧 → 14V確認 ※調整前実測14.0V
【トラッキング調整】
 ・IC203(LA1235)-13pin(又はRT204)電圧max
 ・76MHz L101,L102,L103
 ・90MHz CT101,CT102,CT103
【PLL検波調整】
 ・TP201をGNDに落とす
 ・IFT207調整 TP202 DC電圧ゼロ ※調整前実測-386mV
 ・CT201調整 歪最小
【IF歪調整】
 ・Wide受信、MUTINGオフ
 ・IC203(LA1235)-13pin電圧計セット
 ・RT202、RT203 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 電圧最大へ
  ・IFT101調整 電圧最大へ
 ・SSG出力80dBにセット
  ・IFT203、RT202を交互に調整 歪最小へ
 ・SSG出力20dBにセット、Mutingオン
  ・IFT202調整 電圧計最大へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204、RT203を交互に調整 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・RT206 SSG出力20dBでステレオインジケータ点灯
【パイロットキャンセル】
 ・RT303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RT301 R→L ※調整後実測68dB
 ・RT302 L→R ※調整後実測64dB
【Sメーター調整】
 ・RT204
【MUTINGレベル調整】
 ・RT205
【CAL TONE】
 ・Peak Level-3.7dB 333Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RT401 Sメーター調整
 ・RT402 AUTOSTOP調整

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・フロントパネルを分解清掃したので表示部がくっきり見えます。
 ・イイ感じに仕上がりました。

333esx205

Viewing all articles
Browse latest Browse all 568

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>