・2019年5月、オーレックスのチューナーを寄付していただきました。
・オールドチューナーの寄付は大歓迎です。
・以下、一通り整備した記録です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオ懐古録 Aurex ST-910 ※カタログ中にST-510の情報あり
<上記カタログより引用>
・Aurex ST-510 AM/FMステレオチューナー 66,000円
・FM独立5連バリコン、PCC-IC使用の最高級仕様チューナー
・オールFET構成、独立5連バリコン使用のフロントエンド
・セラミックフィルター(8素子)使用の中間周波数増幅段
・AFCをかけたままでも細かい選局ができるナローバンドAFC付
・連続可変ミューティングレベル
・マルチパス検出端子付
・ディスクリート4ch放送に備えてアダプター接続用MPX-OUT付
・実測データシート付
■動作確認------------------------------------------------------------
・前面パネルに多少のキズがあるがそんなに目立たない。
・F型端子にアンテナを接続して電源オン。
・二つのメーターと周波数目盛りが青い照明に浮かび上がる。
・オレンジ色の指針照明も点灯。FM/AMポジションランプ点灯。
・照明の雰囲気的は同時期のパイオニア製品に似ている。
・名古屋地区のFM局を受信して動作確認。
・Sメーターは大きく振れるがTメーターは右側に振れたままでほとんど動かない。
・Sメーター最大位置でSTEREOランプ点灯。
・ミューティング動作OK。動作レベル調整用VRも動作している。
・FM/AM切替ボタンが外れやすい。
・背面バーアンテナで名古屋地区のAM放送受信
・Sメーターが大きく振れて受信OK。
・Tメーターの動作がおかしいです。
■内部確認------------------------------------------------------------
・FM5連、AM3連独立フロントエンド
・MURATA製セラミックフィルター → レシオ検波
・PLL-MPX IC:MC1310P
・PIONEER TX-910で PA1310Pを見ましたが、ようやくMC1310Pに巡り会えました。
■調整記録------------------------------------------------------------
【レシオ検波調整】
・アンテナ入力なし → T1上段コア調整 → Tメーター中点
・83MHz → → T1下段コア調整 → 歪率最小
【OSC調整】
・76MHz → L05調整 → Sメーター最大
・90MHz → TC5調整 → Sメーター最大
【RF調整】
・76MHz → L01,L02,L03,L04調整 → Sメーター最大
・90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
・83MHz → L06調整 → Sメーター最大
【Sメーター調整】
・83MHz → T2調整 → Sメーター最大
【ミューティング調整】
・IF基板 D13 → 電圧計セット
・83MHz 70dB → T3調整 → 電圧最大
・83MHz 70dB → VR01調整 → MUTING作動点をTメーターで左右対称
【VCO調整】
・MPX基板 MC1310-10pin → 周波数カウンタ接続
・83MHz ST信号 → VR02調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
・音声出力 → WaveSpectra接続
・83MHz ST信号 → VR01調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【AM OSC調整】
・ 600kHz受信 → T6調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信 → TC8調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
・ 600kHz受信 → T4,T5調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信 → TC6,TC7調整 → 電圧最大
※T1とVR01調整によってTメーターの動作が正常になりました。
■試聴----------------------------------------------------------------
・Tメーターの故障かと思ったら、再調整によって正常動作になりました。
・PIONEER機に似た印象の青い照明がなかなかイイですね。
・MC1310Pを発見したことが大きな収穫でした。