・2018年10月初め、ヤフオクで昭和の香り漂うオールドチューナーを入手しました。
・動作未確認のジャンク品ですが、ノスタルジックな機種を見かけるとつい、、
・特にROTEL製デザインは他社製品と一味違う特徴があって大好きです。
・古い製品情報を探したり、使える状態に整備する過程がとっても楽しいです。
■製品情報-------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 ROTEL RT-622 ¥49,000(1973年頃)
・Hifi Engine Rotel RT-622 Stereo AM/FM tuner
・デザイン的には RT-1220とそっくり → 過去記事2016年1月
■動作確認-------------------------------------------------------------
・フロントパネルとツマミ類は手垢と経年の汚れでかなり汚い状態。
・周波数窓の内側に大量のホコリ。分解清掃でキレイなるか?
・背面パネルには固定/可変出力端子、マルチパスH/V端子が並んでいる。
・AM用バーアンテナはかなり大きめ。
・さて、まずはFMアンテナを接続して電源オン。
・緑色の照明窓、二つのメーター照明が点灯。指針はオレンジ色に点灯。
・名古屋地区のFM放送局の受信確認。
・Tメーター中点とSメーター最大点が大幅にズレている。
・指針と目盛りは+0.3MHzほどのズレ。
・MUTINGレベルはフロントツマミで可変。
・STEREOランプは僅かに明滅するのでタマ切れではない。
・可変出力VRにガリ。
・背面バーアンテナで名古屋地区のAM放送を受信。
・Sメーターが大きく振れるのでAMは問題なさそう。
■内部確認-------------------------------------------------------------
・木製ボディを開けて内部確認。
・ALPS社製FM4連AM3連フロントエンド。
・MURATA製セラミックフィルター、レシオ検波。
・LA3300 FM Multiplex Stereo Decoder
・PLL化される以前の19kHzと38kHzコイルで同調するタイプ
■清掃記録-------------------------------------------------------------
・フロントパネルをバラバラに分解し、窓の裏側まで徹底清掃。
・ツマミやプッシュスイッチも全部外して洗剤で徹底洗浄。
・背面パネルの端子類はピカールで磨き上げました。
・ボディには大きなキズはなく、イイ感じに仕上がりました。
・光沢あるアルミ製フロントパネルに映える緑色照明窓に惚れ惚れ、、
・6.3V/30mAヒューズ型電球×5個、さらにメーター用2個、合計7個でライトアップ。
■調整記録-------------------------------------------------------------
・幸運にもHifi Engineで輸出機用サービスマニュアルを入手。
・このサービスマニュアルを参考にして各部再調整。
【FM検波調整】
・無信号状態 → T101上段コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・76MHz受信 → Lo 調整 → Sメーター最大
・90MHz調整 → TCo調整 → Sメーター最大
【FM ANT,RF調整】
・76MHz受信 → LA,LR1,LR2調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2調整 → Sメーター最大
・83MHz受信 → T1調整 → Sメーター最大
・上記作業を数回繰り返す
【FM検波歪調整】
・WaveSpectraにて観測
・83MHz受信 → T101下段コア調整 → 高調波歪最小
【FM MPX調整】
・83MHz Pilot信号 → L301(黄,黒)調整 → 19kHzレベル最大
・83MHz SUB信号 → L301(黄)調整 → Lch出力レベル最大
・83MHz L/R信号 → VR301調整 → 左右のセパレーション最大
【FM AUTO調整】
・83MHz STEREO信号 → VR101(IF基板)調整 → ※
※40dB以上でSTEREO、40dB以下でMONOに切り替わるように。
【FM Sメーター調整】
・83MHz 60dB受信 → VR401調整 → 目盛8位置
【AM OSC調整】
・600kHz受信 → L202調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信→ CT3 調整 → Sメーター最大
【AM ANT,RF調整】
・600kHz受信 → L201,L003(バーアンテナ)調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信→ CT1,CT2 調整 → Sメーター最大
【AM 歪調整】
・1000kHz受信 → T201,202調整 → 歪最小
■試聴-----------------------------------------------------------------
・奇跡的に故障箇所はなかったです。
・調整箇所が大きくズレていましたが、再調整で復活しました。
・歪率0.1%、セパレーション40dB程度ですが十分使えます。
・何といってもこのノスタルジックな外観がステキ♪♪