・2022年5月、周波数ズレのある T-2x が届きました。
・つい先日、同型機を見たばかりです。
・以下、作業記録です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 YAMAHA T-2x ¥98,000(1987年頃)
・Hifi Engine Yamaha T-80Natural Sound Stereo FM/AM Tuner (1984-85)
■動作確認------------------------------------------------------------
・ボディはブラック塗装のアルミ製で高級感があります。
・フロントパネル、ボディとも目立つ傷はありません。
・FMアンテナはPAL端子。PAL→F変換コネクタが同梱されていました。
・オート選局で名古屋地区のFM放送局を-0.1MHzの周波数ズレで受信。
・上り方向、下り方向ともに-0.1MHzズレた周波数。
・続いてFINE TUNINGモードでの受信確認してみると、、
・-0.2MHz付近でシグナルインジケーターが最大を示す。
・AM放送は手持ちの適当なループアンテナを接続して受信テスト。
・名古屋地区のAM局をすべて受信できました。
■内部確認------------------------------------------------------------
・メモリ保持用コンデンサが交換済み(5.5v/1.0F)でした。
・目視では気になる点は特にありません。
・以下の調整手順で各部調整できました。
■調整記録------------------------------------------------------------
・FINE TUNINGモード
【VT電圧調整】
・フロントエンド基板とのコネクタ6番端子 → 電圧計セット
・76MHz → 2.6V ※確認のみ
・90MHz → 20.2V
【FMレシオ検波調整】
・基板上 NVcc~TM → 電圧計セット
・83MHz mono 受信 → T203調整 → 0v
・83MHz mono 受信 → VC202,VR203調整 → 高調波歪最小
【フロントエンド調整】
・VR210 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
・76MHz受信 → T101,T102,T103,T104調整 → 電圧最大
・90MHz受信 → VC101,VC102,VC103,VC104調整 → 電圧最大
【FMレシオ検波調整】
※上記手順をもう一度実施
【シグナルメーター調整】
・83MHz mono 受信 → VR210調整 → シグナルインジケーター点灯レベル
【MPX VCO調整】
・TP 19kHz → 周波数カウンタ接続
・83MHz stereo 受信 → VR207調整 → 76kHz
【PILOT CANCEL調整】
・83MHz stereo 受信 → T212,VR208調整 → 19kHz成分最小
【SUB調整】
・83MHz SUB 受信 → T211調整 → Lch信号最大
【STEREO歪調整】
・LOCALモード
・83MHz受信 → T201,T202,VR201,VR202調整 → 高調波歪最小
・DXモード
・83MHz受信 → VC201調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
・83MHz stereo 受信 → VR205調整 → Rch信号最小
・83MHz stereo 受信 → VR206調整 → Lch信号最小
【FM CSL調整】
・FINE TUNINGモード OFF
・基板上 TP(K4)~TP(T6) 短絡
・83.0MHz受信 → VR209調整 → 表示部「3.00」
【AM調整】
・フロントエンド基板とのコネクタ6番端子(VT電圧)→ 電圧計セット
・1620kHz → AM OSC調整 → 25V
・513kHz → 3.0V ※確認のみ
・VR204端子 → 電圧計セット※Sメーター電圧
・729kHz受信 → AM RF(コイル)調整 → 電圧最大
・1332kHz受信 → AM RF(トリマ)調整 → 電圧最大
・VR204調整 → シグナルインジケーター点灯調整
■試聴----------------------------------------------------------------
・0.1MHzの周波数ズレは上記調整で修正できました。
・その他調整個所も最適値に調整しました。
・故障個所は無かったです。