・2014年6月末、HOジャンクコーナーで入手しました。
・動作未確認で税込み540円。
・最近はチューナーのジャンク品が安くなった気がします。
・高級品はそれなりに売れるでしょうが、それ以外はきっと売れないですからね。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 Pioneer F-8800X ¥38,000(1979年頃)
・輸出品情報は見当たりません。
・型番は「TX」ではなくて「F」から始まります。
・進化の系譜は TX-8800 → TX-8800II → F-8800X かな?
■動作確認------------------------------------------------------------
・電源コードの印字「1978」
・フロントパネルとボディに目立つキズなし。
・電源OK。周波数窓とメーター照明がオレンジ色に点灯。上品な感じでグッド。
・FM受信OK。わずかに周波数ズレ。二つのメーター動作OK。STEREOランプ点灯。
・チューニングつまみから手を離すとLOCKランプ点灯。
・AM受信OK。WIDE/NARROW切替はFM用かと思ったら何とAM用でした。
・WIDE側で聴くAMはとても良い感じ。
【難点】
・76MHz~84MHz区間を移動するとき「ガサゴソ」というノイズ発生。
・ノイズ発生時はSメーターが振り切れるほど反応する。
■内部確認------------------------------------------------------------
・フロントパネルはアルミ製ですが、
・パネル中央部、周波数窓とメーター周辺の色違い部分はプラ製でした。
・チューニングつまみはずっしり重いアルミ無垢製。
・FM4連AM2連バリコン→CF3個→クアドラチュア検波→PLL MPX
・この時期のPIONEER製チューナーのオーソドックスな構成です。
・局発周辺がシールドされている、検波コアが大型、が特徴。
・外観は安っぽいけど内部はしっかり造ってある印象です。
・PA3001 クアドラチュア検波
・PA1001 PLL-MPX IC
・HA1197 AMシステム
■修理記録:76MHz~84MHz区間を移動するときの「ガサゴソノイズ」-------
・この症状はバリコン軸とフレーム部分の接触不良が原因です。
・まずバリコン軸を回転させながら無水アルコールを含ませた細い綿棒で清掃。
・爪楊枝の先端で緑青のようなサビ物体をかき出す。
・その後、爪楊枝の先端を使ってコンタクトグリースを極少量塗布。
・76MHz~90MHzを30往復させて馴染ませました。
・これで76~80MHz区間のガサゴゾ音は解消しました。
■調整記録------------------------------------------------------------
・基板上に部品番号の記載がありません。
・確認した半固定抵抗の用途は以下の通り
・FM Muthingレベル調整
・VCO調整
・セパレーション調整
・パイロットキャンセル調整
・AMメーター調整
■試聴----------------------------------------------------------------
・オレンジ色に映える周波数窓がいい雰囲気を出しています。
・FM受信性能の目安にしているNHK-FM岐阜放送局がクリアに聴こえます。
・見た目の高級感は無いけど、実用上十分な性能を持っていいます。
・WIDE側で聴くAMが意外にいい音です。