・2016年2月、ST-5150のメンテナンスをお引受しました。
・本機が発売された当時に購入したワンオーナー品だそうです。
・本体にもウッドケースにもほとんど傷が見当たりません。素晴らしい!
・以下、作業記録です。
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■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 SONY ST-5150¥39,800(1973年発売)
・Hifi Engine SONY ST-5150
・カタログ(1973年6月版) TA-1150/ST-5150
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■動作確認------------------------------------------------------------
・ウッドケースはほぼ無傷、とても状態が良いです。
・大切に扱われていた個体と分かります。
・電源オン。周波数窓の緑色照明点灯、右側の緑色塗料が少しハゲ。
・Tメーターの照明電球が切れています。その他の電球は点灯OK。
・FM/AMとも受信しました。
・FMは若干の周波数ズレとTメーターズレ(同調点ズレ)を確認。
・Tメーターがやや左に振れた位置でMUTING解除される。
・75Ωアンテナケーブルを接続してFM放送を受信確認。
・-0.2MHz程度の周波数ズレ。二つのメーター動作はOK。MUTING動作OK。
・STEREOランプ点灯。実際にステレオ感あり。
・AMは背面バーアンテナで受信OK。
・FM/AMとも基本動作に問題なさそうです。
■内部確認------------------------------------------------------------
・今回のST-5150は RT402,RT403 が実装されていました。
・今までに見たST-5150ではRT402,403が実装されていない個体もありました。
・回路図には記載はありません。
・フロントパネル裏側に「470926」の印字 → 昭和47年9月26日(1972年)
■修理記録:電球交換------------------------------------------------------------
・Tメーター照明電球が切れていました。
・8V 0.15A ジャンク機から部品取りしてあった手持ち電球に交換しました。
■調整記録------------------------------------------------------------
【レシオ検波調整】
・何も受信しない状態 T201上段コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・90MHz CT204調整 → Sメーター最大
・76MHz L104調整 → Sメーター最大
【FM受信調整】
・90MHz受信 CT201,CT202,CT203調整 → Sメーター最大
・76MHz受信 L101,L102,L103調整 → Sメーター最大
・83MHz受信 IFT調整 → Sメーター最大
・RT202 FM Sメーター振れ調整
【MUTINGレベル調整】
・T202調整 → D204電圧最大
・RT201調整 → ミューティング動作レベル調整
【検波歪み調整】
・T201下段コア調整 → 高調波歪み最少
【セパレーション調整】
・SUB信号送信 → T401調整 → Lch出力最大へ
・RT401 セパレーション調整
【AM調整】
・CT101,CT102
・T301,バーアンテナ内コイル
・RT301 AM Sメーター振れ調整
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■試聴----------------------------------------------------------------
・緑色に浮かび上がる周波数窓が美しいです。
・40年以上前の製品とは思えないほど状態が良いです。
・FM放送が存続しているうちは大切に使い続けたいですね。