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SONY ST-5130 初期型 3号機

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 ・2017年3月末、ヤフオクで初期型ジャンク品を入手しました。
 ・オリジナルの取扱説明書が付属していたことが入手の動機です。
 ・商品説明によるとMUTINGスイッチをオンにすると音が出ないらしい、、
 ・以下、整備記録です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5130 ¥69,800(1972年頃)
 ・Hifi Engine SONY ST-5130 ※サービスマニュアル
 ・取扱説明書(日本語版)
 ・製品カタログ 1971版

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディとも目立つキズは無く保存状態は良好。
 ・照明窓の内側に大量のホコリが積もっているが分解清掃すればキレイになりそう。
 ・背面パネルを見ると電源コードが新しいものに交換済み。
 ・とりあえず入手時の状態で電源オン。
 ・緑色照明が浮かび上がる、、でもガラス内部のホコリのせいで美しくない。
 ・若干の周波数ズレがあるものの名古屋地区のFM放送を受信。
 ・TメーターとSメーターは正常に振れている。
 ・ただSTEREOランプが点灯しない。聞いた感じでステレオ感なし。
 ・放送は受信するものの出てくる音がひどく歪んでいる。
 ・高調波ノイズがたっぷり乗っている感じ。
 ・説明通りMUTINGオフでは音が出るのにMUTINGオンにすると音が出なくなる。
 ・マルチパスH端子もMUTINGオンで音が出なくなる
 ・名古屋地区のAM局を受信。AMは問題なさそう。
 ・ヘッドホンの音量調整VRが不調。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・ボディ内部は清掃済みのようでホコリの堆積も無く綺麗な状態。
 ・ほとんどの電解コンデンサーが交換済み。
 ・トランジスタとFETも一部交換済み。
 ・Q209,Q210:2SC633A → 2SC1815GR交換済み
 ・Q404:2SC634A → 2SC1815GR交換済み
 ・Q207,Q208,Q401,Q405,Q406:2SK23 → 2SK369交換済み

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■修理記録------------------------------------------------------------

 ・上記内部確認の過程で部品の交換ミスをいつくか発見。
 ・C223:1uF/50V → 3.3uF/50V
 ・C408:3.3uF/25V → 33uF/25V
 ・Q208:2SK369 → 取付方向が逆
 ・Q404:2SC1815 → 取付方向が逆

 ・2SK23の代替品として2SK369は特性がちょっと違いすぎるのでは?
 ・2SK23の代替品として確保してある 2SK107に再交換。

 ・Q207:2SK23→2SK369→2SK107 ※交換によってMUTING動作が正常になった
 ・Q401:2SK23→2SK369→2SK107 ※交換によって酷い高調波ノイズが消えた
 ・Q404:2SC634A→2SC1815→取付方向修正 ※修正によってSTEREOランプ点灯

Sony_st5130_sche2

■調整記録-----------------------------------------------------------

【FMフロントエンド調整】
 ・OSC調整 → CT105,L105
 ・トラッキング調整 → CT101,CT102,CT103,CT104 / L101,L102,L103,L104
 ・IFT調整 → IFT101
【レシオ検波調整】
 ・T201上段コア → 検波調整
 ・T201下段コア → 高調波歪調整
【MUTING調整】
 ・T202 → D209電圧最大
 ・RT202 → MUTINGレベル調整
【Sメーター調整】
 ・RT201 → FM Sメーター調整
【MPX調整】
 ・T401 → スイッチング信号調整(※SUB信号注入 → Lch出力最大)
 ・RT401 → セパレーション調整
【AM調整】
 ・OSC調整 → CT302,T301
 ・トラッキング調整 → CT301,L801(バーアンテナ内コイル)
 ・RT301 → AM Sメーター調整

St5130

■しばらく使っていると同調点がずれる----------------------------------

 ・しばらく使っているとTメーター中点が徐々にずれる症状発生。
 ・電源オンから4~5時間経つと中点を外れてMUTINGが動作し音が出なくなる。
 ・この症状はレシオ検波コイル内のコンデンサ劣化が怪しいです。
 ・基板から取り外して金属カバーを開けてみると
 ・内部に小さなコンデンサが2個付いていました。
 ・ST-5150部品取り機に同型のコイルがあったのでこれを流用
 ・24時間連続受信してもTメーターはズレなくなりました。
 ・内部コンデンサの容量が分かりませんが、いずれ確かめておきます。

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■メーター交換--------------------------------------------------------

 ・ST-5130オリジナルのメーターは照明を透過しないタイプです。
 ・同時期のST-5150では照明透過タイプのメーターが使われています。
 ・サイズと取り付け方法は同じなのでST-5150のメーターと交換。
 ・オリジナルの雰囲気を失いますが、視覚的には効果的です。
 ・ちなみにST-5150Dのメーターには「MULTIPATH」の文字があるので使えません。

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■ヘッドホン音量調整VR交換--------------------------------------------

 ・VRを回したときのフィーリングに手応えなし、何というか、、スカスカな感じ。
 ・ヘッドホンで聞いてみるとRchの音量が変化しない。
 ・RV601,602 2連50kΩBタイプ → 部品取り機から流用

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・40年以上前の製品ですから部品劣化は避けられないですね。
 ・でも少し手を加えればまだまだ現役で使えます。
 ・オールドチューナーは美しい照明窓が最大の魅力です。

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