・2021年5月、ST-G7の故障機が届きました。
・今回はブラックモデルです。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 Technics ST-G7 ¥73,800(1983年発売)
・オーディオ懐古録 Technics ST-G7 ¥73,800
・Hifi Engine Technics ST-G7(1984-88))※海外版サービスマニュアル
・ST-G7 取扱説明書(日本語版)
■動作確認------------------------------------------------------------
・フロント右下のイルミネーションがオレンジ色に光る。
・素敵なワンポイントアクセントです。
・ボディに目立つ傷はなく状態は良さそう。
・フロント下部を覆うガラス製カバーがボタン操作でゆっくりと開く。
・さて、FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信してみると、、
・オート選局で各放送局を正常に受信できました。
・周波数ズレなし、STEREOインジケータ点灯、実際のステレオ感あり。
・付属の純正AMループアンテナで名古屋地区のAM放送局を受信。
・AMもオート選局で受信OK。
・FM/AMとも大きな故障はなさそうでした。
■内部確認------------------------------------------------------------
■修理記録:キャパシタ交換--------------------------------------------
・登録したメモリ内容を保持できません。
・メモリ保持用ゴールドキャパシタが劣化して頭が飛び出しています。
・外してみると2個とも片足が腐って取れていました。
・C920,C921(3.3F/2.3v)直列配置 → 1F/5.5v
■調整記録------------------------------------------------------------
・輸出機用サービスマニュアルを基に一部アレンジ
【VT電圧調整】
・TP1 DC電圧計セット
・76.1MHz → L6 調整 → 2.9V ※実測 2.8V
・89.9MHz → CT1調整 → 11.0V ※実測10.6V
【FM RF調整】
・VR101 DC電圧計セット
・83.0MHz → L1,L3,L4,T1調整 → 電圧最大
【FM同調点調整】
・TP101-TP102 DC電圧計セット
・83.0MHz → T101調整 → 電圧ゼロ
・TP103 - 周波数カウンタセット
・83.0MHz → T103調整 → 0.8MHz ※実測0.86MHz
・TP302 - GND DC電圧計セット
・83.0MHz → VR102調整 → 電圧ゼロ
【STEREOインジケータ調整】
・LCD表示を電波強度モードに切り替え
・83.0MHz,60dB → VR101調整 → 表示60dB
・入力30dBに対して表示22~38dBならOK ※かなり適当、、
【パイロットキャンセル】
・音声出力 → WaveSpectraに接続
・83.0MHz → VR103,L301調整 → パイロット信号最小 ※左右バランス注意
【ステレオ歪調整】
・音声出力 → WaveSpectraに接続
・83.0MHz → T1,T103調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
・音声出力 → WaveSpectraに接続
・83.0MHz → VR303調整 → Rch最小
・83.0MHz → VR304調整 → Lch最小
【CAL TONE】
・Peak Level-2.1dB 345Hzの波形が出ていました。確認のみ
【AM調整】
・AMVT電圧調整 L203調整→
・TP201 DC電圧計セット
・522kHz → L203調整 → 1.6V
・1629kHz → 8.3V 確認のみ
・729kHz(NHK第一)→ L202調整 → 最適ポジション
・1332kHz(東海ラジオ)→ CT201調整 → 最適ポジション
・1053kHz(CBCラジオ)→ T201調整 → 聞きやすい位置へ
■試聴----------------------------------------------------------------
・再調整によって特にFM受信感度が大幅に向上しました。
・シルバーモデルは上品系、ブラックモデルは精悍系の印象です。
・♪テクニ~クス♪ 懐かしいサウンドロゴが脳内リピート再生中。